Top > ファンタジーっぽい作品を創作するスレ >スレ1> 1-378 ファンタジーと言えば魔法だろう 4
ファンタジーと言えば魔法だろう 4
454 : ◆91wbDksrrE :2009/02/12(木) 23:16:53 ID:ukogC1Cz
ちょっともう寝なきゃいけないので、
申し訳ないですが投下させてもらいます。
申し訳ないですが投下させてもらいます。
》21-22
》316-319
》378-379
(及び魔法の黒子の初出は三題スレ
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1219901189/460-461)
》316-319
》378-379
(及び魔法の黒子の初出は三題スレ
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1219901189/460-461)
の続きです。
455 : ◆91wbDksrrE :2009/02/12(木) 23:17:47 ID:ukogC1Cz
「まいったなぁ……」
物事とは、なかなかにままならない物であるという事を、僕は思い知らされて
いた。まあ、黒子のカッコとか、背後からドスで一突きとかがどうにもできない
事で、十二分に思い知らされていたという話もないではないけど……。
でも、せっかくそれが何とかできるかもという光明が見えてきたのに、まさか
こんな壁が存在するなんて……。
「もう木曜日なのに……一回も先輩とコンタクト取れないよぉ」
学園生活における一年違いの壁というのが、これ程までに大きいとは!
「おはよー、美由ちゃん」
「あ、おはよ、明日香」
「浮かない顔してるけど、どうしたのー?」
話し掛けてきたのは、友達の神乃明日香(じんのあすか)。地毛が茶髪なせい
で何かと軽い娘に見られがちだけど、その実態は超がつく普通さを誇る真面目な
いい娘で、僕の事も何かと助けてくれる、親友とも言える存在だ――とか、改めて
思うと、何か照れくさいな、へへ……。
「あんまり悩んでると、白髪が増えますよー?」
「この髪は白髪ちゃうっての!」
僕の銀髪を冗談のネタにしてくれるのも、親友の気安さ故だと思う。多分。き
……そうだよね? …………。ま、まあ、あんまり深く考えないようにしよっと。
「明日香はさあ、一個上の先輩に用事がある時ってどうする?」
「先輩に用事、ですかー? それは、教室に訪ねるんじゃないでしょうかー」
「だよねー。でも、全然面識のない先輩とかだと、尋ねて行きにくくない?」
「そうですねー。確かにそうかもしれませんー」
「何かきっかけとかがあればいいかもしれないんだけどね……」
そう。僕が直面している問題はそれだった。正直行って、いきなり先輩を訪ねて
いって、なんと話を切り出していいものやら。有名人な先輩……高崎先輩と違って
僕はごく普通の一生徒だし、話を聞いてもらえるかどうかもわからない。
ましてや、いきなり僕みたいなのが『僕も魔法使えるんですけど、どうやったら
先輩みたいにカッコよく使えますか!?』なんて言って、まともに取り合って
もらえるかどうか……。
「何方か、先輩に御用なんですかー?」
「あ、うん……ちょっとした野暮用なんだけどね」
「何方にですー?」
「えっと……高崎先輩って知ってる? あの人に、ちょっと話があって……」
「あらまあ、高崎祐太先輩ですかー」
当然、明日香も高崎先輩については知っている。その破天荒な噂も、結構な
イケメンである事も含めて。
「それで先日から二年生の教室の前で、何やら様子を伺ってたんですねー。
告白でもするつもりですかー、美由ちゃん?」
「ち、違うよっ! なんでそうなるの!?」
いきなりとんでもない事を言い出すなぁ、明日香は……。思わぬ事を言われて
しまったから、慌てて否定しちゃったけど、案の定その僕の様子を見て、明日香は
ニヤニヤしている。うぅ……。
「高崎先輩は人気のある方ですからねー」
「だから違うって……ちょっと先輩の、そうだなぁ……技術っていうか、
そういうので、話を聞きたい事があるだけなんだよ」
「へえ……まあ、そういう事にしておいてあげますー」
「ああ、もう、だから違うんだってばー!」
物事とは、なかなかにままならない物であるという事を、僕は思い知らされて
いた。まあ、黒子のカッコとか、背後からドスで一突きとかがどうにもできない
事で、十二分に思い知らされていたという話もないではないけど……。
でも、せっかくそれが何とかできるかもという光明が見えてきたのに、まさか
こんな壁が存在するなんて……。
「もう木曜日なのに……一回も先輩とコンタクト取れないよぉ」
学園生活における一年違いの壁というのが、これ程までに大きいとは!
「おはよー、美由ちゃん」
「あ、おはよ、明日香」
「浮かない顔してるけど、どうしたのー?」
話し掛けてきたのは、友達の神乃明日香(じんのあすか)。地毛が茶髪なせい
で何かと軽い娘に見られがちだけど、その実態は超がつく普通さを誇る真面目な
いい娘で、僕の事も何かと助けてくれる、親友とも言える存在だ――とか、改めて
思うと、何か照れくさいな、へへ……。
「あんまり悩んでると、白髪が増えますよー?」
「この髪は白髪ちゃうっての!」
僕の銀髪を冗談のネタにしてくれるのも、親友の気安さ故だと思う。多分。き
……そうだよね? …………。ま、まあ、あんまり深く考えないようにしよっと。
「明日香はさあ、一個上の先輩に用事がある時ってどうする?」
「先輩に用事、ですかー? それは、教室に訪ねるんじゃないでしょうかー」
「だよねー。でも、全然面識のない先輩とかだと、尋ねて行きにくくない?」
「そうですねー。確かにそうかもしれませんー」
「何かきっかけとかがあればいいかもしれないんだけどね……」
そう。僕が直面している問題はそれだった。正直行って、いきなり先輩を訪ねて
いって、なんと話を切り出していいものやら。有名人な先輩……高崎先輩と違って
僕はごく普通の一生徒だし、話を聞いてもらえるかどうかもわからない。
ましてや、いきなり僕みたいなのが『僕も魔法使えるんですけど、どうやったら
先輩みたいにカッコよく使えますか!?』なんて言って、まともに取り合って
もらえるかどうか……。
「何方か、先輩に御用なんですかー?」
「あ、うん……ちょっとした野暮用なんだけどね」
「何方にですー?」
「えっと……高崎先輩って知ってる? あの人に、ちょっと話があって……」
「あらまあ、高崎祐太先輩ですかー」
当然、明日香も高崎先輩については知っている。その破天荒な噂も、結構な
イケメンである事も含めて。
「それで先日から二年生の教室の前で、何やら様子を伺ってたんですねー。
告白でもするつもりですかー、美由ちゃん?」
「ち、違うよっ! なんでそうなるの!?」
いきなりとんでもない事を言い出すなぁ、明日香は……。思わぬ事を言われて
しまったから、慌てて否定しちゃったけど、案の定その僕の様子を見て、明日香は
ニヤニヤしている。うぅ……。
「高崎先輩は人気のある方ですからねー」
「だから違うって……ちょっと先輩の、そうだなぁ……技術っていうか、
そういうので、話を聞きたい事があるだけなんだよ」
「へえ……まあ、そういう事にしておいてあげますー」
「ああ、もう、だから違うんだってばー!」
そんな事を話している内に、あっという間に時間は経ち、始業時間が間もなく
であることを報せる予鈴が鳴った。
「ああ、もう授業始まっちゃう……明日香、休み時間は真面目に話聞いてよ!」
「ふふふ、ごめんなさい、美由ちゃん。でもですねー」
「何?」
「あれこれ考えるよりも、思い切って当たってしまった方が、物事は案外上手く
行くものだとわたしは思いますよー。案ずるより産むがメガネメガネ」
……案ずるより産むがやすし。そのギャグはわかりにくいよ、明日香……。
「……まあ、ギャグの評価はさておいておいて」
「酷いですー、美由ちゃん」
「確かに、明日香の言う通りかもしれないなぁ……ちょっとあれこれ考え過ぎて、
不安になっちゃってたかも」
そうだ。僕は決意したじゃないか。世界が間違ってると思うなら、それを正す
努力をしていけばいいじゃないか、って。
「うん、ありがと、明日香。今日、昼休みにでも、思い切って先輩訪ねてみるよ」
「大丈夫ですよー。美由ちゃんは、同姓のわたしから見ても魅力的な女の子です
からー。きっと高崎先輩も美由ちゃんの事を気にいると思いますよー」
「だーかーらー!」
「うふふ、冗談ですよー」
どこまで冗談なのかさっぱりわからないよ、明日香……。
「あ、先生来ましたよー、美由ちゃん」
言われてみると、教室の扉が開き、担任の吉原先生が入ってくる所だった。
「とにかく、昼休み……行ってみるね」
「頑張ってくださいー」
やっぱり、持つべき物は友達だ。背中を押してくれて、ありがとう、明日香。
一度はしぼみかけていた決意が、また膨らんでいくのを僕は感じていた。
であることを報せる予鈴が鳴った。
「ああ、もう授業始まっちゃう……明日香、休み時間は真面目に話聞いてよ!」
「ふふふ、ごめんなさい、美由ちゃん。でもですねー」
「何?」
「あれこれ考えるよりも、思い切って当たってしまった方が、物事は案外上手く
行くものだとわたしは思いますよー。案ずるより産むがメガネメガネ」
……案ずるより産むがやすし。そのギャグはわかりにくいよ、明日香……。
「……まあ、ギャグの評価はさておいておいて」
「酷いですー、美由ちゃん」
「確かに、明日香の言う通りかもしれないなぁ……ちょっとあれこれ考え過ぎて、
不安になっちゃってたかも」
そうだ。僕は決意したじゃないか。世界が間違ってると思うなら、それを正す
努力をしていけばいいじゃないか、って。
「うん、ありがと、明日香。今日、昼休みにでも、思い切って先輩訪ねてみるよ」
「大丈夫ですよー。美由ちゃんは、同姓のわたしから見ても魅力的な女の子です
からー。きっと高崎先輩も美由ちゃんの事を気にいると思いますよー」
「だーかーらー!」
「うふふ、冗談ですよー」
どこまで冗談なのかさっぱりわからないよ、明日香……。
「あ、先生来ましたよー、美由ちゃん」
言われてみると、教室の扉が開き、担任の吉原先生が入ってくる所だった。
「とにかく、昼休み……行ってみるね」
「頑張ってくださいー」
やっぱり、持つべき物は友達だ。背中を押してくれて、ありがとう、明日香。
一度はしぼみかけていた決意が、また膨らんでいくのを僕は感じていた。
〈終わり〉
(……滝野美由。……高崎祐太は……渡さない……)
〈続く〉
※続きは、1-479