ラオめーりん3 前編



ラオめーりん 3 河の上のゆっくり


ドスまりさの群がやってきてかつてのゲスまりさは改心しゲスとは呼ばれなくなった
そのまりさも今では人一倍働き番であったれいむと寄りを戻した
群れに住み着いたちるのはまりさの親友として今も仲良く暮らしている

この森はゆっくりが独自の生態系と作っていると言っても過言ではなく
希少種が数多く生息している
ちるのがそうでありまた、他にも存在する
「ゆっくりさせてくださいね!」
例えばこのちるのを追ってきたゆっくりだいちゃんなどである
このゆっくりはちるの種とよく一緒にいることが多い
「あたいとゆっくりしたいのね!」
ちるのの理解者であり番でもある

今日はだいちゃんがやってきたお祝いである
ちるのとまりさは二人で狩りにでかけた
「ゆ。おはなさんをもっていくよ」
まりさは生えている花をちぎって口に詰める
この花はのうかりんの花ではないので食べても大丈夫だ
一方ちるのはむしを凍らせている
鮮度が保たれるため美味しいようだ
「「ゆ~ゆ~ゆ~ゆゆゆっくり~♪」」
中々の収穫に二人は歌を歌いながら群れに戻る
最終的には花や草、むし、どんぐりまで取れたのでご馳走である
途中で体を洗うために二人は小川へとやってきた
互いに互いの背中を洗いながらゆっくりする
「「すっきり~♪」」
体を綺麗にしてすっきり
食べ物を口に入れ群れに二人が戻ろうとしたとき
川からゆっくりが流れてきた
「ゆ!たいへんだよ!おぼれたらゆっくりできないよ!」
まりさは溺れていると思い急いで声をかける
だが、そのゆっくりは気持ちよさそうに流れているではないか?
「ゆ?」
赤い髪にウェーブが掛かったそのゆっくりはちいさな舟に乗っていた
器用に木の枝で舟を操り上流から下流へと流れていく
そしてその後には緑の髪をしたゆっくりがこれまた器用に杓子を持って座っている
「しきさま!ゆっくりしてますか?」
「よいぞ!」
そのまま二人は下流へと流れていった

早速二人は群れに戻るとそのことをみんなに伝えた
「ゆ!かわでおぼれないゆっくりはいないよ!」
「ありすもそんなゆっくりはみたことはないわ」
「はじめてきくみょん」
「わからないよー」
しかし、ゆっくりは過度に水に触れると溶けてしまうため
誰もその話を信じてくれなかった
「うそじゃないよ!まりさたちはほんとにみたんだよ!」
「あたいたちはみたよ!」
この二人が嘘を言っているとは思えないが、そんなゆっくりがいるはずがないというのが
他のゆっくりの意見だ
「まりさたちはきっとみまちがえたのね。あわてんぼうさんなんだから」
「ちるのちゃんはいそいだからゆっくりみまちがえたのね」
ありすとだいちゃんはそんなまりさたちをフォローするが
二人は頬を膨らましているばかり。
信じて欲しいがそれが難しいことが分かっている
仕方がないので二人はドスまりさのところへ報告へ行く
今日の分の食糧を渡し余った分をお祝いに使う
「群の掟を守ってくれるならだいちゃんもゆっくりしていいよ!」
「あたいのだいちゃんはとってもゆっくりよ!」
だいちゃんはちるのとよく一緒にいる。また、とても優しいので群の仲間にも
受け入れられつつある
「ありがとうドス!ドスったらゆっくりね!」
喜んだちるのがドスにすりすりする
ちょっと冷たいがドスも嬉しかった
「ドス!まりさはかわでゆっくりしてるゆっくりをみたよ!」
「ゆ~?」
まりさはドスに訴える
ドスもこれにはびっくり。河の中でゆっくりしているゆっくりはいない
「ドスにちゃんと教えてね。他のまりさが帽子でゆっくりしてたの?」
「ちがうよ!ふたりでスィーに乗ってたよ!」
「スィー?」
スィーとはゆっくり用の乗り物で、台にタイヤが四つ付いている乗り物
原理は不明だがゆっくり達の移動手段の一つとなっている
しかし、スィー自体珍しいため中々乗っているゆっくりはいない
「まりさ、スィーは河を走れないよ」
「でもスィーみたいだったよ!」
「みたいだった?」
ドスまりさは考える
自分もスィーはあまり見たことがないがスィーみたいということは
きっと舟か何かだろう。
それなら有り得るかもしれない
「分かったよ。まりさは嘘を吐いてないね!」
「ゆ!ドスは信じてくれるの?」
「それはスィーじゃなくて舟って言うんだよまりさ」
「舟?」
舟という概念はゆっくりには無いに近い
帽子で浮かぶのとはワケが違うのだ
「人間さんが乗ってる乗り物だよ。そのゆっくりはきっと真似したんだね!」
まりさはドスが信じてくれてようやく気分が晴れた
これで今日のお祝いも晴れやかな気分で望めるだろう
二人は食べ物を持って帰って行った

ドスまりさは考えた
まだまだ色んなゆっくりがいる
この地に長く住んでいるラオめーりんなら自分よりも知っているかも知れない
ドスまりさは今度ラオめーりんに聞いてみようと思った

その日はまりさの一家とちるのとだいちゃんでささやかなお祝いが開かれた
番のれいむもだいちゃんとは気が合うようで楽しく話をしている
「ちるののおかげでまりさもれいむもゆっくりできるよ!だいちゃんもゆっくりしてね!」
「ここはとってもゆっくりできるね!こどもだちもゆっくりしてるよ!」
互いに子どもと番を褒められて頬を赤く染める
子ども達も
「おねーしゃんもゆっくりしていってね!」
とだいちゃんに懐いている
ちるのとまりさが取ってきた花や草、どんぐり、かえるをみんなで食べる
「みゃみゃ~れーみゅ、どんぐりさんたべたい!」
「ゆっくりまってね!」
母れいむがドングリを口に入れる
子どものために母ゆっくりが食べやすくしてあげるのだ
子ども達もそろそろ普通に食べられるのだがどんぐりなどの硬いものはもう少し時間が掛かる
柔らかくしたどんぐりを子ども達のまえに差し出す母れいむ
子ども達はそれを食べてしあわせ~状態
だいちゃんはちるのと一緒にかえるを食べる
ちるのが溶かしたカエルを二人で分けて食べている
「かえるはゆっくりできるわね!」
こうして皆だいちゃんが群れに来たお祝いを楽しんだ
夜が更けてちるのとだいちゃんが自分たちの巣に帰る
ちるのは木の下にちょうどいい巣穴を作っていたのだ
「ここでゆっくりしていってね!」
ちるのが自分の作った巣穴を披露する
だいちゃんの方もそれに感激し
「ここならゆっくりできるね!」
ちるののほっぺにスリスリ
二人はそのまま仲良く眠りについた











by ラオめーりんの人
wikiにて投棄場ではなく普通に保管していただきありがとうございます<(_ _)>
山あり谷あり、ちょっとした波乱を書いたつもりでしたがどうも行き過ぎてしまったようです
今回の話は前後編で次の後編でラオめーりんがでてきます
あと、元ゲスまりさに愛着が湧いちゃったんですけどどうしましょw





  • えーきさまキター!
    これで勝つる!! -- 名無しさん (2012-09-03 07:53:24)
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最終更新:2012年09月03日 07:53