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第五話 夏の扉

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とっくの昔に、諦めていた。
僕には無理だ、僕にはなれない。
父さんのような、母さんのような、強い人間になんてなれるわけがない。
でも──

ARTIFACT LEGACIAM  第五話 夏の扉

「状況は?」
大和の格好は随分と不恰好なものだった。
仕立ての良い漆黒のスーツに琥珀色のカッター、臙脂色のネクタイ──そして、ミスマッチな黄色の安全ヘルメット。
その安全ヘルメットだけは辺りの風景に馴染んでいる。ここは整備場を兼ねた巨大で広大な格納庫であるからだ。
「あれから5日の間突貫作業でこなしたからよ問題はねぇ。マッチングも完璧よ。出撃とあらばすぐにでも出られるぜ」
答える男は薄いブルーの作業衣に安全ヘルメット、初老の……けんの深い顔立ち。“おやっさん”として技術部・整備部の職員に慕われる“職人”笠置清四郎だ。
だがよ、と笠置は低い声で大和を振り返る。
「補機の熱核反応炉……最新型のGEA-3000Dは二基ともおじゃんだしよ、電装系も端から端まで全交換よ。ユニット01のは特別製だからな、あいつの電装部品1パッケージで中古の89式が5機は買えるぜ」
報告書には目を通していた大和だ。笠置から直に聞くまでもなく損害状況は把握している。
想定されていた最大稼動時のエネルギー量、そのほぼ二倍以上という記録的な数字を叩き出したため、機体の補助動力である熱核反応炉はオーバーロードで完全に破損した。それゆえに全交換。
その過負荷をもろに受けた電装系は、これもまた完全破損。当然ながら全交換だ。機体の特殊性から現用兵器との互換性のないその部品はありえない程コストがかかる。
もちろんそれだけではないが、目を引く程に金のかかる修理箇所はこの二箇所だった。逆に言えばここまで金のかかる破損は他になかったと言っていい。
「修理にかかった金額は……考えるのも怖いくらいですよ」
「まぁ、俺の仕事は金の心配をすることじゃあねぇ。そこはあんたにまかせとくけどな、それにしたってこいつァひでェや」
ふむ……と大和は頷いたきり黙りこくる。笠置はその様子を複雑そうに見ていた。
「今後もあのマイクロブラックホールがなんとかっていう武装を使うつもりだってんならとんでもねェ金がかかる。そいつは覚えといてくれや」
もっとも見ているだけにとどまらず、口や手が出るのが笠置という男なのだが。
「注意を喚起するこたァできんだろ、こいつのパイロットってのが見つかったンならよ──」
「見つかってはいないのです」
自分の言葉を遮った大和に笠置は「何だって?!」と聞き返す。
「見つかったわけではないのです、先の戦闘でユニット01を駆ったパイロットは」
「おいおい、聞いてねぇぞ。じゃあどうするんだよアメリカさんとの話はよ」
目を見張る笠置の前の大和の顔は苦渋に満ちたものだった。
「“彼”は先の戦闘の後に一度は帰ってきたものの、何の情報を我々に落とすでなく、気がついた時にはその姿を消していました」
その消息はようとして知れない。
「“継承者”──つまりパイロットに関する情報は何一つないわけです」
絶句だ。言葉も出ないとはこのことだ。
しかし、大和には絶句したりする余裕も何も許されることはない。責任者、SARF長官である限り。
「太平洋の件は我々だけで取り掛かるしかないでしょう……」
大きく見上げる大和の視線の先にあるもの──
レガシアムは物言わず、ただそこに立ち尽くしているだけだった。

いよいよ夏休みを間近に控えて、太陽は早朝から大いにはりきって働いているようだ。
夏の扉が早くこっちに来いよって、知らない世界へ誘ってるような気分になるよなって山彦あたりなら言いそうなくらいに。
「そういえばさ」
「うん?」
僕はバックパックに入り込んで、首だけチョコンと出している黒猫に語りかけていた。
「お前の名前ってなんていうんだっけ?」
なんだそんなことかぁと黒猫は間延びした調子の返事をする。
あぁ、こいつまだ眠いんだな。昨日なんか随分遅くまで人のデータ端末をいじっていたし。
「ないよ、名前」
その返事は想定の範囲外だった。思わず「ないって何が」などと間の抜けた言葉を返してしまう。
「だから名前だよ。僕、持ってないんだ」
「じゃあ普段は何て呼ばれていたのさ?」
うーんと考え込む。
「ヒィかな。確かそんな風に呼ばれた覚えがある。後は“ちょっと”とか“ねぇ”とかさ」
ヒィ? それは呼び名であるとか、名前の範疇には入らないのだろうか。ふと思い浮かんだ思考はすぐに読み取られてしまう。
「うぅん。そんなんじゃないんだ。あれだよ、共通言語で“彼”って“ヒィ”って言うだろ? 男性を示す三人称のさ」
「お前、それって腹が立ったりしなかったのか?」
「何で?」
「何でって……名前も付けないで、呼ぶにしたって“彼”だなんてさ、失礼にも程があるんじゃないか?」
そういうものなのかなーと黒猫は相変わらず眠たそうにしている。ふぁーと欠伸まで出た。つられて僕も欠伸が出る。
「お前って何かズレてるな。それってまるでイジメみたいなもんじゃないか」
「そうかな?」
「だってさ、お前って要するにレガシアムと並んで、謎の敵に対抗する地球連邦評議会のなんたらフォースの切り札なわけじゃないか」
「SARFだよ。Special Armed Response Force 特殊装備運用迎撃応答軍事機関サーフ」
「そのサーフだかセーフだかがさ、頼りにしてるレガシアムの、そのお前がそんな扱いされるってのはヘンな話じゃないのかってことなんだよ」
「そういうものなのかなー」
また言った。なんだかそんな黒猫にも腹が立ってきて、僕は唐突に思いついたことを口にする。
「わかった。僕がお前の名前を考える」
「僕の名前?」
後ろ手でバックパックから黒猫のヤツを引っ張り出す。両手を脇の下に入れて、正面向いて抱き上げた。
「こうして見ると、ただの黒猫なんだよなぁ」
「ほっといてよ」
ビロードの深い黒。その毛並みは艶があって、混じり気なしの掛け値なしの真っ黒。そしてエメラルドグリーンの瞳。
「よし、決めた。お前の名前は今日からカイアな」
「カイア?」
「お前の瞳って綺麗な緑じゃないか。藍晶石──カイアライトっていう天然石があってさ、その石って綺麗な緑色をしているんだ」
ついでに言うと、衝撃によって割れやすいので取り扱いに注意が必要ってとこも似合っていそうだ。
「後の方の説明には何かひっかかるものがあるけど……、いいねそれ」
「気に入った?」
「気に入った」
そう言うと黒猫は僕の腕をよじ登り、肩を伝ってまたバックパックの中へと帰っていった。
「黒猫じゃなくて、カイアだろ!」
へぇへぇすんません。
「そっか、僕の名前かぁ」
いつの間にか眠たそうな間延びした口調でなくなっている。僕はカイアの嬉しそうな声を耳の側で聞きながら、僕はまた歩き出した。
早朝だってのに日差しはもう痛いくらいに強くなっている。
「なぁカイア」

「にゃあ」
「とりあえず、学校についたらどっかで時間潰しといてくれよな。授業中もバックの中でじっとしてるなんてイヤだろ?」
「にゃあ」
交差点を右に曲がると校門まで続く最後の坂が目の前に広がる。一年の頃には見上げるたびにげんなりしたものだけど、さすがに二年にもなれば慣れた。
とはいえ出来ることなら、この坂くらいは自分で登っていってくれないかな。重たいとは言わないけど、お前を背負わずに登っていけるならそれに越したことはないだろうし。
「にゃあにゃあにゃあ」
「なんだよカイア、喋れよ」
急にネコみたいににゃあにゃあ言い出したカイアに僕は首をまわして振り返り──
「そうよカイア、喋りなさいよ」
緊張しきったカイアの顔と、その向こうに委員長を──伊吹志摩子の顔を見たのだった!

「い、伊吹……さん?!」
「おはよう、不破君」
にっこりと笑って、伊吹はカイアの方に視線を移す。
「ねぇ、喋らないの?」
「や、やだなぁ。ネコが喋るわけないじゃないか」
よし、どもらずに言えた。ナイス自分。
ふうん、と伊吹は僕の顔に視線を戻し、そしていきなり大笑いを始めたのだ!
「おっかしー! 不破君ってばその顔!!」
「え?」
伊吹は子供の可愛いイタズラを見つけたお母さんのように笑っている。
「だって不破君ってば本気で焦ってるんだもん」
ということは?
「それとも、このネコちゃんって本当に人間語を喋ってくれるの?」
聞かれてしまったわけじゃあないってことか!
背中に噴出した汗が一気に流れていく。あぁ、冷たい。
こんな早朝に登校してる奴なんていないだろうと思ったから普通にカイアと話しながら歩いていたのに。
そのことを聞くと、伊吹は誰もいない早い時間に新鮮な空気を吸いながら登校するのが好きなんだと教えてくれた。
「それにしても意外だなぁ」
並んで歩き出すや否や伊吹がそんなことを言いだす。
「不破君ってネコ大好きなんだ、普通に喋りかけるくらいに。まるでホントに会話してるみたいに自然に語りかけてたもんね」
アハハ、と笑ってみせて、僕も反撃を試みる。
「僕も意外だったよ」
何が? と伊吹が首をかしげる。
「伊吹さんってもっとお堅い感じだと思ってたからさ、あんな風に声をあげて大笑いするんだなぁって」
「ヘンかな?」
「いや、いいと思うよ。もっと笑えばいいのにって思った」
「そう?」
それから僕たちが話をしたのは期末考査がどうだったとか、夏休みはどうするとか、そんな他愛もない話ばかりだった。
一年の時からずっと同じクラスだったのにこんなに話をするのは初めてだねとか、そんな話もしながら僕たちは校舎に入る。
その時だった。

──!!

それはまるで暗闇の中で放たれた火花のように僕の頭の内に弾けて消えた。
「どうしたの?」
急に立ち止まった僕を訝しげに伊吹が問いかける。
彼女には分からないし、伝えることもできない。
僕と、おそらくはバックパックでごそごそし始めたカイアだけに伝わったその感覚。
それが教えたのは、簡潔なただひとつの事実。
今、敵が、現れた。

NOA太平洋第七艦隊旗艦は揚陸指揮艦バイクスピークという。
その指揮所に大和と信濃、いつもの白衣に身を包んだ鞍馬がいた。
「哨戒機αより目標は発見できずとの報告」
「よろしい、引き続き捜索任務を続行せよ」
「アイアイサー、捜索任務の続行を指示します」
オペレーターに指示を出した初老の軍人が大和たちに振り返る。
「哨戒機と電子戦機はほぼフル稼働です。サテライトネットワークも利用して完璧な監視網を構築していますが」
「けっこうです」
とはいえ、不満があったとしても「けっこうです」としか言えないのが現在の大和たちの状況だ。
正直なところ、わき上がる不安を拭えないでいる大和である。
太平洋上に表れたE&E出現の痕跡を調査する為にNOAを引き込めたのは僥倖だったが、肝心のユニット01──レガシアムを持ってくることはできなかったのだから。
E&E迎撃の要であるSARFの切り札。
それがないというのはどういうことか? お前たちは此処に何をしに来たのか?
そういう無言の圧迫感を大和は感じている。
基本的に他国との相互不干渉政策をとっているNOAをこういった舞台に引きずり出せたのは確かに成果かもしれない。
だが、この成果を今後にいかせる形で結末を見れないではなんの意味もないではないか。
その思いが大和を萎縮させ、口数を少なくさせていたのだった。
「東北東方面の海面上に不自然な断続点が見られないでしょうか」
もっともそういうものに全くもって無頓着な者もいる。
「ここと、ここと、ここです。一見潮流による海面温度の温度差と錯覚しかねない微弱な違いですが」
ほう、と声があがる。と、同時に余所者が何を言い出しやがるという反発の雰囲気も持ち上がり始めた。
が、そういう物に無頓着であるからこそ鞍馬のような人間は好きに物を言えるのだ。
「敵はこちらの常識では測りきれない非常識な存在です。こちらの観測能力では手に負えない欺瞞能力の存在を想定するべきでは?」
ふむと部下たちに指示を与えていた初老の軍人が鞍馬に向き直る。
「では、我々はどうするべきかな? ミスター・クラマ」
「戦闘隊形を構築して西南西方面からの急襲に備えること、ですかね」
鞍馬は戦術コンソールの大型モニター上を指し示す。ここと、ここと、ここ。そうやって示していくポイントは東北東の地点から艦隊現在位置を中心に大きく回りこみ──
「今、E&Eはこの周辺にいると思われます。失礼、五分前には……に訂正しましょう」
「敵はこちらの動きに対応して回り込んでいると?」
「こちらが見つけるまで待ってくれているなんて義理は、彼らにはないでしょうから」
考え込む逡巡はほとんどなかったと言っていい。
「全艦に戦闘態勢をとるよう通達せよ。空母バラク・オバマにセンチネル部隊スクランブル召集の伝達急げ。砲撃艦エドワード・H・オヘア、ユージン・A・バレンシアに砲戦準備を指示。急いでくれたまえ」
「ついでに申し上げるなら、試験艦ヴァンデクリフトⅢを前面に押し出すこともお勧めいたしますが」
鞍馬の言葉にギョっとしなかったNOA軍人は、その視線を真っ向から受け止めた初老の軍人を除いて他にはいなかった。
「NOA全軍を通じて初めて完成したという、実用型重力子兵器運用特務艦ヴァンデクリフトⅢ。ここで使わずにいつ使う……とは思いませんか、提督」
「その通りだ」
率直にその言葉を受け止め、ニコラス・A・アンダーセン──NOA太平洋第七艦隊司令官はこの日初めて笑い顔を見せた。
「これより我々は戦闘ブリッジに移る。君たちもぜひこちらで我らをサポートしていただきたい」
アンダーセンの言葉を受け入れて、大和はつくづく何がきっかけで良い方向に転ぶものかはわからないなと一人ごちるのだ。
できれば“彼”が“継承者”をSARFに連れてこなかったことも良い方向に転ぶきっかけになってくれればいいな……。
そんなことを考えながら戦闘ブリッジに入っていき、大和は通信士の甲高い声を耳にすることになった。
「方位170、距離30000にエネルギー反応、感アリ! 未確認敵性体ナンバー4と思われます!」

ソレは巨大なクラゲのような形をしていた。
巨大──そんな形容が冗談のような直径十数kmの円盤状の物体。それが太平洋上に現れた新たなるE&Eだった。

「方位コード25に、複数の熱源確認。敵機動兵器群捕捉!」
「VFA27ロイヤルメイセス、VFA102ダイヤモンドバックス迎撃行動に入ります。アンノウンにエンカウント、戦闘開始」
クラゲはその内部に小型の子機を保有しているようだった。小型といえども、それらは全長15mクラスのセンチネルと同等の大きさではあるが。
それら子機の進路を塞ぐ形で機動空母バラク・オバマの艦載機であるセンチネル、セクレタリアトが迎撃戦闘を開始する。
「今度のE&Eは空母タイプとでも言うのか……」
大和はため息をつくことすらできない。先から感じている不安感がさらに増しているのだ。
「そうか、了解した」
インターホンを置き、指揮卓のアンダーセンは大和たちに振り返る。
「ヴァンデクリフトⅢと砲撃艦2隻の戦闘準備が完了したようです。あなた方の意見を聞きましょう」
「提督、E&Eは強力な防御フィールドを展開しています。それゆえに重力子兵器でフィールドをこじ開け、砲撃艦の電磁レールガンで中枢を狙い撃つしか勝機はありません」
「チャンスは一度、と言うわけですな」
「こう言ってはなんですが、当てにさせていただきます。提督」
フフっと笑ってみせるアンダーセン提督だが、その目は笑っていないように思う大和だ。
実際大和も笑えない状況だと思っている。
コンソールのモニターに次々と増える光点は圧倒的に敵戦力である赤い光が占めている。太平洋における最大級の戦力であるNOAの太平洋第七艦隊のソレに倍する量に思えるのだ。
「センチネル部隊の戦闘空域に突入する。敵戦力の右翼に対してミサイル第一波発射」
「アイアイサー、各艦ミサイル第一波攻撃開始」
ミサイル攻撃の開始を支持しつつ、アンダーセンは機動空母バラク・オバマに対してセンチネル部隊の第二派、第三派の出撃も命じていた。
NOA海軍の主力艦載センチネル、セクレタリアトはNOAとしては艦載機タイプの範疇に収まらない全領域汎用タイプのセンチネルだ。
同じ汎用型である日本の96式撫子と比較して、高速機動戦闘での機体制御において劣っているが、反面中・低速域での機動性や稼動時間などの面で優勢な性能を示しているという。
だが、この日、この時では相手が悪かったと言っていい。
援護にかける艦砲やミサイル攻撃も正確にE&Eの子機たちを狙い撃っていくが、数が多すぎる。落とす分より新たに出てくる分の方が多いのだ。
戦力比はセンチネル一機に対して、E&Eの子機は五機……以上。
センチネル部隊は目に見えて押されていた。
「進路このまま、速度維持しつつ前進。ミサイル第二波用意。本命を使う」
それでもアンダーセン提督は前進を命じるのだ。
クラゲの様なE&Eは先程の位置から動いているようには見えない。ならばこちらから近付くしかない。
「ミサイル第二波発射準備よろし」
「第二波発射」
ミサイルの第二波は先程の第一波よりもさらに右翼側へ、センチネル部隊の戦闘空域から大きく離れて放たれたように見える。
理由はすぐに大和たちにもわかった。

──!!!

その爆発光はモニターを挟んでいても、幾重ものフィルター越しであっても人の根源的な恐怖を呼び起こす。
圧倒的な熱と光の暴力が空間を満たしていくのだ。
「核、ですか」
『NB-87』
それは西暦2104年の現在においても最強の、そして最悪の兵器。第七艦隊に数発だけ配備されている小型の限定戦術核弾頭だ。
「軍人としてはともかく、人としては愚行の極みかもしれないが……必要とあれば私はそれを躊躇わない」
人類に躊躇っていられる余裕はない。わかっていても自分に『核』という選択肢は選べただろうか?
大和にとって答えはNOだ。
「提督、敵機動兵器群右翼は完全に消滅! 間隙ができました!」
よおし……そのアンダーセンの言葉は酷く陰鬱な響きを含んでいたように大和は感じる。
「ヴァンデクリフトⅢは敵を射程に捉えているな? 重力子砲による空間断裂攻撃を慣行する。砲撃艦2隻はヴァンデクリフトⅢの攻撃の後、最大火力をもって集中攻撃をかけよ!」
「重力子砲準備完了、いけます!」
「砲撃のタイミングはこちらへ。艦隊全艦に停止命令発令。対衝撃、対閃光防御の指示を」

命令は一つ一つ確実に命じられ、達せられていく。
左翼の敵はセンチネル隊とそれを援護する巡洋艦、駆逐艦によって完全に拘束されている。正に千載一遇のチャンスだ。
それなのに不安は消えない。むしろ大きくなってくるのはなぜだと大和は自問自答していた。
「重力子砲カウント開始。30、29、28……」
遮蔽された戦闘ブリッジの中で、スタッフたちがそれぞれのシートに座り、対衝撃姿勢をとる。
「22、21、20、19……」
その時だ。
「目標円周部に重力震発生! 質量値、エネルギー値、双方極めて大!」
「変更はない。カウントは続行せよ」
確かにいくら重力波障壁を形成したところで、空間そのものの断裂を作り出して直接本体に砲撃を加える為の“道”を作り出す重力子砲は防げないだろう。
「12、11、10……」
「そういうことなのかッ?!」
カウントだけが続く静寂を切り裂いたのは鞍馬の悲鳴にも似た叫びだった。
「撃ってはいけない!」
その言葉はカウント0と重なった。
ズンという鈍く短い衝撃とともに、不可視の波動がヴァンデクリフトⅢからクラゲE&Eに向け放たれたはずだ。
だが、その強烈な力場の働きをその身に受けたのは、
「全艦艇が強力な重力場変動に捕えられました! う、動けません!!」
次々にモニターが死んでいく。最後の戦術コンソールに映し出されたのは海面上に落ちていくセンチネルたちの姿だった。
「な、何が起こった?!」
「わかりません! 重力場変動が我が艦隊の展開する広範囲に突然発現したとしか!!」
オペレーターたちの声はもはや泣き声にも等しい。混乱が冷静さに取って代わっている。怒声と悲鳴が立ち始めた時、アンダーセンが「各員、現状把握急げ」とただ一言を発する。
ただそれだけでスタッフたちが、少なくとも表面上は平静を取り戻すのを大和たちは目撃した。それはやはり年季の差なのだろうか。
闇がブリッジを覆ったのは本の一瞬。すぐに非常用電源に切り替わり、薄暗い照明とモニターの明かりが回復した。
「SARFの諸君、意見を聞こう。ミスター・クラマには気がついたことがあるように見えるが」
はい、と鞍馬は即答した。
「恐らくあのE&Eは子機を搭載する空母であると同時に、その巨体自体が巨大な加速器なのです。荷電した重力子を加速させることにより、瞬時にマイクロブラックホールを発生させたのでしょう」
そうか、と信濃がそれをつなぐ。
「発生させたブラックホールを用いてヤツはこちらの重力子砲を空間の断裂を引き起こす以前の時点で偏向させた?」
「その余勢をかって、敵は逆にこちらに重力攻撃を行ったというわけか……」
アンダーセンがつぶやき、鞍馬が続ける。
「あれだけの巨体ならば加速器内部で生み出されるエネルギーはとんでもない数値となるでしょう。あの巨体、円形のボディ、もっと早く気が付くべきでした」
オペレーターがアンダーセンの下に駆けつけるが、その身のこなしは目に見えて鈍い。
いや、と大和は思った。おかしいのは自分もだ、身体が不自然に重い!
「現在我が艦隊には重力変動と思われる攻撃がかけられている模様です。広範囲──およそ10000m四方に渡ってであります。実測値ではまだ2G弱に過ぎませんが、時間とともにその強さは増していっております!」
「おそらく指向性のある重力攻撃だと思われます。2G……簡単に二倍の重力とは言え、人間でならば60kg余分に背負ってるだけでも、艦艇で言えば──」
行動不能になるだけでは済まない。
「どうすることもできないのか……ッ」
士官の一人が吐き捨てるように言う。
「まだだ、まだ何か方法が」
いま一人が打開策を探る。
そして、
「待ってください」
端末を操作していたオペレーターが、
「この空域に高熱源体が接近しています! 識別信号は……信号はSARF-01、アーティファクト・レガシアム!」
その名を高らかに読み上げた。

眼下に広がる光景は、どう控えめに見たところで地獄だった。
それは僕が、戦争を知らない世代だからなんだろうか。本当の地獄は、まだまだもっと酷いものなんだろうか?
また一隻、軍艦が中ほどから折れて火を噴いて沈み始めた。飛んでいるセンチネルはいない。飛行機もだ。
「あの敵が広範囲に重力場変動を起こしている! このままじゃ……」
全滅の二文字。
怖い──だけど!
「いいのかい、ユウ?」
「何をいまさら」
カイアはもう一度「いいのかい?」と繰り返す。
「君には、自分から戦場に飛び込んでいく義理はないんだよ」
でも、
「僕にはこの敵のことがわかった」
そして、
「レガシアムと一緒に戦えるのは僕らだけなんだろ?」
「そうだけど……」
カイアは口篭ってハッキリとものを言わない。
心配をしてくれているのだと僕にはわかった。危険に飛び込む僕の身を案じてくれているのだとわかった。
「何で僕にこんなことが出来るのかとかさ、とりあえずそれは後回しだ」
「でもさ、危ないことは怖いことなんだよ!」
それもわかっている。だけど──
「言っただろ。怖いからってじっとしているのはもっと怖いんだよ」
「でもさ!」
「自分なら出来るかもしれないことを、出来ないかもしれないって震えているのは、もっともっと怖いんだ!」
わかってしまったから、見えない振りをすることはできない。
心で念じる。さぁ、戦おうレガシアム。お前の力で、僕たちの力で!
「助けられる命を、助けるんだ!」
ゴウッ。
それはレガシアムの巨体をも揺らすとてつもない強さの突風だった。
「ヤツが動き出したんだ」
目の前のクラゲの様な敵がじりじりとこちらに向けて動き出している。その速度は驚くほど遅い。
「ちょっと動き出しただけでこれか?!」
「それだけの巨体、それだけの質量を持っているってことなんだよ!」
グラヴィティ・フォース・フィールドを展開する代わりに重力制御システムで広範囲重力変動の影響を遮断しているそうだ。
高重力の影響を受けないその反面、こちらの突風の──物理的影響は遮断できていない。
「バリアーの防御は期待しないでね。相手の攻撃は全部回避して」
無茶を言ってくれる!
それを言葉にして口に出す間もなくビームの光条がレガシアムを襲った。だけど、僕はその光の軌跡を見ることなく感じ取っていた。
ビシャーン!
そんな音が聞こえたんだ。説明しようがない感覚を頼りにレガシアムの機体を右に左に振って、飛来する飛翔体に対して正対する。それは幾つもの正四面体を歪に組み合わせたかのような物体だった。
『こないだの花瓶みたいなモノなのか?』
左手を置いたスロットルを調節し、フットペダルを踏み込む。後は念じた動きをレガシアムが拾って実行してくれる。
ズズンッ!
突進の勢いはそのままに、膝蹴りをキューブにかましてピンポイントでバリアーを張った拳を振り下ろしてその真芯を貫く!
そのレガシアムの拳はあまりにも簡単にキューブを粉砕して、僕は拍子抜けした。
「こいつ……弱いぞ?」
違う! とカイアが警告を発する。
「こいつらは本体が生み出す子機──外部端末に過ぎないんだ。いくら潰したって本体には何のダメージにもならない!」
なるほど、確かにワラワラとまるで砂糖に群がる蟻のようにゾクゾク、ゾクゾクとクラゲの中から這い出してくるじゃないか。
雑魚を相手にしてもしょうがないってわけだ。本体を叩かないといけない。
だけど、ちょっと動き始めただけで大型台風並の猛烈な突風を起こす相手にどう近付けばいい?

考えてる暇なんてない。
「ユウ、重力場変動の数値が2Gを突破する! これ以上の負荷がかかると下の艦隊は!」
切迫したカイアの声に、2Gってそんなにヤバイのかと思いつつ僕はレガシアムの機首をクラゲに向けた。
わらわらとキューブの大群が迫ってくる、その向こうからクラゲも近付いてきている。
「なんでキューブ共は突風の影響を受けないんだ」
「受けていないわけじゃないみたいだ。風の流れに抵抗しないで、利用して飛んでいるんだよ」
手近に迫った一機にアンカーを撃って固定。ワイヤーを手繰って振り回す。
こいつら自身はフィールドを持ってないようだ。アンカーは簡単に撃ちこめたし、振り回して他のヤツにぶち当てればその衝撃で爆発もする。
だけど数が多い。ロケットアンカーで一つ一つ撃ち落していくんじゃとうてい捌ききれない。
やはり直接突っ込んでいくしかないのか?
しかしそういう訳にもいかなさそうだ。
一部のキューブたちがレガシアムから眼下の艦隊に向けて動き始めている。
どうする? どうすればいい?
ハっとしたのはその時だった。
「カイア、レガシアムには重力を操る能力があるんだよな」
「そうだよ。振り分けるエネルギーの量次第で僕たちはブラックホールだって作り出せる」
ならば、だ。
「重力の力は波の形で伝播する。荷電した重力子を作り出して、一気に放出したら──どうなる?」
洋上はまるで嵐のようになっている。
風が凄いからじゃない。風に乗って飛び交うキューブたちがまるで巻き上げられる枯れ葉のようだからだ。
渦を巻いているようで、見ていると酔いそうになる。
「エネルギーチャージはできてるよ。一時的に対重力制御を切らなきゃいけないけど、出来なくはない!」
「よし。連中が艦隊に取り付く前にまとめてやっつけるぞ」
モニター上に重力制御系の切り替え表示が出た。
「カイア、頼む」
「了解! 発信のタイミングはトリガーで!」
再びフットペダルを踏んでキューブの真っ只中に飛び込んでいく。
「……!!!」
それは怖いなんてものじゃなかった。冷や汗が溺れるほど噴き出してくる。なにせ15mからはあるように思えるキューブたちとそれが放つビームの隙間を縫うように飛ぶのだから。
だけどそれでも、このレガシアムの中こそが一番安全な場所だという確信が疑うまでもなくある。
そして、なぜか敵の動きがまるでスローモーションの様に見え始めていた。
なんで僕にこんなことが出来るんだ? それは後で考えればいい──自分の言った言葉だ。けれど不審とかそういうことじゃなくて、“なんで?”という気持ちが心の隅にはある。
正面にキューブ!
減速はしないで蹴り飛ばす。そいつは飛んでいって別のキューブに当たり、爆発して飛び散った。
「カイア!」
艦隊を巻き込まないように調節は頼むぞ。背中でカイアが頷く気配を感じる。
そして僕はトリガーを引いた。
後で聞いた話によると、その様子はまるで静かな水面に大きな石を投げ込んだような感じだったってことだ。
石はレガシアム。そして広がっていくキラキラとして波紋は荷電した重力子の凶暴な波!
「メガ・グラビテイショナル・ウェーブとでも呼んでもらおうか!」
カイアの得意気な声が耳を打つ。その厨二めいた呼び名をつけられた本来不可視であるはずの波動は所狭しと飛び交っていたキューブたちを波に飲み込んでいく! 
「凄いもんだな……」
正に一掃という言葉そのものだ。
「子機は完全に殲滅完了だ。ユウが一気に飛び込んだから全部射程範囲に収められたし」
じゃあ後は!
その時、ズンという衝撃が僕を襲った。

「な、ん、だ、こ、れ……?!」
まるで押さえつけられるような感触。見えない手で下へ下へと押さえつけられてる!
「E&Eの、重力攻撃だ。一気に、強力な、重力場変動を、かけて、きた、み、た、い……」
そんな! それじゃ下の艦隊は?!
確認するよりも早く、考えるより早く僕はカイアに向かって叫んでいた。
「カイア! レガシアムのパワー全開でヤツからの重力場攻撃を遮断しろ!!」

「重力場変動が……消失した?!」
さっきまでの身体の重たさが嘘のように消えている。大和たちは立ち上がり自分たちの異常を確認しあった。
艦隊に重力場攻撃が仕掛けられてすぐにユニット01が現れ、そして急激な加重に意識を失いかけて──唐突にそれが消えたのだ。
「全艦ダメージチェック、報告を急げ。戦闘可能な艦はどれだけ残っているか?」
アンダーセンはさすがにいち早く我を取り戻したようだった。すぐさま指示を飛ばし始める。
「状況確認……ヴァンデクリフトⅢは大破、空母バラク・オバマ損害軽微。特殊砲撃艦エドワード・H・オヘア、ユージン・A・バレンシア健在です──」
「強襲揚陸艦ヴァリィ・フォージ大破轟沈。ミサイル巡洋艦ロジャー・ヤング中破、ただし戦闘継続は可能と報告アリ──」
「提督!」
指揮下艦艇の損害確認を妨げてオペレーターの声が上がった。
「今確認できました。重力場変動の影響が途絶えたのはSARF-01の行動によるものであります!」
蘇ったモニターにレガシアムの姿が写し出される。
その姿は巨大なE&Eに向かって両の手を突き出し、立ち向かうかのように空にその身を晒していた。
「目標の重力場攻撃に対してSARF-01が同量同質のカウンターアタックをかけている模様です。彼がこちらへの攻撃を総て受け止めているんです!」
どよめきがブリッジに満ちる。
「一人で戦っているのか」
アンダーセンが掠れた声でつぶやく。
「たった一人で我々を守っていると、いうのか……」

激震の中で操縦桿を握ることさえできないでいた。握る? そもそも、その腕がまだ身体にちゃんとくっついているのかさえ怪しいもんだ。
あんな急上昇や超々スピードで飛んでも殆ど慣性を感じないレガシアムのコックピットだったのに、今、僕は目を開けることさえ困難な程の衝撃に翻弄されている。
身体が引き裂かれそうな、バラバラに引き千切られそうな、信じられないくらい重たいものに押し潰されつつあるような。
痛い、苦しい、辛い、怖い、怖い、怖い──!
恐怖、死んでしまうという恐怖が少しばかりの義務感や正義感なんて一気に吹き飛ばしてしまった。
じっとしてる方が怖い? 震えてる方が怖い? 見ない振りなんてできない?
それで死にそうな目にあってれば世話ないじゃないか!
──やっぱりムリだったんだ。
ロボットと猫と、不意に感じた不思議な感覚。
それで自分は特別なんだと思ったのか? 
スペシャルなロボットとスペシャルな相棒は手に入れたのかもしれない。だけど、それで自分もスペシャルな存在になれたなんて思うのは間違いだったんだ!
そうだ、とっくの昔に、諦めていたじゃないか。
僕は、何にも、なれない。
強い人間になんてなれるわけないんだって。
強くなんてなれない。
「優作、強くなれよ」
僕には無理だ。
「優作、強い子になるのよ」
僕になれるわけがなかったんだ!。
父さんのような、母さんのような、強い人間になんてなれるわけがない! どうして、どうして強くならなきゃいけないんだ!!

──なぁ優作。夏休みには海行くからな、う・み! 今年こそひと夏のバケーションって洒落込もうぜ!
──ねぇねぇユウちん。これ見てよ! この96式の滑らかで艶やかなボデーがたまらないって思わない~?
──不破くん、私も家でネコ飼ってるの。よかったら、その、今度うちのネコ、見に来ない?
それは山彦のニヤケ顔だったり、高雄のぽややん顔だったり、伊吹志摩子の落ち着いた笑顔だった。

「優作、強い男に、なれよ」

また声が聞こえた。
どうして強くならなきゃいけないのさ。
誰かに必要とされるために?
誰かに無碍にされないため?
誰かに頼ることなく、生きていくため?

──お兄ちゃん!

千歳? そうだ、千歳。僕の妹。父さん母さんの代わりに、僕が──!
何かがわかった気がした。
そうだ、強くなる理由、それは──

「大事なものを、守るために」

「守るんだ、守るんだ……」
再び操縦桿を握る手に力が戻る。そうだ、まだ何も終っちゃいない。
「まだ、諦めるには早すぎる。僕はまだ、何もやりきっちゃいない!」
力を込めて、心に念じる。もっと力を、もっと強く、もっともっともっと!!
再びレガシアムに力が蘇った気がした。
心なしか圧力が弱まった気もする。
そして、

レガシアムの右側面1000mを灼熱のプラズマが飛ぶ。
特殊砲撃艦エドワード・H・オヘア、ユージン・A・バレンシアの両艦に搭載されている陽電子重砲が火を噴いたのだ。
「構うことはねェ、砲身が焼き付くまでぶっ放せ!」
「SARF-01を援護せよ。後の事は考えなくていい、砲撃を休むな!」
そう檄を飛ばすのはエドワード・H・オヘア艦長のジェラド・イングラム大佐。ユージン・A・バレンシア艦長のユージーン・マクドナルド大佐だった。
ともにアンダーセン提督の秘蔵っ子で、動のジェラドと静のユージーンと知られた将校だ。
その二人がレガシアムを援護すべく、指示を待つことなくその艦載重砲の威力を発揮していた。
E&Eは重力攻撃の最中であり、その巨体を守るバリアフィールドが発生していなかったことは彼らにとって僥倖だったと言っていい。
特殊砲撃艦艦載型陽電子重砲──それは核を除けば地上で運用される最大級の威力を持つ兵器だ。
そしてこれまた僥倖であることに、彼らの得物がまず撃ち抜いたのは、E&Eの重力制御器官だったのである。

「いけるぞ!」
眼下の艦艇から放たれた灼熱の光の砲弾はクラゲE&Eの致命的な何かを撃ち抜いたようだ。
「カイア!」
ユウが叫ぶ。
「おうさ!」
僕が答える。
高重力の中で一度は折れかけたユウは再び真っ直ぐに目を見開いて天に向かってそびえ立った。
ユウには彼の前進を妨げるトラウマがあるようだ。それは事ある毎に現れてユウの気持ちを折ろうとする。
だけど、ユウはきっと負けない。きっと乗り越えていく。
『それは僕たちには生まれない──心』
雄叫びを上げて、ユウは巨大なE&Eに立ち向かっていく。
『ユウ、君のその心が僕たちに力をくれる。君が僕たちを連れていってくれる。扉を開けて、ここではない何処かへ』
フィールドを円錐状に展開して、フルブースト。こんな戦い方なんて僕には思い浮かばない。
『そうさ』
ショックアブソーバーの効力を最大設定へ。円錐状に展開したグラヴィティ・フォース・フィールドにさらに高エネルギーフィールドを被さるように展開する!
「貫けえぇぇぇ!!」
その一撃はE&Eの中枢を文字通り串刺しに貫いた。

──信じてる。君となら、僕たちはどこまでだって強くなれるって。


■次回予告■

再びE&Eを殲滅し、優作はレガシアムと共に空へと消えた

だが、その行く手はSARFのサテライトネットワークによって完全に追跡されていたのだった

レガシアムのパイロットとしてSARF情報部のエージェントに追われる優作
市街地であるにも関わらず、センチネルさえ繰り出して優作を取り押さえようとする大人たちに、

カイアはレガシアムを呼び出すのだった

次回 アーティファクト・レガシアム 

SARFとの接触

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