ミーのカー・ユーのカー
クォヴレー・ゴードンが目を覚ました時・・・彼はまったく見知らぬ土地にいた。いぶかしむ彼の上に言葉が降ってきた。
「ようこそクォヴレー・ゴードン。私はユーゼス・ゴッツォ、君は、このゲームに特別に招待されたのだ」
(ユーゼス・ゴッツオ? 聞き覚えがあるような・・・痛ッ! 頭が・・・)
「フフフ・・・君の力は制限させてもらっている。そうでないといろいろと不都合が起こるのでね。
使命、愛機、何も思い出せないはずだ」
「どういう、ことだ?」
問いかけつつも何故か自覚できた。こいつの言うことは真実だと。
そして、こいつが許すことのできない存在だということも。
「君にはある目的を果たしてもらう。なに、簡単なことだ。
これよりここで殺し合いが始まる。君にもそれに参加して欲しいのだ。無論機体は支給しよう。
かつての君の愛機ほどではないが、それでも十分に強力な機体だよ。報酬は君の記憶、悪い話ではないだろう・・・?」
その言葉を最後に、声は掻き消えた。そしてクォヴレーの背後には、その機体があった・・・。
しばらくして。彼は不機嫌な顔で機体を走らせている。別に機体の扱いに難儀しているわけではなかった。
むしろ扱いやすさではトップクラスといえるだろう。なぜなら、クォヴレーに支給された機体は「自動車」だったからだ。
ユーゼスとの腹ただしい会話の後、これを見つけたときにはさしものクォヴレーも気が遠くなった。
気を取り直して、走らせて見た。普通の自動車だった。
マニュアルの武装の欄を見た。銃器が一門。撃ってみた。なんかしょぼいビームが出た。
クォヴレーはこの時点でマニュアルを窓から投げ捨てた。
一つだけ言えることがある。間違いなくこのマニュアルのわかりにくさはユーゼスの嫌がらせである。
クォヴレーは、マニュアルの重要な一部に気づくことはなかったのだ。
クォヴレーは記憶が無いなりに、ユーゼスは許すことができないと思った。しかしそのためにはどうすればいい?
俺の記憶はどうなるのか?
そんな答えの出ない自問を繰り返していると、バックミラーにバイクが映った。
「俺のようにはずれを引いた参加者か・・・?」
クォヴレーは肩をすくめ、バイクに乗った青年・・・トウマ・カノウとのコンタクトを試みるために車を止めた。
【クォヴレー・ゴードン 搭乗機体: ブライサンダー(銀河旋風ブライガー)
パイロット状態:良好
機体状態:マニュアル紛失(C-5の森に投げ捨てた)
現在位置:C-5
第1行動方針:トウマと話す。
第2行動方針:なんとか記憶を取り戻したい。
最終行動方針: ユーゼスの打倒】
【トウマ・カノウ 搭乗機体:ワルキューレ(GEAR戦士 電童)
現在位置:C-5にある、森の中に潜伏中
第一行動方針:前の車に疑念。会話の意思はある。
第二行動方針:アルマナをみつけ、保護する
最終行動方針:ユーゼスを倒す】
最終更新:2008年05月29日 03:19