その手に掲げるは悪魔
「ミラージュコロイド動作確認、機体状態は良好」
機体のチェックを終え、休息を取ろうとした宗介の耳に駆動音が聞こえてきた。
「他の参加者か? ミラージュコロイド起動。今戦うのは得策ではないが、様子は見ておくか」
宗介は密林に身を潜め、その機体が姿を表した。
色こそ違うが、自分の機体と似通った形状。しかし、不釣合いなほど巨大な盾を装備したその姿。
(俺の機体と似たような思想で作られた機体のようだが…かなりの重武装だな)
(ここは見送るのが得策か)
・・・・・
「そろそろ森を抜ける頃か? いまのところ誰にもあわないな」
ジョシュアはゆっくりと移動しつつひとりごちた。
うっそうと茂る森の中。ミノフスキー粒子が濃いこともあってか、レーダーには何の反応もない。
…が、ジョシュアは森の中にわずかな気配を感じた。
「…ん? レーダーには何も映っていないが。
しかし、こんな場所でステルス搭載型の機体に出くわしたとしたら、分が悪いではすまないしな」
念のため辺りを見回す。気配のあった辺りで視点を止めてみるが、何の姿もない。
「考えすぎか…? いやな気配のする森だな」
ジョシュアはまた移動を再開した。
・・・・・
「いったか。気付かれたかと思ったが、ミラージュコロイドの性能は確かなようだな」
白い機体が頭をこちらに向け、一瞬視点を止めた時には思わず攻撃を仕掛けようかとも思ったが、
自制して正解だったようだ。
「では、このまま潜伏といく。
…しかし、何かいやな感じを抱かせる機体だったな」
宗介は白い機体に漠然とした不安を感じつつ、密林の奥に姿を消した。
【相良宗助 :ブリッツガンダム(機動戦士ガンダムSEED)
パイロット状況:健康
機体状況:良好
現在位置:G-4
第一行動方針:潜伏を続行する
最終行動方針:生き延びる。戦いも辞さない】
【ジョシュア・ラドクリフ 搭乗機体:ガンダム試作2号機(機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY)
パイロット状況:健康
機体状況:良好
現在位置:H-4 からG-4へ移動中
第一行動方針:主催者打倒の為の仲間を探す
最終行動方針:主催者打倒】
【初日 15:30】
最終更新:2008年05月29日 03:53