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act.24(明月院)

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streetpoint

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 「あの、明月院聖さんですよね?」

「はい」


 声を掛けてきたのは若い女性で、話しを聞いていると昔ピアノのコンクールで何度か明月院さんと一緒になった事がある人らしかった。明月院さんも思い出したらしく、何だか懐かしそうにその女性と会話をしていた。

 あんな表情もするんだな。

 なんて、ちょっと嬉しくなったり。

 しばらく話して女性と別れた明月院さんは、私のところへ戻ってきて歩き出した。


「時間を取らせた。すまない」

「いいえ、お知り合いの方ですか?」

「ああ」


 色々と質問したいけど、コンサート前の弟さんの事もあるし、あまり追求するのは失礼だから何も聞かなかった。―――ていうか、聞けないよね。彼女でもなんでもないんだし。

 そしてそれ以上の会話はなく、明月院さんは車で私の自宅まで送ってくれた。

 別れ際、


「明日の新作発表会、あんたが行くんだろ? 少しは気分転換になればと思ったけど、今日は悪かった。それじゃあ」


 と、言い残して去って行ってしまった。

 もしかしたら明月院さんは、明日私が緊張しないように気を遣ってコンサートに連れて行ってくれたのかな? だとしたらすごく嬉しい……。でも、どうしてお父様のコンサートだったんだろう? 丁度いいタイミングで開催してたから? それとも何か他に意味があるの?

 明日の新作発表会は私の将来を左右する位大事なイベントなのに、それよりも明月院さんの事が気になって仕方なかった。





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