僕の家には鯉のぼりがない、兜もない、それなのに姉ちゃんの雛人形はあるんだよ、ずるいな
「あらあら困ったねえ、それじゃ ばあちゃんが古新聞で兜を作ってやろうかねぇ」
「えー!なんで折り紙なのさ、上杉くんのは黒くて金ピカだし、
織田くんの兜は電動で歩くんだよ!節駆(せっく)っていうんだ、めっちゃかっこいい!大砲だって付いてる、ねえ僕にも買ってよぉ、みんな持ってるんだからさぁ」
織田くんの兜は電動で歩くんだよ!節駆(せっく)っていうんだ、めっちゃかっこいい!大砲だって付いてる、ねえ僕にも買ってよぉ、みんな持ってるんだからさぁ」
母さんは溜め息をついた
「みんなって誰よ?」
「みんなって誰よ?」
「みんなって、みんなさ」
「織田くんと上杉くんだけでしょ? よそはよそ、うちはうち、わかった?」
母さんはいつもそればっかり
「あんたどうせまた友達とチャンバラごっこしたいだけでしょ!?おばあちゃんの紙の兜で充分じゃないの」
あーあ、つまんないな、僕はみんなと同じがいい、違うといやなことばっかりあるんだ
不公平だよ、なんで僕にチンチン無いのかな、赤いランドセルだって恥ずかしくていやだよ
上杉くんの兄さん、来年卒業するんだ、貰えるといいなあ…
家庭訪問の日、先生が来た
「お母さん、お宅のお嬢さん最近黒いランドセルで通学してますよ」
「いけませんか?」
「は? いえ…ただ目立ちたい年頃なのはよく判るんですが集団生活ですから、みんなに合わせるようにしないと…それに普通女子のランドセルの色はどの家庭でも…」
「先生、よそはよそ、うちはうちなんですw」
【完】 おかげさまで残27
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