創作発表板@wiki

F-2-326

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

「~永遠の夢~」 2


2-315からの続き

326 :名無しの青二才:2011/04/02(土) 18:05:14.41 ID:H9Gj84Ph

「で……なんでお前がついて来るんだ?ロメオ。」
「いいじゃねぇか。おっさんは仲間とはぐれたようだしよぉ。」
端から見たら狼に小声で話す頭のいかれた奴キチガイのように見られるようなきがした。
「お願いだから喋りかけないでくれるか?ついて来てもいいから。」
「ゲハハハ。おっさん。ありがとうよ!」
元軍人のおっさんと狼が森のほうへ向かっていたときだった。
馬に乗り軍服を着た二人の憲兵がこちらを睨んでいる。
一人は眼鏡と髭の小柄な男。腰に回転式拳銃のホルスター。
もう一人は帽子を深くかぶった女「USSR PPSh41 」を所持している。
上官らしき女性が合図をするとこちらへと向かってきた。
(やばいな……。ばれてしまったか?)
男の憲兵はこちらに一歩一歩歩み寄る。この距離なら……。
男はどこかで見たことのある目をしていた。かざそうとした手をポケットに隠した。
「相棒。ここにいたのかよ。」
マウロだったが気づかずロメオはすぐさまマウロに飛びついた。
「痛でででででで。俺だよ俺。」
「軍人に知り合いなんていないぞ。やっちまえロメオ。」
「おいおい。冗談もきついぜ相棒……。ってうああああああ。」

三人と一匹はまた歩き出した。町を出るとそこは大草原だった。
「確かこの辺は・・。気をつけろ地雷原だ。」
「おお。鼻の事なら任せろ。こう見えても犬の仲間だ。」
ロメオは高々とほえると、落ちていた石を蹴飛ばした。
ドドドドドドドドド……ガガガガガ……バギン!
「っへ?」
「ップ。」
「何?」
「俺じゃないぞ。」
「おいらもだ。」
「てめぇらだれだ!?」
10人……いやもっといる50人は少なくとも……。
「元帥閣下を君たちは殺そうとしてるそうじゃないですか?」
「アイツの刺客か?忠告する。アイツは忠義を果たすほどの男じゃない。今すぐ武装解除しろ。」
「貴方方は指図するほどの立場ですか?考えなさい。」
「へぇ変わった奴ジャン。あんたなんて名前?」
「‘傲慢’と呼んでください。貴方たちこそ降伏しなさい。」


‘傲慢’はどんな能力を持っている?
何も貫通させない皮膚と怪力、死なないからだと並外れたスピード。
「アリゾナでは散々暴れたそうじゃないですか……。」
「そのことは口にするな!」
カッとなってしまった。いつもどおり冷静にしておけば良かったのだ。
すぐさま剣を大きな動作で振りかぶった。
「あまいですね……。それでも英雄ですか?」
‘傲慢’は能力を使うわけでもなく、腰に携帯したナイフで俺の腹を切り裂いた。
腹の辺りが熱湯をかけれたみたいに熱くなった。
「相棒!くっそ……邪魔だ!」
マウロはSAAのハンマーを起こすと引き金を引いて発砲した。
バババババ!
憲兵のライフルで追っ手を始末していくサンドラ。
うあああ
ぎゃああああ
すばやい動きで敵の喉笛を噛み破っていくロメオ。
俺は何をしているんだ!仲間ががんばっているのに……
‘傲慢’は油断していたようで右手首を切り落とすことに成功した。

しかし‘傲慢’は顔色一つ変えなかった。
「手などまた生えてきます。貴方こそ油断しましたね……。」
再生能力がある怪物‘傲慢’は呆気にとられた俺にとどめ刺そうとナイフを振りかぶった。


「あぶねぇ!相棒!」
マウロの声が横から聞こえると同時に横からの衝撃を受けバランスを崩して倒れた。
そして俺の顔に大量の血液が飛び散った。
目の前に横たわるマウロの腹からは大量の血が出ていた。
「畜生……ここまでか……。」
「お前は死なせない。絶対にだ!」
瀕死の重傷を負ったマウロを肩に担いで来た道を引き返した。
「逃げるのですか……。やはり立派な英雄などいないようですね。」
地雷原だったがほとんど敵が踏んで自爆してくれたおかげで楽に大草原を抜け出した。
サンドラとロメオも後から合流し走って‘傲慢’からにげた。
幸い‘傲慢’は追跡してくることも無く、町に引き返した。
診療所まで息があったことが奇跡だった。
「こりゃぁコイツを足はもう動かん。車椅子だな。」
自称人間の医師は冷酷な判断を下しマウロの傷口が脊髄に達している事を告げた。
マウロ=オリヴィアは志半ばで旅をリタイアした。
 サヨナラだ相棒。また会える日まで待っているぞ。
町を大草原を避けるように出ると仲間がいなくなった寂しさから黙り込んだ。
奴の銃のうでは確かだった。
沈黙のなか林を抜けると、小さな集落にたどり着いた。
「おい、てめぇらなにもんだ?」
2日間の間で4日目だ。また銃を向けられた。
「あいにくこっちは、戦いたくはない。仲間を失った。」
「こいつらをリーストガンドの元へ連れて行け。祝杯の始まりさ。」
狼のロメオは放たれた銃弾はよけたが多勢に無勢。バットで殴られ気絶した。
サンドラも同様にやられ、俺も銃を構えられる中では無力ですぐに気絶させれた。

目が覚めると広場の真ん中で磔にされていた。
焚き火の用に炎が炊かれ、奇術師がこちらを睨みつけ、大勢の人がこちらを見て笑っている。
「無駄な殺生は好まない。外してくれないか。」
奇術師は松明に火をつけサンドラのほうへと向かっていった。
「生贄の儀式さ。狼女の誕生だ。」
サンドラとロメオを囲むように丸い円がかかれ周りには気持ち悪い生物の死骸が置かれている。
「何をする!」
「儀式さ。旅人には死を持って償ってもらう。死ね。」
奇術師の弟子はこちらに向かって鍬を振りかざした。
しかし遅すぎるスピードだったので、腹を蹴り飛ばすと焚き火に焼かれていった。
「貴様ァ!」
もろい物質だったので、十字架を破壊すると立ち向かってきた兵士を殴りつけた。
だが、サンドラとロメオは奇術師によって火の中へと消えていくところだった。


火の中から現れたのはロメオだった。
「ロメオ!サンドラはどうした!」
ロメオは奇術師の内臓を食い荒らすとこちらを見て叫んだ。
「こいつやりやがった!俺と女を合体させやがった!」
「言ってる意味が分からん……。」
「狼女にさせたんだ!くそぉぉあれはついているのに女か!!」
言ってる意味は分からなかったがコンクリートの地面を刃に代え住人を倒していった。
とりあえず走って集落を抜けて声の中に隠れることにした。
「おや?お客かね?」
老人の高く震えた声がこちらの存在に気づいた。
「急用だ!匿ってくれ!」
「嫌じゃ。」
そんな中思いっきりドアが開いた。すぐさま隠れる。
「ここに狼と男が逃げてこなかったか?」
「いや……わしもぼけてしまってのぉ……分からんんじゃ…。」
「爺さんありがとよ。」
小さく呟いたが老人は気づかなかった用だった。

「憲兵から連絡です。グレアムの仲間が診療所にいるようです。消しますか?」
「無用だ。泳がしておけ!」

「(‘傲慢’がやられるとは……。)」
「やられたのじゃありません。追わなかったのです。」
「(何で追わなかった?)」
「彼らには期待しているからですよ。かえてくれそうじゃないですか。世界を。」
「(今の言葉、閣下には言わないから心配しなくてもいいよ)」
「助かります。」


「わしは未来が見えるのじゃよ。」
「はぁ?何だよいきなり爺さん?」
しゃべる狼を見て驚かない老人は久しぶりに見たと思う。
「未来が見えるとはどういう意味だ?ワケありか?」
「おたくらの旅路の結末を言ってやろうか?」
「いやいい。」
老人は言いたがっていたが、失敗すると聞いてモチベが下がることが嫌だった。
さっきから言いたかったことが我慢できずに口から漏れた。
「サンドラはどこだ?」
「合体したんだ。確かに戻る方法は知らない。あのババァにやられた。」
不思議な老人の館を明け方に出ると、なぜかロメオはサンドラになっていた。
どうやらロメオの話は本当らしいが信じたくはない。
共和国同盟連合軍総本部R45まで後どれくらいだろうか?
これまで、マウロ以外に3人いた。
元軍人のロックバンドと薬物中毒のナックルボンと詐欺師のミガルド。
ナックルボンは途中で使い物にならないほど異常をきたしリタイアした。
ロックバンドは憲兵に寝返り、特殊部隊を急襲させた。
ミガルドは夜間に逃走し、武器と金を一式持って行かれた。
そして下半身不随になったマウロ。
この旅で何人の仲間が裏切り、犠牲になった?
狼女になったサンドラとロメオはこちらを見ながら指示を待った。
「渓谷を迂回するルート?それとも市街地を直進するルートか?」
「市街地を直進しよう。」


市街地には憲兵がウヨウヨといたが、こちらの存在には気づかない。
「サンドラ……。本当にロメオなのか?」
自分でもワケが分からないことを言ったと後から気づいた。
「ええ。あの奇術師にしてやられたわ……。」
ロメオが最後に言った言葉は本当のようだ……。
冗談としか聞いていなかったが、本当に危機を感じてきた。
仲間が失っていくのでは無いかと……。そして、仲間を信じれなくなるかもしれないと。
「動かないでください。‘アリゾナの英雄’さん。」
聞いたことのある高く小さめの声と、いやなほど丁寧な言葉。
「‘傲慢’か?背中に突きつけられているのは拳銃?」
「ええそうですよ。これでチェックメイトです。」
足音が聞こえてくる。そしてドンドン近づいてくるが‘傲慢’では無い。
憲兵が数人こちらへと向かってくる、市街地で人は大勢いた。
誰も気づいていないが、‘傲慢’の行動は不審すぎた。
「動くな!銃を置いて床に伏せろ!」
「おやおや、私を誰か知らないようですね。貴方達こそ銃を置いてください。」
「お前はくそったれの犯罪者だ。早く銃を置け。」
‘傲慢’は5人憲兵の士官らしき大男の軍人の形動脈をすばやく切り裂いた。
大男の軍人が持っていたMP40で3人を射殺し、残った一人の顔を右手で捻り潰した。
一部始終を見ていた中年女性が大声で悲鳴を上げて叫んだ。
「人殺しよ!銃も持っている!みんな逃げて!」
「逃げろ!大変だ!」
「憲兵を呼べ!」
罵声でその場は混乱していたようだが、俺達はその場から逃げた。
「おやおや、こんな所に血の跡が……。見っとも無い。」
パニックになったメインストリートから逃げるように市街地を走った。
「邪魔です。どかないと殺しますよ。」
‘傲慢’な態度をとる怪物に市民はパニックになり、殺されていく。
MP40の弾奏が空になるほど撃ちつくして惨殺していった怪物。
憲兵に包囲されても顔色ひとつ変えずにナイフで重装備の40人もの相手を殺した。
「まったく……。邪魔なんですよ。」
辛うじて息のあった若い兵士を拳銃で射殺して怪物は固定銃座を軽々持ち上げ追跡した。


「早く出てきてください。ここにいるのは分かっているんですよ。」
怪物の声は高く残酷さをものがたるほど反響した。
俺の左手からは大量の血が流れている。流れ弾が被弾したのだ。
倉庫の奥に隠れていたが、怪物がここにたどり着くのは時間の問題だった。
「俺がひきつける。そのうちに逃げろ!」
「いやよ。救世主を殺しやさせない。」
「分かった、早くここから出よう。」
固定銃座の重さは数百kgもあるので移動速度は遅いはずだ……
ズガガガガガガガガガガ
機関銃の銃弾と反響音で倉庫は埋め尽くされていく。
ドアまであと5m。
4m……3m……2m……1m……
ドアから外に出れたが、背後のドアは鍵まで閉まった。
「サンドラ!馬鹿な真似はやめろ!」
「生きるの!生きて世界を救って。貴方しか無理よ。」
「駄目だ……やめてくれ。ロメオお前もいるのだろ。」
「ゲハハハ。無理な話だぜ。おっさん、勝てよ!」
二人の意思は確かに受け取った。
その思いを継いで、俺はいつの間にか走っていた。

ようやく死に場ができたよね……。やっと神様は死なせてくれるみたい。
怪物は固定銃座の弾を撃ちつくすと、こちらへと向かってくる。
「時間稼ぎ……ですか。」
肩に携帯したライフルと腰携帯した拳銃をありったけ撃った。
怪物は死なずにこちらを見てあざ笑うかのように笑った。
「私を怒らせないでください。そこをどけば貴方を助けましょう。」
「ゲハハハ。貴方達だろ!」
ロメオはサンドラから分離し出てきたうえ、怪物の喉笛に噛み付く。
死なず、怪物はロメオを蹴飛ばしてロメオは壁に叩きつけられる。
「ウザイおおかみから分散できた・・。でここ何の倉庫か知っている?」
「ダイナマイト……。まさか貴方!」
「死んだ同志のもとに逝くわ。」

倉庫は爆音と爆風に包まれ希望のを持った仲間が死んだ。
結局俺は何もできないただの人間。
仲間がみんな失ったときに気づいた哀れなただの人間。
雨の中頬を伝う涙は自分の無力さをものがたる。
ただの人間は復讐を誓い、雨の中を走った。

【 第1部:完 】

すみません。
まとめていたら、これ書くのに幅をむちゃくちゃ取るのでいったん練り直します。
誤字脱字が多いし、ヴァンザントも呆気なく死んだし、
サンドラが狼女になったらわけ分からなくなっていったし……。
とにかくつまらない話しだし、落ちも無いけど今まで読んでくれてありがとうございました。
第二章を書き練り直します。



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
ウィキ募集バナー