チェンジ・ザ・ワールド☆
風名・後日談2
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私のやんごとなき王子様
〜後日談〜
司会の大御所お笑いタレントの軽快なトークに、観客達もわっと声を上げて笑う。
番組も終盤に差し掛かった時、その司会者が玲君に話しを降った。
「そう言えば風名君は最近更に格好良くなったって皆言ってるけど、もしかして恋人でも出来たんじゃないの~?」
私はドキリとして思わずマネージャーさんの顔を見上げた。
マネージャーさんは口をへの字に曲げ、無言で玲君を睨んでいる。
観客席からは「きゃー!」とか、「いやー!」という、悲鳴にも似た女性の声がたくさん上がっていて、罪悪感で申し訳ない気持ちになった。
皆のアイドルを、私は独り占めしてるんだ……
「カッコいい? 本当ですか? だとしたら嬉しいです」
笑って返す玲君。さすがだな。
「教科書通りの答えだなあ! で? どうなの、実際。恋人いるの? いないの?」
司会者がふざけた様子でそう言った次の瞬間だった。
「ああ、恋人なら今日来てますよ」
「えええーーーーーーーーっっっっ!?」
「嘘ーーーーーー!!!!」
「きゃあーーーーーー!!!!」
その場にいた全員が固まった。
もちろん私も。
なななななな、何言ってるのよ、玲君ーーーーーー!!!!!
私は全身緊張して、『ヤバイ』と頭の中で何かが叫ぶ声が聞こえ逃げ出そうと足を一歩踏み出した。
「わ?!」
進もうとしたけど体が動かず、驚いて見るとマネージャーさんが見事私の腕を捕まえていた。
「やっ、やばいですよ!」
「……いいから、ここにいろ」
「で、でもっ!」
「玲が何か言っても黙って笑ってろと言っただろ?」
「―――あ……」
もしかしてマネージャーさんは何か知っていたの? だから黙って笑ってろって言ったの?
マネージャーさんの覇気に負けた私は力を抜いて、だって本当にこの人怖いんだもん……再び玲君の方へと視線をやった。
まだ場内はざわめいている。
そりゃそうよ、だってアイドルが平然と恋人がいるだなんて言ったんだもん。
「すごく、大切な人なんです。俺のすべてをかけて守りたい人……だから、どうか皆さん応援してください。静かに見守って下さい」
「いやあ! 男らしいね、凄いっ! すべてをかけて守りたいだなんてそうそう言える事じゃないよ! うん、オレは風名君を応援するよ!」
司会者の言葉に、他のゲストも皆同じように応援すると声を掛けた。
「ありがとうございます」
嬉しそうに答える玲君。
嘘……言っちゃった……信じられない―――
あんぐりと開いた口のまま、私は今度はあちこちから飛んで来るファンの応援の声に笑顔で頭を下げる玲君の姿を見続けた。
心臓のドキドキが収まらない……
玲君は今度こそ私を見て、にっこりと微笑んだ。
恥ずかしさと嬉しさで、私は黙って小さく頷くしか出来なかった。
全国放送で堂々と交際宣言をしてしまったのは、たくさんのファンがいる人気絶頂アイドルで、私の大好きな人。
すごくびっくりしたけど、やっぱり恋人だって言ってくれた事が嬉しかった。
この暖かい気持ちは玲君の言葉全てを受け入れたいという証拠。
私はずっと玲君を信じて行くよ。
そして私も―――私のすべてをかけてあなたを守るから。
私のやんごとなき王子様 ――風名編―― 了
読んでもまったく得をしないやん王『あとがき』(笑)
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