創作発表板 ロボット物SS総合スレ まとめ@wiki内検索 / 「少女機甲録(仮)」で検索した結果

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  • 少女機甲録(仮)
    少女機甲録(仮) 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 少女☆機甲録 少女機甲録・イナバが大陸奥地に送られるようです 30分で即興で書いたよ!! ニホンアシヒトデモドキ
  • ◆kNPkZ2h.ro氏
    少女機甲録(仮) 「Seirenes」 War is over & This last game. ワイルドアイズ 少女機甲録・イナバが大陸奥地に送られるようです Love Like Candy Floss
  • 少女機甲録(仮) 第4話
    少女機甲録(仮) 4 アスファルト舗装された道路に重い足音を響かせながら、10体ものワーム・タイプCたちの突進が始まる。 始めはゆっくりと、そして次第に加速がつくと共に踏み鳴らす足音がドラムかティンパニを連打するような音の洪水になる。 もはや震わせるのは大気と鼓膜だけではない。 道路を伝わり、軽度の地震かと錯覚するような振動が周囲の家屋さえ揺らし、窓ガラスをガタガタとゆらす。 それは中世の重騎兵のランスチャージにも、あるいは象の群れの行進にも似ている。 4mと数十トンの巨体が鳴り響かせるそれは、立ちはだかるもの全てを押しつぶし蹂躙するだろう死の突進だ。 その突進を前にして、二本の脚で立つ機士は一歩も揺るがない。 暴風に立ち向かう勇者のように、40ミリ機関砲を構えて射撃姿勢を取っている。 窮屈な操縦室の中では、パイロットが汗をかきながらヘ...
  • 少女機甲録・イナバが大陸奥地に送られるようです
    「少女機甲録・イナバが大陸奥地に送られるようです」 第1話 第2話 第3話 第4話
  • 少女機甲録(仮) 第1話
    建物の影に身を屈める様に隠れていた87式機士の頭部センサーアイに光が灯り、ゆっくりと上半身を起こす。 身長4mの人型の装甲騎兵はその鋭敏なセンサーに複数の敵影を捉えていた。 敵の発する熱量、歩行する時の振動を各種のセンサーが関知し、その種類と数が即座に分析される。 「ガールズ・マルヒト(01)よりガールズ・マルマル(00)へ… タイプA、6 タイプB、4 本町信号機前を通過し国道227号線を南下中…予定通り市営住宅の火点で迎撃する マルヒトとマルフタ(02)はこれより誘導を開始、3秒間の射撃の後、後退する」 マルヒトの符丁を与えられた87式機士に搭乗するパイロットは10代の少女特有の高いソプラノの、透き通った声で仲間へと通信を行う。 接近してくる敵に電波無線が傍受される恐れは無いが、奴らはこちらと同様に熱や音には鋭敏な感覚センサーを有している。 目前500mにま...
  • 少女機甲録(仮) 第5話
    第5話 前回までのあらすじ 「訓練に明け暮れる第28連隊第4中隊の少女達。 拙くチグハグながらも少しずつ、ゆっくりと成長を続けてゆく。 しかし、対ワーム戦争の刻一刻と変化する情勢は、 彼女達にこれまで通りの訓練と青春に明け暮れる日々を 与えてはくれないのだった……」 (ナレーションCV:若本・ぶるぁぁぁぁ!!・規夫) 二日後 第4中隊が駐屯している高校のグラウンドに、自衛軍の車両が数台駐車していた。 2台は自衛軍制式の4輪の軽装甲車両(LAV)、1台は輸送トラックなのだが、珍しいものがそれらと共に並んでいた。 6輪の装甲車に砲塔が付いた、機動戦闘車両(WBV)、指揮通信車両(CCV)、そして小型無人偵察機(UAV)と その発射ランチャーを荷台に積んだトラックである。 「あの機動戦闘車両、無人型だ…遠隔操作する”マリオネット”ってやつだ...
  • 少女機甲録(仮) 第2話
    「やばいっ! 咲也後退!! …って私の援護はいいからさっさと下がって!!」 「ピンチね!? よーし、突撃ー!!」 「ちょっと!? なんで歩兵が前に出てくるのっ!!」 「この馬鹿チル!! ああもう私たちも行くぞ!!」 「全員前に出てこなくていいから!! あーもうぐちゃぐちゃ…」 「ロック…発射。 よし、撃破…え!?」 「大破だ…初李はスコアはいいけど、撃破したの全部タイプAだな」 「初李…遠距離攻撃してくる大型を最初に狙うってわかってる?」 「むきゅー」 「ねーねー機士の装備にドリルとかないの?」 「あるわけないっ」 「工兵型のには坑道掘削用ドリルとかあるけど…」 「…ドリルと言うよりミキサーじゃんそれ」 「私はパイルバンカーがいいな!」 「翠、あんたの好みは聞いてないから」 「昨日までのシミュレーションの結果を踏まえて…機士の...
  • 少女機甲録(仮) 第3話
    前回までの粗筋 …麗美がいじけた 「どうせっ! 適当に言われただけだもんっ! 司令部からの命令でっ! 別にわた、私でなくても良かったんだし! みんなに教えたり、訓練でなにするのかっ決めてるの、玲だしっ! ほんとは、玲とか由香里が中隊長で、私は、いらないんだ! 適当に決まっただけだから居ても居なくても同じなんでしょ!」 戻って来たはいいものの、膝を抱えてべそをかいている麗美を前にして、玲はこめかみに皺を寄せ 由香里は玲に「どうするの? あなたの責任でしょ?」と言いたげな視線を送っている。 玲は玲で「どうするっていうの、幼稚園じゃないんだから…放っとけば泣き止むでしょ」と目で言い訳して早くも匙を投げた態度。 それでも一言二言、麗美を宥めすかせるためにできるだけ優しい調子で励ますような言葉をかけてやったのだが…。 麗美は一応とはいえ中隊長だ。 本来なら...
  • 投下順・作品一覧・2
    ...ジュ 3号機作品名:少女機甲録(仮) 作品名:スーパー創作ロボット大戦OP映像風 作品名:R,B&G 作品名:仮想戦闘記録 作品名:ARTIFACT LEGACIAM 作品名:蠢くものども 4号機作品名:ROST GORL 作品名:躍動装甲ヒトガタ 5号機作品名:人狼機兵マーナガルム 作品名:でくのぼうと聖人 6号機作品名:ヴィルティック・シャッフル 作品名:短編集 7号機作品名:座談会 作品名:ブリキの騎士 作品名:Diver's shell 8号機作品名:リベンジャー・レディ 9号機作品名:鋼鐵の特攻兵―Gun Strike Girles― 作品名:武神鋼臨タケミカヅチ 10号機作品名:機甲闘神Gドラスター 作品名:ロボスレ学園 作品名:英雄騎兵ミッドナイト 作品名:ロボスレ版全選手入場 作品名:欲望ドラグニュート 11号機作品名:GEARS 12号機作品名:秘神幻装ソ...
  • 投下順・作品一覧
    ... 3号機 作品名:少女機甲録(仮)  作者名:◆kNPkZ2h.ro氏 作品名:スーパー創作ロボット大戦OP映像風  作者名:◆gD1i1Jw3kk氏 作品名:R,B&G  作者名:◆46YdzwwxxU氏 作品名:仮想戦闘記録  作者名:◆gD1i1Jw3kk氏 作品名:ARTIFACT LEGACIAM  作者名:あお ◆6kdFp.sTw氏 作品名:蠢くものども  作者名:6スレ目882◆MVh6W.SAZtbu氏 4号機 作品名:ROST GORL  作者名:◆n41r8f8dTs氏 作品名:躍動装甲ヒトガタ  作者名:PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM氏 5号機 作品名:人狼機兵マーナガルム  作者名:◆CNkSfJe3Zs氏 作品名:でくのぼうと聖人  作者名:6スレ目882◆MVh6W....
  • 作者別・作品一覧
    ...PkZ2h.ro氏 少女機甲録(仮) +... 80年ほど前に地球上に出現し、地球上全ての生物を滅ぼさんとする謎の生命体群「ワーム」 異形の敵に立ち向かうは、全長4mのパワードスーツ兵器「機士」 陸上自衛軍第28連隊 第4中隊の少女達は、血と硝煙の匂い漂う世界を生きる! 「Seirenes」 他 あお ◆6kdFp.sTw氏 ARTIFACT LEGACIAM +... 突如として現れた謎の未確認侵略体、E&E。その脅威に立ち向かう、謎の巨大ロボットレガシアム! レガシアムの搭乗者、不破優作は不思議な相棒カイアと共に大事な人々を守る為に立ち上がる! 軽妙な学園劇と迫力あるロボットバトルが織りなす、鋼のジュブナイル、ここに爆誕! ◆LV2BMtMVK6s氏 (絵師) 長目氏 (絵師) 6スレ目882◆MVh6W.SAZtbu氏 これは人間ではあ...
  • 少女☆機甲録
    リアルタイム戦術SLG+恋愛AVG 『少女☆機甲録』 ハード プレイステー○ョンポータブル ニン○ンドーDS 定価 5800円 陸上自衛軍第28連隊の第4中隊の教官として赴任した貴方を待っていたのは、 女の子ばかりで構成された志願兵による、中隊とは名ばかりのお荷物部隊だった!? 彼女達をどう訓練し、どう育てるかは貴方次第! 会話して、訓練して、実戦して…貴方と少女達の軍隊生活が始まる! 果たして問題児集団になるのか、エースパイロット集団になるのか… 全て、貴方の選択にかかっている! 教官としてまず行うことは、部隊の編成だ 少女達一人一人の能力や適正にあわせ、騎兵・歩兵・砲兵・整備のそれぞれのポジションに配置を行う ただし、配置は後でいくらでも変更できるから、好みで選んでも全然構わない 玲「まあ、頼りにしてるか...
  • 連載中作品紹介
    ...バー作品! 【少女機甲録(仮)◆kNPkZ2h.ro】 80年ほど前に地球上に出現し、地球上全ての生物を滅ぼさんとする謎の生命体群「ワーム」 異形の敵に立ち向かうは、全長4mのパワードスーツ兵器「機士」 陸上自衛軍第28連隊 第4中隊の少女達は、血と硝煙の匂い漂う世界を生きる! 【スーパー創作ロボット大戦OP映像風◆gD1i1Jw3kk】 スーパーロボット大戦名物の冒頭の3D戦闘シーンを ロボット物SS総合スレ作品で再現! 所狭しと暴れまわるロボットたちの雄姿を見よ! 【R,B&G◆46YdzwwxxU】 Tueun◆n41r8f8dTs vs.瞬転のスプリガン◆46YdzwwxxU 巨大トラクターとスーパーカー ――――本来なら走る場所が違う二台が、 同じ道を駆け抜ける!! 【仮想戦闘記録◆gD1i1Jw3kk】 海上都市姫路守備隊戦記・...
  • 「少女機甲録・イナバが大陸奥地に送られるようです・2
    少女機甲録・イナバが大陸奥地に送られるようです・2 「なんとか…撒いたかな…?」 共生植物の大木の太い幹の裏にM1A1を潜ませながら、ティアーナは様子を窺った。 ワームは、基本的に声を発しない。 声帯に相当する器官を持たないからだ。 その代わり、フェロモンを放出して仲間同士のコミニュケーションを取るといわれている。 人類はその点に着目し、ワームのコミュニケーション能力を阻害あるいは撹乱する方法として、 同様のフェロモンを放出することを考え出した。 研究・解析によってワームが放出しているフェロモンの物質を突き止め、任意にそれを放出する事が出来れば 偽の情報をワームたちのネットワークに流して混乱させたり、ワームの行動をある程度操ったり誘導したりできるはずだ。 しかし、その解析は難航している。 数種類のフェロモンがワームの死骸や、生態研究から発見されたものの、ど...
  • 「少女機甲録・イナバが大陸奥地に送られるようです・1
    少女機甲録・イナバが大陸奥地に送られるようです 戦略爆撃機B-52による第121次大陸焦土作戦の最中、それが観測されたのは偶然によるものが大きい。 Stratofortress…成層圏の要塞と名づけられたこの超大型戦略爆撃機は、ユニオン空軍が大陸における ワームの進行を食い止めるため、また大陸奥地に存在するワームの繁殖拠点を攻撃するために 約16,000kmもの長大な航続距離と最大31.5tもの爆弾搭載能力を要求・開発された、現時点世界最大の航空機である。 その名前が指すとおり、超高高度からの爆撃を行うために、ワームの航空戦力は 迎撃に上がってくる事は出来ないし、地上からの対空射撃も絶対に届く事は不可能。 まさに、無敵の要塞である。 この爆撃機の登場以来、人類はワームに対する焦土作戦…ワームが餌としている共生植物を焼き払い、 忌まわしいタコの怪物...
  • 荒野に生きる(仮)
    荒野に生きる(仮)     プロローグ 1章 鋼の体を持つ獣 2章 その想いの正体     設定
  • 「少女機甲録・イナバが大陸奥地に送られるようです・4
    4 ティアーナは遠くから響く轟音と振動によって目を覚まし、仮眠ベッドから飛び起きると即座にM1A1の開けっ放しの 後部ハッチへとタラップを駆け上った。 いつでも発進出来る様、機体は待機状態にしているし、パイロットスーツは着たまま眠っている。 常在戦場の心がけは海兵隊の基本であるし、ましてやここは敵地である。 休んでいてもいつでも戦闘体制に入れるよう訓練を受けているのだ。 ハッチを閉じ、ヘッドマウントディスプレイを装着したティアーナはすぐにM1A1と、リンクしているコンテナ外周に設置した 幾つかの監視装置から送られて来る情報をチェックする。 3重にコンテナを取り囲んだ監視装置および地雷は、その幾つかが信号を送ってこない状態であることをモニターに表示させていた。 これは、接近した何物に破壊されたか、動作不具合が起きたことを示す。 「15~28番まで監視装置の信号...
  • 「少女機甲録・イナバが大陸奥地に送られるようです・3
    3 ティアーナは頭を捻っていた。 装備コンテナ内の居住モジュール内、パイロットスーツを脱いで下着姿で胡坐をかき、 昼間に発見して回収した謎の”不発弾”を前に置いて腕組みをしている姿は乙女にあるまじきもので、 他人には絶対見せられないが、今はこの大陸に人間はティアーナただ一人である。 そしてその辺の床には夕食のインスタント食品の空になったパックが無造作に放り投げられているあたり、 ティアーナは割とズボラなようだ。 だが当の本人は、それどころでは無かった。 ワームの死骸に突き刺さっていた、ミサイルと思しきその人工物……トンボの模型のようにも見えるそれは 一見単純なつくりでいながら、丹念に観察すれば精緻を極めた技術で作られたというのがよくわかる。 そして、ティアーナはそれを慎重に分解してみて最も驚愕した事は、その構造、外見同様シンプルでありながら その実精密を極めた小...
  • ◆1m8GVnU0JM氏
    SS パラベラム! パラベラム! 狼さんの子育て パラベラム! 烈火と疾風 ―TUERNxPBM!― ねぇお兄ちゃん、よく目玉焼きにソースだ醤油だで争いが起こるけど塩胡椒はなんで候補に上がらないの? (仮) パラベラム! てのひらをたいように ヴィルティック・わっふる! 肉体系! 魔法少女 フィジカルはるか! あるメカニックの日誌 赤ずきんちゃん 廻るセカイ 躍動装甲ヒトガタ ロボスレ学園 ロボスレディオ ロボスレ版全選手入場 替え歌 インタビュー 豪華剣乱ダイソード Recorder 超変紳! 仮面戦士ヴァイス イラスト パラベラム! パラベラム! 01~ 一条 遥 1~10,11~20,21~ リヒト・エンフィールド リタ・ベレッタ ヴァイス・ヘーシェン リヒター・ペネトレイター まどか・ブラウニング 1,2 玉藻・ヴァルパイン 一条 彼方 01~10,11~20,21~30,31...
  • ◆9MC6FR8UMj7S氏
    SS 荒野に生きる(仮) ノリと勢いだけで書いたモノ リベンジャー・レディ 『正義の執行者』 イラスト ・エルツ ・リート  ↓ イラスト感想をどうぞ(クリックすると開きます) +... 名前
  • 荒野に生きる(仮) プロローグ
     高層ビルの基礎らしき残骸が並ぶ、コンクリートの荒野が何処までも続いていた。  大地はボロボロに朽ち、錆び、ひび割れ、巨大な何かによって耕されており、そこには動物が存在する痕跡は疎か、 雑草の一本すら生えていない。  生命の息吹を微塵も感じさせない荒野の中心で、一体の鉄の巨人が風を感じているかのように静かに立っていた。  強固な装甲に包まれた無骨なデザインのその巨人の名は「対鋼獣用人型兵器」……通称ヴァドル。地球上に蔓延る 鋼獣という異形の怪物に対抗する為に開発された、戦闘用ロボットである。  骨組みとなる強化金属フレームを人工筋肉と擬似神経で覆い、ソコにパイロットの神経をダイレクトに接続する事で、 あたかも自分の肉体を操るかのように機体を操縦出来るという、モーターやエンジンを積まない最新の動力システムを 搭載している為に、ヴァドルは全体的にシャープなシルエットをしている。...
  • 荒野に生きる(仮) 設定
    都市 (新)第一~第十六の16からなる、日本で人間が唯一生活していく空間。 日本以外の国の状況は一切不明になっており(コレは後に判明するけど)、現在は日本以外は絶滅したと考えられている。 鋼獣 彼?等自身に黒幕は居ません。 あくまでも異常発生・進化した存在で、彼等の正体が実は――とかいう展開は残念ながら存在しません。 瀬名龍也 がっちりした体系の無表情な男。伏線のメインだから語ること無いw エルツ rgdvstu4_3.jpg チームで一番小さな娘。それでもスペックは成人男性に並ぶ。 素直で一途で龍也ラブな設定。 リート ある意味一番人間臭い、真っ直ぐな娘。体格は龍也とよりやや背が高く、細い位。 思春期といえばいいか、そんな精神状態。 ディーネ 容姿も性格も一番大人な娘。リートとディーネはヒューマニマルの中ではイレギュラーなほどの長生...
  • 機甲聖騎士ザイフリード:リファイン 第一話
    【ブルクィネス王国/エウリューデ領】  草木の枯れた、枯渇した大地が広がるブルクィネス王国西部。  砂と岩石に塗れたそこには、大きく突き立つ岩山が並んでいる。  その一つ。中が巨大な洞窟となっている場所にて。 「これは、世紀の大発見ってことかしらね……?」  表情を変えず、しかし嬉しさをその声に滲ませながら、紅のローブを身に纏った少女が言葉を漏らした。  少女の歳はさほど高くなく、18から19といったところであろうか。  身体の発育も歳相応の良さを見せ、ローブの下からその双丘が存在感を露にしていた。  出るところは出ているといった理想的な体形であったが、惜しむらくはその飾り気のなさだろう。  その齢ほどの女子と比べ、彼女は明らかに他人の目を気にしてはいない風体であった。  本来手入れを怠らなければ美しいはずの赤みがかった金髪も土と埃に塗れてくす...
  • 機甲聖騎士ザイフリード
    機甲聖騎士ザイフリード リファイン 本編 第一話【聖騎士】 第二話【初陣】Aパート 機甲聖騎士ザイフリード 第1話【紫藤雪人】 第2話【ザイフリード】 第3話 【紫藤由希音】 第4話【トライアングル】Aパート Bパート 外伝(?) バレンタインSS おまけ(?) 替え歌集
  • 機甲闘神Gドラスター
    機甲闘神Gドラスター 第一話 第二話(前)(後) 第三話(前)・上/下 (後) ~INTERLUDE~ 設定
  • 魔機那戦記・第5話
    魔機那戦記#5 「本当に大丈夫なのか?あんな奴を二機で倒せるとは思わないが。」  とギルバートは不安を隠せない様子でヒロへと通信回路を開く。  するとヒロは自信に満ちた声で返してきた。 『大丈夫だ。僕のプランではまずマキナカーゴによる砲撃を行う。注意が逸れた隙を見てロドリゲス達を回収。そして帰還までの時間を我々で稼ぐ。詳しい巨大魔機那戦のデータはそちらに送っておく。』  本当に大丈夫かよ…と思いつつ、モニターに送られてきたデータを出す。 「マジで…?正気の沙汰かよ?」  作戦内容はまずヒロが囮となり巨大魔機那の攻撃を正面に集中させる。その隙に手薄となった横から背部へと回り込んで関節を破壊。そうすれば数十トンはある重量を支えきれずやがて自壊させることが狙いのようだ。  しかしその間ヒロは巨大魔機那の集中砲火を浴び続ける事となり、命の保証は無い。つまりは一か八...
  • 第4話【トライアングル】Aパート
    「それでは、機甲騎士についての講義を行います。耳をかっぽじってよく聞いて下さいね」 「は、はい」 「返事はイエスマイマムです」 「イエスマイマム!」  キルデベルタ内コクピット。操縦席に座った由希音は、前方のモニターに映るオドレイの言葉に耳を傾けた。  モニターの端では、デフォルメされたオドレイが指揮棒片手にこちらを見据えている。由希音専用キルデベルタにのみ搭載された補助AI、【オドレイmk-Ⅱ】だ。  初めて騎士を駆る由希音のため、オドレイが超速度で取り付けたらしい。改めてオドレイの熱意を感じ取ると共に、由希音は彼女への感謝の念で一杯になった。  ここまでしてくれているのだから、自分もその熱意に答えるほかあるまい。 「まず基礎知識から入りましょう。機甲騎士とはどのような存在でしょうか」 「……巨大な騎士、鋼鉄の騎士……ですか?」 「模範的な回答です...
  • 第1話【紫藤雪人】
    「あんた! ウチの家に代々伝わるそれ、壊したら承知しないわよ!」 「わかってるよ! くそっ!」  外から聞こえてくる少女の声に、少年は一人毒づいた。  叫び出したいのはこっちの方だというのに。  眉間に皺を寄せ、少年は正面を見据える。彼の目前にはスクリーン。  そして、それに映し出される巨影。  巨影に対する全体的な印象は、騎士であった。堅固な鎧に身を固め、その手に握る剣で敵を断つ。  そんな騎士が、ただただ純粋に大きくなった、そんな印象。  そう、そして印象に違わず、その騎士は巨大であった。  地上――草花が咲き誇り、野獣が駆け回るのどかな草原――についている足。二本のそれから視線を上に、10m近くまで持ち上げていくと、そこには大地に屹立する巨大な騎士の姿があった。全体的にすらりとしたフォルムである。  兜から下ろされた面、そこから覗く両眼は怪しく光る。それは人で言う...
  • 「放浪少女クー」
    『Diver s shellⅡ』 「放浪少女クー」  旧市街の某所、廃倉庫がクーの寝床であり家である。  その倉庫には引っ切り無しに猫が出入りし、地面から伸びる植物に囲まれているせいか、人が寄り付かぬ閉所となっていた。屋根に通じる階段は日光が差し込む関係上猫が固まって、もこもこの絨毯を敷いている。  彼女の一日は、太陽が昇りきっていない早朝から始まる。  倉庫内部で無防備に眠る猫の一角で、一人の少女がぱちりと目を覚ます。割れた窓から差す曙の光が、猫達の体に注いで、一さじの暖かみを与え始めた。  親も無く世話をしてくれる人間も居ない彼女が、朝にすべきことは何か。それは当然、今日一日活動し命を繋ぐための食料調達である。うだうだ寝続けていては食料を得ることは難しくなってくるのだ。  すぐ傍で体を丸め寝ていた黒猫が、クーが目を覚ますと片耳をぴくぴく動か...
  • 機甲闘神Gドラスター 第二話(前)
     場所は食堂、時は昼過ぎ。大の男が、至近距離で顔を突き合わせて睨めっこをしていた。 「壮馬よ、どーすんだ、おい」  片や28歳。超動技研所長代理。天才らしくない天才科学者にして、Gドラスター開発者。 「待て。何故俺のせいみたいな目で見る、十字」  片や32歳。百戦錬磨のエース。鍛え抜かれた肉体を持つ、Gドラスター搭乗者。  あれから一ヶ月。  幾度かエンドア出現の報があり、その度に出撃した。そしてその全てに勝利してきた。  一度は苦しい戦いもあった。それでも勝ちを収めたのは、皆の努力と壮馬の実力によるものだろう。  二人の喧嘩は続く。  職員たちも、慣れたもの。今更大袈裟に慌てたりはしない。お互い胸倉を引っ掴んで、シャツに皺を作るまで発展しているが、平和なものだ。  本日の喧嘩の理由。それは……、 「テメーがメインパイロットだろーが! 連れてこい!」 「スカウト失敗...
  • 機甲聖騎士ザイフリード:リファイン 第二話Aパート
    ◆  磨き上げられた窓ガラスから、柔らかな朝の日差しが射し込んでくる。  ほんのりと暖かい光線を顔に受け、窓のすぐ側に置かれている小さなベッドに横になっていたユキトが、ゆっくりとその目を開いた。  ぼんやり眼で、天井を見やる。  流石は貴族の邸宅だけあり、美しい白亜が視界中に広がっていた。この天井を見た回数も、既に五十回以上を越えている。  ユキトは大きく欠伸を漏らし、ベッドから這いずり降りた。床もまた天井と同じく純白の大理石で出来ているため、少し火照った体にひんやりとした感覚が気持ちいい。  イモムシのように床の上をのそのそと動き、彼はその動きを止めた。後、小さくいびきが続く。 「おい、起きろ! おい、ユキト!」  そんな彼を呼ぶ声が一つ。  彼に宛がわれた部屋は、彼一人が使うにはいささか広すぎる部屋であったが、しかしそこに同居人の姿はない。  部屋...
  • 「第一話 海辺の少女」
     『Robochemist!』  第一話「海辺の少女」  第二地球暦164年 4月28日 晴れ  新都市区ベイエリア  港。  上を見上げると空に小さい点が浮かんでおり、それは徐々に空を移動していくのが分かる。あれは、衛星基地なのだろうと見当をつける。最近は宇宙開発事業が活発になっているとか。  汽笛が喧しく鳴った。  海風がどっと殺到するや、明るい茶色の髪をたなびかせる。光を反射してうねるそれは頭の後ろから突き出て、緩く歪曲しながら下に垂れている。  瞳は白磁に鋭利な刃物で切りぬかれたような強さを持ちつつも、どこかお嬢様然とした優の字を内包している。どちらも測られたような位置に収まり、眉毛は凛と長い。顔に乗った眼鏡が花を添える。  その髪の房から垣間見える首筋を辿れば、春らしい軽装の洋服が見えてくる。女性らしさを強調するでもなく、むしろ機能性を重視...
  • 第4話【トライアングル】Bパート
     その少女の肩書きを聞いた時、十人中十人が「嘘だろう」と笑うに違いない。  そして、彼らは例外なく、自らの不用意な発言を後悔するだろう。 「上辺だけでしか判断できないのだからなあ、貴族というものは」 「がっ……」  ブルグント王国が王都。その中心に位置する王城は、いくつもの尖塔が建ち並び、白亜の外壁が王族の権力を誇示する、王都を象徴する建造物である。  王城には、謁見の間や有力貴族達を集めて話し合いを行う評議の間、その他諸々国を運営する上で重要な部屋が並ぶ。  また、王国軍の本部が置かれているのと同時に、地下には監獄も置かれていた。そしてその監獄のすぐ脇には、拷問部屋も。 「……クーデターを画策していたようだな、トレイター?」 「ぐっ……ぅ」  人が二人入るのがやっとくらいの小さな部屋が、王城の地下に存在する拷問部屋であった。  四方を壁に囲まれた、...
  • 球面上の点
     およそ、戦場において機動性を発揮できない兵科というものは敵の足を止めるために存在する。  この日も、ある歩兵小隊が、山地の中の木々に囲まれた道に設けられた陣地を攻撃しようとしていた。 それは小規模なもので、さらにこの地点を射程に収める範囲には砲兵が展開出来る地形が無いことから、 防御火力が弱体であることは明白だった。 しかし、陣地に込もる歩兵の防御力と、計算して配置された火器の火力は、 そう容易く潰されないだけの戦力を形成する。 さらに、ここの陣地が砲兵による支援が受けられないのは、周辺地形による事情である。 つまり当然、攻撃側であるこの歩兵小隊も、砲兵の支援は受けられない。 小隊規模の部隊で攻撃を仕掛ける、というのは、本来、特殊な事情でもない限り考えられないことである。  しかし、この戦争ではこれはごくありふれた状況だった。 それはひとえにオートマタ、マ...
  • M A R Y ―少女は死んだ。電子の中で― 予告編
                                                       ―――――2050年――――― 何時頃止むかも分からん小雨の中でどいつもこいつも下らない話に現を抜かしてやがる。 ――――――――――――――――息子を失った過去からロボット嫌いの刑事、石崎。 すっかり世界はロボット様様で、右も左も上も下もロボット天国だ。俺は虫唾が走るけどな。今日も能力だけは一人前な沢渡と、ちゃちい窃盗事件を捜査している。 被害者は上京したての社会も知らねえ若い女。自分の下着の窃盗対策も出来ねえくせに社会でまともにやってけんのかね。 「おい沢渡、俺はちょっと聞き込みに行ってくっから、お前は被害者から話を聞いとけ」                             「あいーす」                            ...
  • 未来系!魔法少女 ヴィ・ヴィっと!メルちゃん
    注意 ※この作品は二次創作であり、本編のヴィルティック・シャッフル、もといビューティフルワールドとも深い関連性はありません。多分 ※それゆえ、一部というか殆どのキャラの立ち位置、もとい性格が本編のキャラとは違っております。予めご了承ください ※なお、この作品を読む時は、部屋を明るくしてモニターから5㎝ほど離れてご覧ください ※それとこの作品を読んで気分が悪くなった、天気が悪くなった、ウチのTVが故障した、  ヘルメットを被ってなかったから即死した等の苦情は受け付けません。予めご了承ください                      それでは本編をお楽しみください 未来系!魔法少女 ヴィ・ヴィっと!メルちゃん 起 未来系!魔法少女 ヴィ・ヴィっと!メルちゃん 承 未来系!魔法少女 ヴィ・ヴィっと!メルちゃん 転 未来系!魔法少女 ヴィ・ヴィっと!メルちゃん 結 第一部前・...
  • ◆gU7PBImT6Y氏
    機甲聖騎士ザイフリード ロボスレディオ 替え歌 ロボスレ学園 ENGAZE! 鏡の中の明日葉
  • 第2話【ザイフリード】
    「これが……、切り札……。凄い……」 「当然ね。なんたってザイフリードですもの」  崩れた丘から上半身を覗かせる騎士――ザイフリード――は、雪人達へと迫る機甲騎士と比べ、非常に格調高く思えた。  それは、土に埋もれていたにも関わらず一片の輝きをも失っていない白銀の鎧に身を包んでいるからか。  白銀の鎧――ザイフリードの体を覆う装甲は、雪人もゲームや物語などで馴染みのあるプレートアーマーによく似ている。  また、ロボットのキモとも言えるアクチュエーター内蔵の関節部分も、隙間無いよう白銀の装甲で覆われていた。  両の肩部アーマーからはそれぞれ一本ずつ、テールが機体後方に向かって伸びている。  胸部アーマーの、特に左胸は意匠の凝らされた作りになっており、何かの紋章が象られていた。  重装の胸部に比べ腰部分は細く、蛇腹状の装甲によって守られている。 「……」 「どうしたのよ」 ...
  • ざいふりラジオ 第一回
    【ざいふりラジオ】 ファル「というわけで帰ってきました」 雪人「機甲聖騎士ザイフリード、第三話です」 ファル「ようやく私の登場だね、ははは」 雪人「そうですね……。俺よりも先に設定が決まったとか」 ファル「困ったものだね、愛されるべき宿命にあるものは」 雪人「わかったから服着て下さいよ。放送禁止レベルですよ」 ファル「ラジオだから問題はないな」 雪人「いや、俺がもろに見てますから。って自己紹介してない! やばい、マナに殺される」 ファル「ふむ。……私はファルバウト・バギンズ。誇り高きフランツァ王国機甲騎士団長の――」 雪人「はいありがとうございました。パーソナリティはわたくし紫藤雪人と、そっちの変態とでお送りします」 ファル「誰が変態なのかな? 私と君の他には誰もいないが」 雪人「消去法でわかるでしょう」 ファル「なんと、君は変態だ...
  • 替え歌
    注! 悪乗りの塊です。 機甲聖騎士ザイフリード EDテーマ 「天罰! パニッシャーオドレイ」 歌:オドレイ&ファルバウト (原曲:天罰!エンジェルラビィ) 変態! 変態! 変態! 変態! foo! foo!(以下合いの手:ファルバウト) 変態! 変態! 変態! 変態! foo! foo! 変態! 変態! 変態! 変態! foo! foo! 変態! 変態! 変態! 変態! fooooooo! 服を着なきゃいけません 駄目駄目 ダメダメ /「何、気にすることはない」 粗○ン見せちゃいけません 駄目駄目 ダメダメ /「私は誇り高きフラン……最後まで言わせ――」 変態憎んで由希音憎まず 主人に審判下します!! 鋼鉄スパナで、れっつぱにっしゅ! 俗物が! 死んでしまえ! それがわたしのくちぐせー 死に晒せ! バカ主人! 本音隠したりしないわ 由希音のために、やるときゃやるの~ 変態! 変...
  • 機甲闘神Gドラスター 第二話(後)
     やはり新調したシートは具合がいい。  コンソール、モニター、レバー、ペダル……シートの安全性や座り心地に至るまで、全面的に壮馬の意見を取り入れて、操縦席は機能的に改修されている。  力強くレバーを握ると、一体感が身体を包んだ。決して比喩表現ではない。自分の神経と機体の回路が繋がったかのような実感がそこにある。  コックピットに飛び乗った壮馬へ、研究所の司令室より通信が入った。 『パイロット搭乗確認。クラウン、自動操縦解除。コントロールをそちらに回します』  鈴を転がすような声で状況を伝えるのは、オペレーターの高山ミツキ。  所内職員には、男女問わずその美声へのファンも数多い。 『こんな場所に、こんなタイミングで出てくるかよ』  司令室には十字もいる。急な出撃要請に、また仕事が増えると不満顔だ。  様々な銘柄の缶コーヒーを両手一杯に抱えて、という姿は、モ...
  • 機甲闘神Gドラスター 設定
    GEM 世界に宿る根源的光エネルギー。謎は多いが、知的生命体の精神に反応する等、ニュアンスとしては「気」に近い性質を持つ。 またそれ以上の、生命体に作用する何かもあるらしい。 超動技研 超動力技術研究所の略。十字は所長代理。 十字の師匠筋にあたる人物が所長だが、現在地下にこもって怪しげな研究をしているとかしていないとか。 エネルギーの極大化及び安定化技術を開発した施設で、例えば核エンジンなども、出力の倍化と完全な無公害化が可能。 仮に爆発しようがメルトダウンを起こそうが、汚染等の心配はない。 十字は、師匠が開発したこの技術を応用して、GEMの実用化にこぎつけた。 夢のような技術だが、そもそもこれは運用可能な状態に持っていくのに職人芸染みた勘が不可欠なので、大量生産には向かない。 シャイニング・アロー ロケット貫手。手を矢尻と見立てて命名。 ...
  • 第3話 【紫藤由希音】
     紫藤由希音の朝は早い。  それはやはり、両親を亡くしてから弟と二人きりで生活していたからだろうか。  弟は毎朝早くから新聞配達のバイトへと向かう。そんな彼に朝食を作るため、由希音は早起きの雪人よりも更に早く起きる必要があったのだ。  小さい頃は朝が苦手だった由希音も、愛する弟のために早起きを繰り返す度苦手意識は消えて行き、そしてそれが習慣づけられるようになった。  だから、紫藤由希音の朝は早い。  ――例え今は、自分の知らない不思議な世界に飛ばされていようとも、それは変わることはない。 「……」  また今日も、見える風景に変わりはなかった。  天蓋つきのベッド、高級そうな調度品、自分一人にはもったいないと思ってしまうほど広い部屋。  ここが、この世界における由希音の寝室であった。  弟と共に過ごしていた世界では、狭い布団に二人身を寄せ合い眠っていた...
  • 機甲闘神Gドラスター 第一話
    「世界に闇が満ちている――」  何処とも知れぬ闇の中で彼女は呟いた。 「世界に悪が溢れている――」  誰にともなく呟いて彼女は涙を流した。  悲しみの淵にあるから、想いを込めて。 「世界に安らぎと平和を――」  願うように。謳うように。祈るように。 「世界を、あるべき姿に――」  とある上空で、航空機が影に追われていた。繰り広げられているのは、音の壁を置き去りにした世界での鬼ごっこ。  影は、翼も持たぬ巨大な人型。正確には、下半身がか細く退化した代わりに、上半身が異常発達した怪物とでも評すべきだろうか。  風を切り裂いて舞う鳥を、その鋼鉄の魔物が、風を強引に破って追い立てる。  獲物側は、D3-TM型戦闘機。特殊なチューンやカスタム化こそされていないものの、一般配備されている中では最高に近い性能を誇る。加えて、安定性と信頼性に長けた傑作機との評価も...
  • パラベラム! ―運び屋アルフの何ということもない一日― Prologue
     赤茶けた大地を暗青色の悍馬―プフェーアトタイプの機械人形に牽かれた一台の貨物装甲車が疾走している。  土埃で茶色っぽくなった車体には目立つ文体で、「御用があればどこまでも。運搬、護送のブラックキャット商会」というキャッチコピーと、黒猫をデフォルメしたと思しき、目元の凛々しい2.5頭身のマスコットが描かれている。  運転席に座るのは、ごつい造りの車体に似合わない、伸び放題の焦げ茶色の長髪を襟首で括った細身の若者。  「~~~♪~~♪」  社名入り作業着の上下を着込み、色の濃いサングラスをかけた若者は、クルマの速度に似合わない、緩やかな曲調の鼻歌を歌っている。  若者―アルフレッド=カギーサ・マノ、通称アルフは運び屋だ。  運び屋とは、列車などの定期的な流通網が通っていない場所へ物品や人物を送る場合、定期便では間に合わない緊急な輸送が必要な場合等で利用される職業だ。  野良オー...
  • 機甲闘神Gドラスター 第三話(前)・下
     照明の戻った部屋で、しばらく三人で話し合って詳細を煮詰める。一通りの意見が出揃った後、誰よりも先に立ち上がったのは、勿論ラインだった。 「作戦の手順は決まったな。今こそ雪辱を晴らす時だ!」  ぐぐぐっ、と筋肉を盛り上げ、力いっぱい拳を握り締める。 「さぁ、張り切って準備するぞ! 先にファクトリーに行ってるからな!」  猛り狂うテンションを抑えられんとばかりに、ラインは揚々と部屋を出ていった。 「……大丈夫かしら」  セイナは、読みかけの雑誌に再び目を落とす。  一方、出撃の権利を譲ったリオルフは、完全に手持ち無沙汰となる。 「基本、能力もあるし真面目ではあるんだケド。性格的にバ……熱血が空回りしがちだものね」 「言い切っちゃっていいんじゃない?」 「陰口は趣味じゃないんだ。本人の前で言わないと面白くないし」  だが言って通じない可能性もあるのはどうしたものか。垣間見...
  • 鋼鐵の特攻兵―Gun Strike Girles― 第一話前編
    鋼鐵の特攻兵―Gun Strike Girles―  南太平洋上。  日差しは強く、吹き付ける風は熱気を孕んでいる。  私は、此処に来るべきじゃなかったんだ!――御前静(おんまえしずか)は目の前に聳え立つ 真新しい隊舎を見上げ、官品の大きなOD色の衣嚢を足元に置いた。  自分が酷く場違いな気がして、まだ十六歳の内向的な少女は途方に暮れてしまった。身を包む 少女工科学校の暗緑色の制服はこの南洋には似つかわしくない。青空と白い雲、潮風は東京湾に 面した武山駐屯地を彷彿とさせ、何処か懐かしくも思えるが此処はもう日本ではない。此処は様々な 国から集まった外国人ばかりで、この制服がかなり浮いてしまっている。本来ならばJDFの制服を 日本にいる間に支給される筈だったのだが、何故か届かず、結局この制服で此処までやって来た。  だが何時までも逡巡している訳にもいかず、静は意を決す...
  • 鋼鐵の特攻兵―Gun Strike Girles― 第一話中編・上
     その瞬間、誰かが椅子から盛大に転げ落ちた。振り返って見ると、 案の定レオパルディネだった。席の近いイブリーヌがいち早く駆け寄り、 小柄な彼女を抱き起こした。 「あらあらまぁまぁ。大丈夫かしら?」 「へ、平気です…な、なんともありません……」  レオパルディネは今にも泣き出しそうだった。元気いっぱいに 輝いていた鳶色の瞳には、今は大粒の涙を溜め込んでいる。彼女の 細い肩は小刻みに震えていた。よほどショックなのだろうか。  イブリーヌはそんな彼女を宥めすかしながら席に座らせたが、 心配なのか自身も隣に座った。見掛けによらず面倒見が良いという、 イブリーヌの意外な一面が垣間見えた。 <多少の不満はあるかもしれないが、君らが負う任務は非常に重要だ。それをどうか理解して欲しい>  立体映像が消え、教場が明るくなる。窓の外は南洋の陽気が燦々と照り...
  • 機甲闘神Gドラスター 第三話(後)
    『システムオールグリーン。ドラストアッシャー半自動操縦(セミオート)確認』  ドラストクラウンコックピット内。パイロットスーツに包んだ身をシートへ預ける壮馬。司令室では、ミツキが状況を読み上げる。  二体のドラストマシンはその場を動くことはなく、内燃機関を駆動させ力を蓄える。座は機械の輿によって運ばれ、所定位置まで移動する。  研究所の外では、地面がせり上がり、地下と外界とを繋ぐ門が開かれた。 『射出口開放完了。タイミングをパイロットに委譲します』 「了解――ドラストクラウン、ドラストアッシャー、発進する!」  地下格納庫直通、超動技研特設カタパルトより、二機の戦闘機が躍り出た。  大空に、彼らは翼をはためかせる。  指定された高層ビルの屋上の外縁に立ちながら、隆斗は研究所の方向を眺めていた。  そして、 「来た来た。来ました――」  視認距離に達すなり、揚々...
  • 機甲闘神Gドラスター 第三話(前)
     地上より遥か上空、二体の巨人が激闘を繰り広げている。  Gドラスターと剣を交えるのは、今までとはやや趣の違うプレネガス。今までのように歪なものではなく均整の取れた人型をした剣戟特化型。  主兵装である光剣、強固ながら可動範囲を制限しないシンプルな外装、そしてさらに防御力を高めるビームシールド。プロポーションの良い機体が初めてなら、内蔵型以外の兵装を所持する機体も初めてだった。  体系的には節操のない連中だが、いよいよ本腰を入れてきたのか、はたまたノウハウの蓄積ができてきたのか。  日々手強くなってゆくエンドア――その奥に潜むモノを相手に、壮馬は言い知れぬ何かを受け取った。  実態は全くと言っていいほど掴めていない。本当にさらなる黒幕がいるかどうかも定かではない。だが確信めいた予感はある。  それでも、今相手をすべきは、この目の前のプレネガス。  プレネガスの振り下ろしをドラ...
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