異文化コミュニケーション


 岩山の間をぬって、ハイネルはヤマタノオロチを南下させていた。
「逃げられたようだな・・・」
 つい先程、地球人の乗った機体に戦闘を仕掛けたハイネルだったが、
相手は大量の艦載機を残し逃亡。
ハイネルは艦載機を振り払いつつ、逃げた機体を追いかけていたのだった。
「あれだけの機体を持ちながら、逃亡するとは・・・」
 まあ、いい・・・とハイネルは思う。
仮面の男を倒すためにも、消耗は抑えるべきだ。逃げる者をわざわざ追う必要も無い。
ハイネルはしばらく周囲を探索した後、進行方向を北へと変えた。


「動くな。そちらを狙っている」
 北へ向かって数キロ進んだときだった。突然、どこからか通信がはいった。
ハイネルは機体を停止させつつ、周囲を見回すが機影は見当たらない。
「ここからすぐに立ち去るのなら、こちらは」
「そなたは」
 おそらくは少年であろう、その声を遮り、ハイネルは問う・・・
「そなたは地球の人間か?」
「・・・・・・・・・いや、コロニー出身だ」
(コロニー・・・聞いたことの無い星系名だな・・・)
そう思いながら、ハイネルは続けて尋ねた。
「余の名はプリンス・ハイネル。
 主催者打倒の為に、力を貸す気は無いか?」

 しばらくの沈黙の後・・・少年は答えた。
「・・・ヒイロ・ユイだ。話を聞こう」



【プリンス・ハイネル 搭乗機体:幻魔要塞ヤマタノオロチ(鋼鉄ジーグ)
 パイロット状態:健康、警戒
 機体状況:小破
 現在位置:D-6
 第一行動方針:ヒイロと話す(ヒイロが地球人ではないと勘違いしている)
 第二行動方針:地球人は皆殺し
 最終行動方針:主催者打倒(地球人以外となら手を組むのもあり)】

【ヒイロ・ユイ 搭乗機体:M9ガーンズバック
 パイロット状態:健康、警戒
 機体状況:良好
 現在位置:D-6
 第一行動方針:ハイネルと話す(地球の人間か?の本当の意味を理解していない)
 最終行動方針:最後まで生き残る】





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第27話「無題 ヒイロ・ユイ 第100話「山間の戦い



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最終更新:2008年05月29日 04:09