柊かがみ T-01b
最終更新:
strawberryrowa
-
view
柊かがみ T-01 「絶望の1日の、はじまり」
それは灰被りをステージへと導く魔法使いか、取り返しのつかない契約を迫る悪魔か、または奴隷戦士の為の調教師か。
西暦2007年11月10日の土曜日が24時間を終え、改装工事による休業日の初日――11月11日の日曜日を丁度迎えた瞬間、
ショッピングビル――ブランシェ(Branche’)の店内に存在する全てのモニターが光を点し、その中に映像を浮かび上がらせた。
ショッピングビル――ブランシェ(Branche’)の店内に存在する全てのモニターが光を点し、その中に映像を浮かび上がらせた。
状況を飲み込めず困惑したままであったかがみの目の前。
2階までが吹き抜けとなったフードコートの天井近くに設置された巨大モニターも他と変わらず同様で、
それを見上げる彼女をまるで見下ろすかの様にその中に一人の人物の姿が映し出される。
2階までが吹き抜けとなったフードコートの天井近くに設置された巨大モニターも他と変わらず同様で、
それを見上げる彼女をまるで見下ろすかの様にその中に一人の人物の姿が映し出される。
『……――ようこそ、挑戦者達よ』
そういった出だしで話を始めた男に取り立てるような際立った特徴は見られない。
よく見かけるようなスーツ姿の中年男性で、物腰や着ている高価そうなスーツを見るとどこかの会社役員なのか、
もしくは場所柄と彼の前に置かれたテーブルの上に載った雑多な物を見るに通信販売のセールスマンなのか、
ともかくとして……彼を見たかがみの第一印象はそんな感じであった。
よく見かけるようなスーツ姿の中年男性で、物腰や着ている高価そうなスーツを見るとどこかの会社役員なのか、
もしくは場所柄と彼の前に置かれたテーブルの上に載った雑多な物を見るに通信販売のセールスマンなのか、
ともかくとして……彼を見たかがみの第一印象はそんな感じであった。
『本日はこのリニューアルを目前とした複合ショッピングビル・ブランシェで執り行われる最後の宴に参加していただき、
まずは進行役と執行責任者である私――黒崎義裕より感謝の意を表させていただきます』
まずは進行役と執行責任者である私――黒崎義裕より感謝の意を表させていただきます』
黒崎義裕と名乗った男は穏やかに一礼。
慣れているのだろうとそう思わせる貫禄のある所作を見せると、ぽかんとしているかがみに構うことなく話を次へと進めた。
慣れているのだろうとそう思わせる貫禄のある所作を見せると、ぽかんとしているかがみに構うことなく話を次へと進めた。
『まずはこれを見られている方々に注意を述べさせてもらいます。
この放送は一度きりで決して繰り返しはしません。
あなた方の命運に関わることですので、どうかお聞き逃がしの無い様ご注意ください』
この放送は一度きりで決して繰り返しはしません。
あなた方の命運に関わることですので、どうかお聞き逃がしの無い様ご注意ください』
命運――その言葉を聞いてかがみは心の中にある漠然とした不安が形を持ち始めたことを意識しだした。
視線はそのままに片手を首輪に、そしてもう片手に首輪から垂れ下がった名札を握り、男の次の言葉を待つ。
視線はそのままに片手を首輪に、そしてもう片手に首輪から垂れ下がった名札を握り、男の次の言葉を待つ。
見ている者の緊張の糸を絞るためか、少し長めの間を置き――そして男は事の説明を開始した。
『混乱されている方がほとんどだと思いますが、それも無理はありません。
このイベントの参加者はこちらが勝手に選び、そして拉致という方法で強引に連れてきたのですから――』
このイベントの参加者はこちらが勝手に選び、そして拉致という方法で強引に連れてきたのですから――』
それを謝罪しますと、モニターの中で男は再び一礼。
拉致――意味は知っているがしかし自身の近くには無かった言葉にかがみの身体は凍りつく。
そして男が続けた、警察に通報しても無駄だということ、我々にはそういった権力と実行力が存在するという言葉に
自分が非日常の中に――しかもそれは本棚をどんどん浸食してゆくラノベの中で見られるような愉快なものでなく、
限りなくリアルで、犯罪や誘拐、監禁や人身売買といった、そんなあるとは知ってても決して自分には縁が無いだろうと
そう思っていたそんなものに――巻き込まれてしまったのだと、冷えた心の奥底でそう実感してしまっていた。
拉致――意味は知っているがしかし自身の近くには無かった言葉にかがみの身体は凍りつく。
そして男が続けた、警察に通報しても無駄だということ、我々にはそういった権力と実行力が存在するという言葉に
自分が非日常の中に――しかもそれは本棚をどんどん浸食してゆくラノベの中で見られるような愉快なものでなく、
限りなくリアルで、犯罪や誘拐、監禁や人身売買といった、そんなあるとは知ってても決して自分には縁が無いだろうと
そう思っていたそんなものに――巻き込まれてしまったのだと、冷えた心の奥底でそう実感してしまっていた。
『皆様のことを最初に”挑戦者”と呼称させていただきましたが、その通りに皆様にはあるゲームに挑戦していただきます』
そして男はそのゲームの名前を明らかにした。
囚われの身となった人間達が持てる全てを総動員し、死力を尽くして挑まなければならない命を賭けたゲーム。その名は――
囚われの身となった人間達が持てる全てを総動員し、死力を尽くして挑まなければならない命を賭けたゲーム。その名は――
――バトル・ロワイアル
◆ ◆ ◆
決して暖房が効きすぎているわけというでもないのに、かがみはセーラー服の下にじっとりとした汗を浮かべた。
バトル・ロワイアル――その言葉に含まれるひどく嫌なものを感じ取り、緊張に身体を強張らせる。
バトル・ロワイアル――その言葉に含まれるひどく嫌なものを感じ取り、緊張に身体を強張らせる。
『この企画の趣旨を簡潔に言い表しますと――つまりは、殺し合い』
思い浮かべた予感が即座に現実となってしまったことにかがみは眩暈にも似た絶望を覚えた。
現実であることを肯定する事実と、これが現実ではないと否定したい願望が綯い交ぜになり、酩酊感と吐き気を覚える。
これがただのドッキリ企画だとそう思いたい。そうであるだろうと思えられる材料を見つけたいと考えるものの、
しかしこんな時に限っていやに冷静な自分の一部分がそんな淡い願望を次々と打ち砕いていた。
そして一縷の希望を――これが嘘だという言葉を期待して、かがみはモニターを見続ける。
現実であることを肯定する事実と、これが現実ではないと否定したい願望が綯い交ぜになり、酩酊感と吐き気を覚える。
これがただのドッキリ企画だとそう思いたい。そうであるだろうと思えられる材料を見つけたいと考えるものの、
しかしこんな時に限っていやに冷静な自分の一部分がそんな淡い願望を次々と打ち砕いていた。
そして一縷の希望を――これが嘘だという言葉を期待して、かがみはモニターを見続ける。
『我々が招待させていただいたあなた方30名により、殺し合いをしてもらうという企画です。
勿論、何もなければあなた達はそんな馬鹿げたことはしないでしょう。
ですが、あなた達は我々の言葉に従うしかない。なぜならば――』
勿論、何もなければあなた達はそんな馬鹿げたことはしないでしょう。
ですが、あなた達は我々の言葉に従うしかない。なぜならば――』
と、そこで言葉を区切りモニターの中の男は脇に立てられていた一体のマネキンを指差す。
真白なマネキンに服は着せられておらず、装着されているのは首輪のみ。男の指先はその銀色の首輪へと向けられていた。
1秒か2秒か……空白の時間が過ぎ、そしてその次の瞬間。マネキンの喉元が渇いた音と共に――破裂した。
真白なマネキンに服は着せられておらず、装着されているのは首輪のみ。男の指先はその銀色の首輪へと向けられていた。
1秒か2秒か……空白の時間が過ぎ、そしてその次の瞬間。マネキンの喉元が渇いた音と共に――破裂した。
『御覧のとおり、皆様に嵌めさせていただいたこの首輪には爆薬が仕掛けられております。
決して派手なものではありませんが、爆発すれば致命傷は免れ得ません。
我々の意にそぐわない行動を取ればこれは爆発しあなたの命を奪うと、そうご理解ください』
決して派手なものではありませんが、爆発すれば致命傷は免れ得ません。
我々の意にそぐわない行動を取ればこれは爆発しあなたの命を奪うと、そうご理解ください』
未だ薄く煙をあげるモニターの中の首輪を見て、かがみは自身の首輪に触れていた手を恐る恐る離した。
爆薬が仕掛けられていると知ると途端にその存在感が増し、重さも息苦しさもそれまで以上に強く感じられる。
まるで、もう首と胴体が離れているような、首輪により断絶されているような、そんな錯覚さえしていた。
爆薬が仕掛けられていると知ると途端にその存在感が増し、重さも息苦しさもそれまで以上に強く感じられる。
まるで、もう首と胴体が離れているような、首輪により断絶されているような、そんな錯覚さえしていた。
『では、改めまして……ルールの説明を行わさせていただきたいと思います』
◆ ◆ ◆
『まず、第一にあなた方参加者30名により殺し合いをしてもらう――この中に禁じ手はありません。
己の命を守るためにどの様な手段を用いようとも、我々はそれを非難したりルール違反だと断ずることはありませんのでご安心を。
またこのゲームの最中に行われた行為におきましては一切法律で罰せられることがないことを予めお伝えしておきます。
このゲームが終了した後、例え何人殺害していようともあなたが警察に捕まることはありません。
その点は我々を信頼して、憂い無くゲームに集中していただくことを望みます。
己の命を守るためにどの様な手段を用いようとも、我々はそれを非難したりルール違反だと断ずることはありませんのでご安心を。
またこのゲームの最中に行われた行為におきましては一切法律で罰せられることがないことを予めお伝えしておきます。
このゲームが終了した後、例え何人殺害していようともあなたが警察に捕まることはありません。
その点は我々を信頼して、憂い無くゲームに集中していただくことを望みます。
では肝心のゲームの決着方法についてですが……、
次の午前0時を終了の時間と設定し、その時までに最後の一人となっているというのが勝利条件となります。
勝利者は例外なく一人のみ。
時間が来ても決着がついてない場合は全員失格とし、ドローゲームとして全員の首輪を爆破させていただくことになります。
24時間は決して長い時間ではありません。悠長に事を構え、醜態を晒す事のないようご注意ください。
次の午前0時を終了の時間と設定し、その時までに最後の一人となっているというのが勝利条件となります。
勝利者は例外なく一人のみ。
時間が来ても決着がついてない場合は全員失格とし、ドローゲームとして全員の首輪を爆破させていただくことになります。
24時間は決して長い時間ではありません。悠長に事を構え、醜態を晒す事のないようご注意ください。
そして、勝利者への待遇ですが……、
まず第一にそれ以降の安全と法律よりの保護は勿論、我々より賞金十億円を進呈させていただきます。
これも決して冗談ではありませんのでご安心ください。
また金銭の受け渡し方法につきましても――……』
まず第一にそれ以降の安全と法律よりの保護は勿論、我々より賞金十億円を進呈させていただきます。
これも決して冗談ではありませんのでご安心ください。
また金銭の受け渡し方法につきましても――……』
十億円――と、些か現実味に欠ける金額に思考が停止しているかがみの前で、男はその譲渡手段について説明を続けていた。
海外の銀行口座を用意できるだとか、貴金属や証券、土地、権利、どこかの役員としての報酬――etc.etc.
世間や警察に目をつけられないためのカモフラージュの方法が多岐にわたって存在すると。
まるで、ビジネスマン同士の取り引きに居合わせたかのような――そんな場違いな感を抱き、そして同時に
粛々とそれを語る男の姿に、彼らにしてもこれは決して冗談や遊びではないのだと――彼女はそんな印象を受けていた。
海外の銀行口座を用意できるだとか、貴金属や証券、土地、権利、どこかの役員としての報酬――etc.etc.
世間や警察に目をつけられないためのカモフラージュの方法が多岐にわたって存在すると。
まるで、ビジネスマン同士の取り引きに居合わせたかのような――そんな場違いな感を抱き、そして同時に
粛々とそれを語る男の姿に、彼らにしてもこれは決して冗談や遊びではないのだと――彼女はそんな印象を受けていた。
『次に、皆様方に嵌めていただいている首輪について説明いたします。
先程御覧いただけましたように、その首輪には爆薬が仕掛けられておりこちらは任意にそれを爆破することができます。
また首輪を無理に外そうとしたりビルの外に出ようとすると、それを感じ取った首輪が自動で爆発するのでご注意ください。
先程御覧いただけましたように、その首輪には爆薬が仕掛けられておりこちらは任意にそれを爆破することができます。
また首輪を無理に外そうとしたりビルの外に出ようとすると、それを感じ取った首輪が自動で爆発するのでご注意ください。
他に、後で述べさせていただきます”禁止エリア”に踏み込むことでも首輪は爆発します。
ただしその場合においては、爆破までに30秒の猶予時間が設けられていますのでその間に退出すれば問題はありません。
ただしその場合においては、爆破までに30秒の猶予時間が設けられていますのでその間に退出すれば問題はありません。
そして、これは首輪について最も重要なことですが……、
首輪からぶら下がっている名前の書かれたタグ。これを引っ張って抜くことでも首輪は爆発します。
この場合におきましても爆破までには30秒の猶予がございますので、即座に挿し直せば問題はありません』
首輪からぶら下がっている名前の書かれたタグ。これを引っ張って抜くことでも首輪は爆発します。
この場合におきましても爆破までには30秒の猶予がございますので、即座に挿し直せば問題はありません』
言い終わると、男は説明したとおりのことを新しいマネキンと首輪で実演してみせた。
首輪の喉元の下からぶら下がったタグを引き抜き、電子音によるカウントダウンが始まることを見せてみると
鎖の先についたプラグを首輪の元の位置に刺してそれを止め、そしてもう一度抜いて30秒経つと爆発することを証明する。
かがみはそれを見て、自身の首輪からぶら下がったタグをそっとセーラー服の中当ての中に仕舞い込んだ。
首輪の喉元の下からぶら下がったタグを引き抜き、電子音によるカウントダウンが始まることを見せてみると
鎖の先についたプラグを首輪の元の位置に刺してそれを止め、そしてもう一度抜いて30秒経つと爆発することを証明する。
かがみはそれを見て、自身の首輪からぶら下がったタグをそっとセーラー服の中当ての中に仕舞い込んだ。
『では先程申し上げました禁止エリアについてですが……、
まずこのゲームを行う舞台。それがどこからどこまでなのかを説明させていただきます。
まずこのゲームを行う舞台。それがどこからどこまでなのかを説明させていただきます。
このショッピングビル・ブランシェの1階より4階までの、原則的にお客様が立ち入れる場所のみを舞台とします。
故に、基本的に従業員用の通路やバックヤードその他諸々は利用できません。
ただし店舗等のレジカウンターの中や飲食店の厨房の中などは制限してない場合もあります。
舞台とそうでない場所の境界には”KEEP OUT”のテープが張られていますのでそれを見てご判断下さい。
またエレベータも稼動していますが、これも1階から4階までにしか止まらないので留意をお願いします。
故に、基本的に従業員用の通路やバックヤードその他諸々は利用できません。
ただし店舗等のレジカウンターの中や飲食店の厨房の中などは制限してない場合もあります。
舞台とそうでない場所の境界には”KEEP OUT”のテープが張られていますのでそれを見てご判断下さい。
またエレベータも稼動していますが、これも1階から4階までにしか止まらないので留意をお願いします。
改めまして禁止エリアについてですが……、
時間切れによるドローゲームができるだけ起きないよう、舞台を狭くするために
ゲーム開始より6時間経つ度、1階より順に1フロアずつそこを立ち入り禁止とさせていただきます。
時間切れによるドローゲームができるだけ起きないよう、舞台を狭くするために
ゲーム開始より6時間経つ度、1階より順に1フロアずつそこを立ち入り禁止とさせていただきます。
またその際に起きましては館内放送にてそれをお伝えしますのでお聞き逃しの無いようご注意ください。
加えて、放送ではその段階でのゲームの進捗。生き残り人数や脱落者の発表を行うことを予めお知らせしておきます』
加えて、放送ではその段階でのゲームの進捗。生き残り人数や脱落者の発表を行うことを予めお知らせしておきます』
淡々と進むそれにかがみは空恐ろしいものを感じていた。
ただ粛々と説明を続けるだけの男には、なんら狂気も荒ぶったところも感じられない。
それがただ怖かった。まるで常識の通じない異国に迷い込んだような、自らの中に頼るものの無い不安感があった。
ただ粛々と説明を続けるだけの男には、なんら狂気も荒ぶったところも感じられない。
それがただ怖かった。まるで常識の通じない異国に迷い込んだような、自らの中に頼るものの無い不安感があった。
『それでは、もうすでに確認しておられる方もいらっしゃるでしょうが、近くに黒いデイパックがあることをご確認ください。
……ありましたでしょうか?
それはこちらより参加者の皆様にお配りした、ゲームを進めるに当たっての最低限の物資です。
その中には私の目の前に並べられている物と同じ物が収められています。
それはこちらより参加者の皆様にお配りした、ゲームを進めるに当たっての最低限の物資です。
その中には私の目の前に並べられている物と同じ物が収められています。
まずは、このゲームの舞台となるブランシェの1階から4階までの見取り図。
御覧になっていただければ解ると思いますが、配布したものには店内の案内板には見られない印を打ってあります。
これは”タグ交換所”の場所を示しており、あなたが誰かから得たタグを数に応じた武器と交換できる場所となっております。
つまりはゲームに対し積極的であることが有利に働くという仕組みですので、ぜひご活用ください。
御覧になっていただければ解ると思いますが、配布したものには店内の案内板には見られない印を打ってあります。
これは”タグ交換所”の場所を示しており、あなたが誰かから得たタグを数に応じた武器と交換できる場所となっております。
つまりはゲームに対し積極的であることが有利に働くという仕組みですので、ぜひご活用ください。
次に全参加者の名前を記した名簿とメモ、筆記用具一式。
ゲームの進行途中で誰が脱落して誰が残っているのかなど、いついかなる時も情報は軽視できません。
こちらはそれらを扱うためにご活用ください。
ゲームの進行途中で誰が脱落して誰が残っているのかなど、いついかなる時も情報は軽視できません。
こちらはそれらを扱うためにご活用ください。
名簿を見て気付かれたでしょうが、ほとんどの方には友人や家族など心当たりのある名前が見られるでしょう。
即座に殺しあわれても構いませんが、そういった見知った相手と手を組む、といったことも我々は禁じてはいません。
時に利用し合い、時に裏切る――それも先に述べました情報と同じくゲームの駆け引きの一つです。
また、今生の別れとなるのが惜しいという相手もおられるでしょうし、取り敢えずは知った人間を探すというのも悪くないと
私個人から皆様方にそうアドバイスさせていただきます。
即座に殺しあわれても構いませんが、そういった見知った相手と手を組む、といったことも我々は禁じてはいません。
時に利用し合い、時に裏切る――それも先に述べました情報と同じくゲームの駆け引きの一つです。
また、今生の別れとなるのが惜しいという相手もおられるでしょうし、取り敢えずは知った人間を探すというのも悪くないと
私個人から皆様方にそうアドバイスさせていただきます。
そして、こちら側で時刻を合わせた腕時計が入っております。
すでに時計を持っておられる方には不要かも知れませんが、
ゲームに使用する時間はその時計の時刻を基準としていますので、自前の時計とズレがないか一度ご確認ください。
すでに時計を持っておられる方には不要かも知れませんが、
ゲームに使用する時間はその時計の時刻を基準としていますので、自前の時計とズレがないか一度ご確認ください。
……最後に、このゲームにおいて最も重要な相手を殺すための武器が入っております。
ですが、これは今までの物と違い一人一人異なる物を用意させていただきました。
例えばナイフであったり拳銃であったり、はたまたライフルであったり……という訳です。
これは有利不利によりゲームの戦略性を増すための施しであり、ゲームが始まればそれを実感していただけると思います。
ですが、これは今までの物と違い一人一人異なる物を用意させていただきました。
例えばナイフであったり拳銃であったり、はたまたライフルであったり……という訳です。
これは有利不利によりゲームの戦略性を増すための施しであり、ゲームが始まればそれを実感していただけると思います。
ライフルなど、中には大きさの問題で鞄の中ではなく外に出ている場合もございますが、
その場合でも鞄の近くに置かれているはずなので忘れていかぬようご注意ください。
その場合でも鞄の近くに置かれているはずなので忘れていかぬようご注意ください。
では、以上を持ちましてバトル・ロワイアルの説明を終了とさせていただきます。
もうすでにゲームは開始されておりますので、無為無念の死を遂げぬようそれぞれ全力でお取り組みください』
もうすでにゲームは開始されておりますので、無為無念の死を遂げぬようそれぞれ全力でお取り組みください』
そして、最初がそうであったように全てのモニターは唐突に光を失った。
ノイズを映すことも無く、まるでずっとそうであったかのように、今のが幻だったかのように画面は真黒のまま。
ノイズを映すことも無く、まるでずっとそうであったかのように、今のが幻だったかのように画面は真黒のまま。
まだ画面を見上げたままのかがみをぽつんと残し、止まることのない流れが今静かに滑り出す。
バトル・ロワイアルが始まる。
| next⇒ |