小倉正舟

小倉正舟

小倉 正舟(おぐら まさのり)は、駿台予備学校物理科講師。
東京大学理学部物理学科卒。同大学院理学系研究科物理学専攻修士課程修了。
修士論文は「2次元液体 ヘリウム3の比熱の理論的解析」
お茶の水で東大理系演習コースや京大理系コース、東工大コース、及び高3Sα物理を担当しているほか横浜校、津田沼校、柏校、仙台校等にも出講。
元Z会東大マスターコース講師で、矢野直文講師と人気を二分していたが、現在では教えていない。
かつて山本義隆師の代講を任され、復帰後の山本師に「小倉先生がやってくれたなら大丈夫」と言わしめるほど。
東工大と東北大の青本及び実戦模試作成等にも携わる。
折れたチョークを床に落ちる前にキャッチする特技を持っている。また、この時に自分の手元に残っているチョークの方が短いとそちらを置いてキャッチした方でサラサラと板書を続ける。キャッチに失敗して笑いを誘うことも。
長身かつ細身であり、ストレートでサラサラな黒髪が特徴。他の物理科講師の例に漏れずよくジーンズをはいている。
森茂樹師と同じように、頭の回転に口がついていけなくなっていく模様。滑舌はよいのだがそれ以上に回転が速く口の限界を超えることがしばしばある。
あまりの板書量の多さに、腱鞘炎にならないのかこっちが心配になるほど。
しかし板書量が多いのは、「復習時に詰まることがないように」とよく考慮された丁寧な記述が施されているからに他ならない。
<<注>>、<<注>>おわり、ゆえに(楕円で囲む)、なぜなら(楕円で囲む)などの略号を使う。
黒板の分割数は多めで、4~6分割ほど。そのためノートの右半分が余ることも。
スモーカーであり、授業後にタバコを吸いに行ってることもある。
授業中には「~~がですねコンコン、~~になるわけでコンコン、~~がコン、~~ですコンコン」というように何度も咳払いをし、咳き込むこともある。たまに心配になるレベルにで咳き込む。
学生時代には山本義隆師の授業を受けていた模様。
学生時代は野球をしていたらしい。また、巨人ファンである。

授業

森下寛之師や山本義隆師のように本質を追求する授業スタイルであり、担当する講座からもわかるように森下師からも実力を評価されており、信頼を置かれていることが窺える。
徹底的に基礎を求め、例えば力学ではどのような問題でもまず、力学の第一原理から考える。
未来予言という言葉を多用(恐らくZ会講師時代の影響、Z会の選抜クラス担当講師も、物理学の目的は未来の予言であると断言。)し、とかく時間追跡をすることに力を注ぐ。
「質量の意味の現れ」に敏感である。
場合によっては、山本師や森下師以上に深い内容に踏み込むこともあり、相対論や量子論との関係を交えた解説することもある。
復習をする際には、例えば、エネルギー保存則で解いたときは時間追跡をしてみる、実験室系で解いたが重心系で見るとどうなるか計算してみる、など「問題研究」を直前までしっかりするようにと仰る。そして、試験のときは、聞かれたことだけを答えるように(=問題研究をその場でしないように)と仰る。
情報量が多い分、進行の早い授業となることもある。間に休憩は取るが、50分(+α)ほぼノンストップで進むのでそれなりの覚悟がいるであろう。とはいえ師の場合口頭で解説したことを板書に文章としてほぼ全て残してくれるので多少聞き取れなかった部分があっても補完できる。
伝えたいことが多すぎて授業中に解説や板書が止まることはない。板書量・スピードは全教科を通じ駿台一である。(一応目安としては数学科の小林隆章師以上だと考えておくとよい。)
板書は図や必要に応じて色も交えたり正確に段落分け・改行を行い、黒板でも非常に整った字を書くので見やすい。文章量は物理科の中でも多いほうであり、また字は比較的大きく後ろの席でも見えるがそれゆえ消されるのもやや早い。
声がよく裏返り解説のスピードが進行とともに上がっていくが、それもこれも物理を愛するがゆえ。駿台一早口である。
授業中に雑談を挟むことは全くと言っていいほどなく上記のように進行も話すスピードも速いのだが、授業を延長することがたびたびある。(いかに師の授業の密度が高いか分かるであろう。)特に、現役の授業(高3Sα物理)では同じ時間帯にやっている日本史の福井紳一師といい勝負とのこと。同じ物理科の森下師を上回る延長具合のことも
雑談を挟むことはないが、例え話が結構面白かったりする。といっても文章だけ読むと普通なので、一貫して非常に深い物理学的な説明をする中で妙な発言が挟まるのが面白いのかもしれない。「エネルギーはありまぁす!」「秋葉原の変な電気屋で貰えるネジ」「気球から荷物を下ろすと気球は浮かぶ……そこで乗っている人は気付くんですね、あれこれどうやって降りればいいの?」など。
一応予習や授業計画はしているようだが、細かい計算等はその場でやっているように見える。(メモ等はほとんど見ないため)しかし、それにしては計算が早く、かつ正確である。解説事項も何も見ることなく瞬時にその場で考える間もなく進めていく。
チャイムの鳴る1、2分前に来て教室に入り…ということはないが 1、2分早く来て教室の外でスタンバイし、チャイムと同時に教室に入ることが多い。
担当講座及びクラスから上級者向けの講師という印象が深いが、上記の通りかなりの基礎から掘り下げて説明して下さる。その為、物理が結構苦手な人であってもどうにか授業に喰らいつき師の板書や重要な発言をしっかりメモさえしておけば、後日そのメモを見返した時に基礎から応用へと移ってゆく過程が非常に鮮明に写し出されていることに気付ける。このことから授業自体は物量的に大変だが、そこさえ問題ないと考えられるならば実は苦手な人にとっても良い講師である。

講習

CORE講座は、夏期講習では物理特講Ⅰ、物理特講Ⅱ、冬期講習では物理特講を持つ。2014年度より、映像講座(力学)も担当。
大学別講座では、東工大物理と東北大物理(以上二つはテキスト制作も担当)及び東大物理、京大物理を担当。
どのような授業展開をするか師自身が一番熟知しているので、東北大物理などは演習問題が10題しか載っていないにも関わらず、前書きに「すべての問題は扱えません」としっかり書いてある。ただしその分深い内容まで扱うことは言うまでもない。
師作成の(上記)テキストは授業で扱う演習問題だけでなく、過去問研究や概説、付録が非常に充実している。特に概説は駿台物理らしい解説がとても丁寧に分かりやすく書かれており、物理入門が難しすぎると感じる人にもお薦めである。
なかでも物理特講Ⅱでは師の良さが(物理をあるレベル以上身につけているものにとっては)存分に味わえる。基本事項の確認から、取り組める最大限の問題研究がなされ、特に力学についてはまさに入試物理の全てに触れられる。森下師のように雑談や科学史を交えた授業ではないものの、板書は際立って整理されており、これだけで参考書にできるほどである。ただし、1日で(適度に余白をとって)大学ノート20ページ分くらいの板書量になるので覚悟は必要だろう。非HG講座であってもノート一冊では足りないこともある。始めから2冊に分けるかルーズリーフにするべきだろう。(余程詰めて書くならまた別なのだろうが)
2015年度夏期講習物理特講Ⅱでは前半2日は20分程度、後半2日はそれぞれ35分,45分の延長をしたがそれでも最後は駆け足になってしまった。本人いわく「予習は紙1枚に収まるんですけどね、授業ではそれがなぜかこんなにも膨らんじゃうんですよね」とのこと。献身的な先生である。
最終更新:2018年02月20日 01:42
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