ラオめーりん2



ゲスまりさとちるの


ドスまりさの群が森に移住してから数日
ゲスまりさ(以下まりさ)は1人で暮らしていた
群に戻ろうにも自分の否を認めたくないのとあの大きなめーりんが怖いのだ
元々この森は食糧が豊富なため1人でも困りはしなかった
「むーしゃむーしゃ…」
しかし、1人は寂しいものだった
まりさは友達を捜した
けど、先日のことが周辺に広がっているのか中々友達はできなかった
「ゆっ、まりさのことがねたましいんだぜ!」
と最初は強がっていたもののやはり寂しさが溢れてくる
「ゆぅ~…」
とぽとぽと歩いていくとまりさの目の前に小川が見えてきた
「ゆ!」
水浴びでもして気分を紛らわそう、まりさはそう考えた
前の森からここまでの長旅の間ろくに体を洗えていなかったため
水浴びはとても気持ちよかった
「ゆっ♪ゆっ♪ゆ~め~じん~♪」
ゴシゴシと器用に体を洗っていくまりさ
そして洗い終わると動物のように体をブルブルと震わせ水を飛ばす
水に弱いゆっくりだが体を洗わないとカビが生えてしまうため定期的に体を洗う
「すっきりー♪」
水を落としリラックスするまりさ
だがその時不注意で足を滑らせてしまった
「ゆぅっ!?」
頭から河に突っ込んだまりさは自体が分からずにパニックに陥る
まりさ種は帽子を使い河を渡ることがあるが頭から突っ込んだために帽子は体から離れ河を流れている
「がぼぼぼぼぼ!!!」
もう駄目だと感じたときまりさは気を失った

「………ね!」
まりさは首を傾げる
自分は先ほど川に落ちた
だから死んだのだと思っていた
「あた……ね!」
なのだが、何故か他のゆっくりの声が聞こえるのだ
「ゆ…?」
「……ゆっくりね!」
まただ。また誰かが呼んでいる
「あたいったらゆっくりね!」
次はちゃんと聞こえた
そしてその声に反射的に声をあげた
「ゆっくりしていってね!」

気が付くとまりさは河の中ではなく洞窟の中にいた
そこに見たこともないゆっくりが一匹
そのゆっくりは背中に羽根をはやしひんやりと冷気を放っていた
「ゆ?まりさをたすけてくれたんだぜ?」
「かわでおぼれてたあんたをあたいがゆっくりひろったのよ!」
このゆっくり、ゆっくりちるのは希少種であるためその姿を晒すことはあまりない
そのため、まりさはちるの種のことを知らなかった
ちるの種は空を飛べる
その能力で溺れていたのを引っ張り上げてもらったようだ
「ゆっ!ありがとう!まりさはゆっくりりかいしたんだぜ!」
助けてもらったお礼をしたまりさは改めて自己紹介をした
「まりさなんだぜ、なまえをおしえてほしいんだぜ!」
「あたいちるの!さいきょーのゆっくりよ!」
二人は意気投合してその日は寄り添うように眠りについた
ちるのとくっつくと少し肌寒かったが、まりさは心の中が温かくなったので我慢して寝た

翌日二人は狩りに出掛けた
どうやらちるのも1人だったようだ
ちるのは冷気を使うことができるらしくカエルを凍らせてから食べていた
それに負けじとまりさも芋虫や蝶々を捕まえ平らげる
「あたいったらもうおなかいっぱいね!」
「まりさもだぜ!」
競うようにして餌を集めていたこともありすぐに満腹となった
その時ふとまりさの頭にぱちゅりーの言葉が頭をよぎった
ここにある花や草がずっとあるわけじゃないことを思い出した
「ゆゆゆぅ~…」
さらに冬越えをするとなると1人だけでは心許ない
ちるのは寒さに強いため冬でもそとにいることがあるのだが
ゆっくりが冬の間も巣の中で寝続けずにゆっくりしているのは家族とゆっくりしたいからだ
詰まるところゆっくりは独りぼっちに耐えられない
考えるとまりさは自分の愚かな行為を恥じた
ドスの言うとおりにしていれば食べ物にも困らなかっただろう
そして自分の番であるれいむもいれば冬も寂しくはないだろう、と
まりさは罪悪感に包まれた。
ちるのとの出会いが切っ掛けで心の中で抑えていた感情が溢れ出したのだ
「ばりざがわるかったよぉ…」
泣きそうな声を出すまりさ
対照的にちるのは何がなんだか分からないと言う表情
ちるのは自分の⑨脳使って考えた
「わかった!むれのみんなにあいたいのね!」
「ゆっ?」
「さいきょーのゆっくりであるあたいがつれていってあげるわ」
言うや否やちるのはまりさを咥えて飛び立った

じたばたと暴れるまりさを連れてちるのはドスまりさの群へとやってきた
既に巣を形成しつつあり、巣穴がいくつもある
「ゆゆ?みたことないゆっくりだね?」
「あたいちるの!まいごになってたこの群のゆっくりをつれてきたよ!」
ちるのにしても見慣れないこのゆっくりは最近引っ越してきた群のゆっくりだ、ということになっていた
「れいむはゆっくりりかいしたよ!そのこはどのゆっくり?」
ちるのはペッと咥えたまりさを差し出す
それを見たれいむの顔が青ざめる
「ば、ばりざぁぁ!?」
「れ、れいむぅぅ…」
互いに番となったゆっくりの顔を見回す
まりさにとってはあいたくて仕方がなかったれいむ
逆にれいむにとっては
「ゆ!こどものせわもしないしかりもしないまりさはゆっくりきえてね!」
と、完全に愛想を尽かしていた
まりさを突き放すとドスを呼びに行った
「ドスゥゥ!たいへんよー!」
その間ちるのは⑨な顔をしていた

「まりさはこころをいれかえたよ!これからはまじめにかりにいくよ!!」
ドスがやってきたときにまりさはこう告げた
まじめに群のために働くので群にいさせてほしいと
ドスとしては戻してあげたいが他のゆっくりの手前そうはいかなかった
「だがらおねがいじまずぅぅ!!」
涙を流しながら懇願するまりさ
「あたいもおねがいするよ!」
と、まりさを連れてきたちるのまで頭を下げて頼み込む
ここまで言うなら様子を見てもいいんじゃないかとドスは思い始めた
「ドスは許してあげたいんだけどぱちゅりーはどう思う?」
「むきゅ…」
話を振られたぱちゅりーがまりさを凝視する
ぱちゅりーはラオめーりんの群からお使いにやってきていたのだ
そして自分の餡子脳をフルに使い考える
「くちょうがだぜじゃなくなってるわ。ようすをみてあげてもいいかも」
あまり好ましくないとは言え幼馴染み
細かい変化を見逃さなかった
「まりさを群に戻してあげるよ!その代わりまじめに働いてね!」
「ありがどうございまずぅぅぅ!!」
泣きながら喜ぶまりさと一緒に喜ぶちるの
ちるのはただまりさが喜んでいるのが嬉しいだけだ
番であるれいむは信用できないのか微妙な顔をしていたが

そしてそれから更に数日が立った
「ゆっ!きょうのぶんとってきたよドス!」
あのまりさは群の中で一番よく働くようになった
そして冬籠もりに備えて保存の利く食糧を集めている
「まりさはすごいね!」
ドスも嬉しかった
まりさは見事に改心してくれたと
そしてまりさは番であるれいむの元へと急ぐ
「きょうはいっぱいとれたから赤ちゃんにたべさせてね!」
そう言ってれいむの巣の前に食べ物を置いていく
始めは訝しんでいたれいむだったが子育てで忙しくあまり狩りにもいけないので
まりさが置いていった食べ物を赤ちゃんと一緒に食べている
食べ物は栄養もありとても大きく赤ちゃん達はとても満足している
そしてちるのは何故か群に残り今では時々れいむの赤ちゃん達の遊び相手をしている
一度うっかりくしゃみで赤ちゃんを凍らせてしまったこともあったが
通りかかったゆっくりもこうに溶かしてもらった
それ以来ちるのはくしゃみをするときは誰もいない方向を向くようになった
そしてれいむもまじめに働くまりさを見て許してあげてもいいかな?と思い始めた
まりさに春が訪れるのはもう少し…





  • ちるの、ほんとに最強なんだねーわかるよー -- 名無しさん (2011-08-05 14:03:22)
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最終更新:2011年08月05日 14:03