■ 低血圧の改善に向けて
低血圧の原因の一つに、筋力の低下というのがあげられます。血液を送り出す力が弱いのですから心臓の筋力も低下しているわけです。そこで、筋力を高めるために必要なのがユビデカレノンという補酵素。このユビデカレノンが不足すると心肺機能が低下し、血液の流れが悪くなると言われています。ユビデカレノンは食品で摂取することが可能です。含有量が多いのはイワシや豚牛鶏などの魚肉類、ブロッコリー、ニンニク、ナスやキャベツなどです。低血圧気味の人は積極的に摂るようにしましょう。
また、筋力の低下という意味でいうと、運動も欠かすことはできません。血液は重力の関係で下にたまりやすいのですが、血液を押し戻すためにも、足の筋力は特に重要になってきます。低血圧を改善するためには、心拍数が120以上になる下半身を鍛える運動をしましょう。このとき、水分補給は十分にするようにしてくださいね。体内の水分量が不足すると、血圧も低下してしまいます。
後は、低血圧でないにしても必要なことですが、早寝早起きを心がけましょう。低血圧の人は特に、朝起きて動き出すのに時間がかかるので、その分早く起きる必要があります。早く起きるためには、早く寝る。当たり前のことですが、これが基本です
低血圧 食事による改善と運動療法
低血圧 食事による改善としてはまずは、バランスのとれた食事を心がけましょう。
特に蛋白質の豊富な肉、魚、乳製品等を多くとり、
ミネラルの豊富な海草、魚の丸干し、野菜、実等も毎日食べると良いそうです。
またチェダーチーズなどの発酵系の食べ物はミネラル・鉄分・良質のたんぱく質が豊富に含まれ、
完全食品とまで言われております。
血圧を上げるカフェインを多く含んだ、お茶、紅茶、コーヒーも適量は低血圧の人にはいいそうですよ。
食事、水分、食塩の摂取は適量に、無理に制限する必要はありません。
健康な人では1日10gの食塩を目安に、収縮期血圧(血圧の上)が100以下の低血圧の人では、
1日10~12gを摂取した方がよいそうです。
食後はなるべく横になり、血液を十分に消化器官に回しましょう。
低血圧 対処と改善 低血圧と運動療法
低血圧の人の運動療法について調べてみました。
はっきり言って低血圧の運動療法として、これだ!といえるものはありません。
しかし、適切な運動をしないと低血圧が進行することだけはわかっています。
生体には様々な生体防止機構が備わっていますが、その防止機構がうまく作動しないと、
起立性低血圧や体位性頻脈症候群になります。
適切な運動をすることにより、自律神経反射の機構と下半身の筋肉によるポンプ作用の強化になるそうです。
自律神経反射の機構は、血圧低下を生じた場合や、心臓への血液リターンが低下すると、
自律神経反射によって交感神経活動が上昇し、血管収縮を起こすことで血圧を維持させます。
下半身の筋肉によるポンプ作用とは、下半身の筋肉が収縮することによって、
下半身に貯留した毛細血管の血液を心臓に送り戻す役目をしています。
したがって下半身の筋力アップは低血圧に良い効果があると思われます。
人の運動量が低下すると、たとえば、寝たきり老人のような長期臥床患者では、
二つの機能低下を生ずるため、起立性低血圧を生じてしまいます。
低血圧の人でも出来る簡単な運動療法
運動療法は長続きして、はじめて効果が現れるものなので、簡単で持続できなければ意味がありません。
午前中のウォーキングが最も良いですが、だめなら夕方から夜にかけ、30分程度のウォーキングも良いそうです。
昼間に仕事で歩く時でも正しい姿勢のウォーキングをするのが効果的です。
ただしウォーキングの途中、人との立ち話などで立ち止まることがあっても、立ったままの状態は2~3分以内とし、
下半身の筋肉によるポンプ作用を効果的に使わなければいけません。
横になっても出来る腹筋運動は、少しずつでもいいですから毎日やる方がいいでしょう。
水泳は、全身の筋力アップには好都合です。水の中は重力作用が軽減され、
起立での運動ができないような低血圧の人は、水泳や水の中での運動なら比較的無理なくできるでしょう。
但し下半身への血液プーリング効果や自律神経反射を改善する効果も少ないでしょう。
低血圧の人が運動で汗をかいた場合、体内の水分が少なくなって、循環血漿量が低下し、
血圧低下を招くので十分な水分摂取を行って下さい。若い人では塩分を補給することも重要です。
低血圧を直す体内時計の調節
低血圧の人は早起きが不得意です。早起きが不得意とは、いわゆる朝寝坊ではなく、
目が覚めていても布団からなかなか抜け出せない状態をいいます。
体内時計を少しずらして、早く寝る習慣をつけ、早起の体質にするため規則正しい生活をしましょう。
朝の目覚めのときにはあわてず体を徐々にならし、スローペースで体のリズムを作ります。
入浴は循環を良くしますが、長湯と熱い湯は禁物、体の表面に血液が集まり脳の血液が不足してきます。
ぬるいお風呂でカラスの行水が望ましい。冷水摩擦、乾布摩擦も有効のようです。
最終更新:2008年09月07日 05:35