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知らない国2

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『綱吉、愛してるよ。もう離さないから、覚悟しときなよ。狙った獲物は絶対に捕まえる、それが僕のモットーだから』
『俺も、絶対に雲雀さんを放してあげませんからね!』
『うん、知ってる。君がどこに行こうが追いかけるから』


そう、約束したのはいつだっただろうか・・・
確か虫が庭で鳴き続ける、夏の事

一緒に雲雀邸の縁側に腰を下ろして一緒に月を眺めていたら
いつものように雲雀さんがそう、囁いてくれたんだ














目が覚めると、そこは知らない所だった
雲雀邸でも見ることの出来ないほどの綺麗な室内

重たい体を起こしてみると、本当にすばらしいところだった
部屋は雲雀邸よりは広くないが

自分が体を沈ませていた布団もとても肌触りが良い

確か、自分は倉庫を抜けた後人とぶつかったはずだと、思考を巡らせていたが体が重たくてまたベッドへ体を沈ませた

「はぁ・・・っ・・・」

どうやら自分は風を引いてしまったようだ

「・・・・っ・・・」

こんな時雲雀が傍にいないことが何より心細い
それを思うと目頭が熱くなり涙腺を緩ませていく
ぽろぽろと落ちていく涙は布団へ落ちることなく綱吉の細い指に拭われていく

「起きたのか」
「!」

突然声が聞こえたかと思えば最後に見た黒い服装の男が立っていた
涙を服の裾で拭う
まだ緩んでいる涙腺から涙が止まることはなかった

「・・・・・」
「お前、この時代の者じゃねーだろ。いったい、なぜここへ来た、お前達はなんなんだ?」

お前達・・・・その言葉が引っかかった
それ以前に何故、他の時代から来たと彼は知ってるのだろうか

「あの、・・・・」
「はっきり喋りやがれ」
「・・・ごめんなさい・・・その、俺湖に落とされて・・・気づいた・・・こ・・・に、っ」

きっともう雲雀さんのいる時代には戻れない
今まで一部を除いたもの意外もとの世界へ戻ってきた者はいないのだ
自分も、戻れない、雲雀に一生会えない
「ずっと一緒」だと約束したのに・・・

「近年、各国でこの時代へ他の時代から来たと見られる者達が数名いる。最初は信じられなかったぜ。しかしだ、今のこのご時世だ。何があろうとおかしくもねぇ」
「!えっ!じゃ、ってことは・・・」

今まで消えたと言っていたものたちは全てこの時代へついたとゆうことだろうか
あの湖はこの時代へと繋がっていた・・・そういうことだろうか

「もとの世界へ帰りたいか」
「えっ!返してくれるの!?帰れるの!!??」

綱吉はベッドから飛び上がると黒服の男の胸元へすがり付いて上を見上げた

「どうしらた、元の世界へ帰れるの?俺、元の世界へ戻らなきゃ、約束したんだ、雲雀さんと・・・・ずっと、一緒だって・・・ずっと・・・ずっと・・・・ぅ・・・帰りたいよぉ~」


 


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