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ゾイドジェネシス

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ゾイドジェネシス

●8点

2005年度1年間続いたゾイドシリーズの一作。
近年珍しい骨太の戦記物の中で少年の戦いと成長を描く。

「少年の成長」がはやりの自意識の克服や友情ではなく、社会性の獲得で
あったりコンプレックスの克服であったりと、独自のテーマの丁寧な描写が興味深い。
また彼をとりまく仲間たちの人間臭さから導かれる魅力が、本作が人気を
博したゆえんであろう。

丁寧すぎるほどに描かれた序盤と怒涛の展開を見せる終盤は評価の
分かれるところではあるが、一貫しているテーマや構図、数々の伏線が
しっかり回収されるあたりアニメという手法の醍醐味を味わえる。

シリーズとして見たとき、インフレ感の否めなかったゾイド世界をリセットした
独自の世界観を評価したい。製作環境の変化から序盤のCGのレベルは
低く、演出力の弱さも目に付くが、中盤以降戦闘の激化とともにケレン味の
ある戦いが見られ、最終回付近のレベルは総じて高い。
拠点攻略、プロパガンダ戦、補給といった戦記のイロハ描写も本作の見所で、
脇キャラ/ゾイドの活躍の場が与えられているのは、キットのファンとしても嬉しいところ。

作画が突然悪くなったり、良くなったりするところも含めて、愛すべき一作といえる。


●4点

歴代シリーズとは一応世界観を一にしているが、その文明が壊滅した遠い未来を舞台にしたという
最新(最終?)シリーズ。生まれ故郷を救う為、発掘ゾイドのムラサメライガーを駆るルージの戦いを描く。

前半は人探しと仲間達に出会う旅が中心、後半は軍に参加する戦記物としての展開が行われたが、
前半では仲間集めと敵との戦いに終始するばかりで、主人公の成長に寄与するドラマ作りに欠け、
後半では大軍団を率いての戦いでありながら結局は力押しやルージの独断場に終わるケースが多く
戦略的な攻防に恵まれなかったりと、どちらも中途半端な印象。戦闘描写自体は決して悪くはないが…
上述の当初の目的も投げっぱなしのまま物語を終えてしまう辺り、一貫性のある物語とも言い難い。
作画の酷さは近年最低クラス。CGは並程度。

敵ゾイドが幹部クラス以外はほぼバイオラプターのみという単調さもあってか、機体性能を活かした
戦闘・運用というゾイドならではの魅力はほとんど望めず、販促物としてもいまいち。
主力商品だったはずのバイオティラノ登場の遅さ、ギルドラゴンの扱いの悪さは伝説級だろう。

物語もルージが英雄化していく過程が彼の成長によるものではなく、周囲が勝手に失敗・苦悩する事で
自動的に負け知らずの彼が持ち上げられていく構造に終始し、他のレギュラーまでもが引立役になる有様。
唯一光るのは美少女キャラの過剰な萌え系演出ばかり。開き直った中・後期EDだけはネタとして一級品。
基本設定等の素材は決して悪いものではなかったはず。話数や世界観を持て余したというのが率直な印象。
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