ここは都庁の世界樹の内部。
オオナズチがドラゴンネットワークを通じて手に入れた情報、そして
イチローチームもとい
ドラゴンズとの同盟締結への切符は有益であった。
それらの情報は任務のために先にビックサイトへ向かった影薄組を除く、都庁同盟軍のメンバーに行き渡った。
邪竜ギムレーは味方であり、都庁や
聖帝軍への誤解もイチリュウチーム限定であるが解けた。
そしてイチリュウチームには都庁の者たちが予言成就のために未だに手にしていない
テラカオスの勇者と、野球チームを所持しており、合流は必須要項である。
そしてカオスロワちゃんねるは何者かに情報操作された危険な電子掲示板であり、沖縄に現れた黒き獣は死者を取り込み操る力とドラゴンネットワークにさえ侵入できる驚異の力を持っていること。
また、主催陣営のアナキン(かつてはやてが持ち出した情報にはそのような名前はなかったが、主催の誰かが化けている可能性がある)が手元にいるらしいので、イチリュウチームへ合流できれば真相へとさらに近づくことができそうだ。
貴重な情報収集手段であるカオスロワちゃんねるとドラゴンネットワークが事実上使えなくなったという恐ろしいこともあったが、これらの情報も確実に+に作用するだろう。
だが、希望への階段を上りだした彼らに試練が降り注ぐ。
行方不明だった聖帝軍先遣隊がクロコダインを除いて都庁へ合流できたのは良かったが、その先遣隊が連れたきた二人と一匹に問題があった。
都庁から見敵必殺のお触れが出ていたインキュベーターことキュゥべえ、仮面ライダーウィザード苗木誠、そして安倍総理すら瞬殺した最凶の魔法少女・霧切響子。
彼らが桑原・イリヤ・アイスシザースの三人と数10匹の魔物たちを紘太たちが離れている間に皆殺しにしたのだ。
そして、それから間を置かずにダオスの対空レーザーすらすり抜けた拳王連合軍からの直接攻撃および聖帝軍への挑戦状という名の脅迫。
世界樹とリンクしているまどかの傷は、世界樹自体の生命力による自己再生で治癒されるが、失った命までは戻らない。
これらが都庁同盟軍を少なからず焦らせるのは無理もない話だった。
「イリヤ……そんな……」
「桑原さん!」
『アイスシザース……おまえほど仲間に尽くした者は志半ばで死ぬべきではないはずなのに!』
特に悲しみの涙を流したのは亜久里、エリカ、氷竜。
死亡した三人のものと思われる肉片は、仲間のものへ運ばれた。
かつて
マーラ様に殺されたサクヤたちのようにレストが復元を試みられるが、全員遺体の損壊と魔力の汚染がひどく、蘇生はおろか復元さえできなかった。
「ひどい……! これをキュゥべえがやったというの?」
「キュゥべえ自身の戦闘力は無いに等しいから、苗木や発狂していたらしい霧切が騙されてやったのかもしれないけど、全滅した
ホワイトベース組の生き残りや発狂したという話さえ嘘かもしれないわ。
人の言葉を喋れないアイスシザースはともかく、意思疎通のとれる桑原・イリヤがいて殺しにかかるのはおかしいし。
紘太が近くにいる以上、世間のようにヘルヘイムと誤解するわけもない……キュゥべえもそうだけど思惑を確かめる必要があるわ」
「ね、ねえ?! キュゥべえが都庁では見つけ次第殺されるべき悪党なんて始めて知ったんだけど、どういうこと!?」
さやかはいつの間にか都庁の間でキュゥべえが悪者扱いされてる吹聴に気づき、疑問をほむらやまどかに問いかけた。
ほむらとまどかは互いに目を見合わせたあと、一つ決心したようにさやかにキュゥべえへの真実を打ち明けた。
「……そんな」
「キュゥべえの目的は少女の願いを叶えて、世を乱す魔女と戦ってもらうことじゃない。
願いを餌に魔法少女を絶望させて魔女にし、その魔女を魔法少女に狩ってもらうマッチポンプを行うことでエネルギー資源を獲得することよ」
「真実を隠して女の子を騙す……カオスロワちゃんねるの管理人と同じなのかもしれない」
さやかが親友二人に教えられた真実はそれはそれは残酷であった。
恋心に付け入られ、心身共に傷ついて魔女を倒した先に待っているのは自身が魔女になるという絶望死。
敵として戦ってきた魔女も元々は自身と同じ魔法少女だったのだから。
キュゥべえは決してランプの中の魔人のような善き結果をもたらす存在ではなかったのだから。
「どうして、黙っていたの……?」
「……
ごめんなさい。
時間遡行を繰り返した経験則上、この殺し合いが始まる前はあなた自身の精神がこの真実に耐えられないと思っていた。
だけど今は違う。
ここにはソウルジェムを浄化できるフォレスト・セルが存在して、この世界を探し歩けば魔法少女化さえ解く方法もきっとあると信じられる。
……何より、友達としてさやかさん自身の優しさや強さを信じたかったから」
「……そっか、ありがとう、ほむら、まどか」
「さやかちゃん!」
悲しみを浮かべる二人に対し、真実を知ったさやかの返答は微笑みだった。
ソウルジェムの濁りも小さく、動揺はあったようだが絶望で魔女化するには程遠い。
「あなた、絶望していないの?」
「まあ、人さまを騙していたキュゥべえへの怒りは感じたけどさ。
アタシよりももっともっと悲惨な目にあった人がいるのに、この程度で絶望なんかしてたら美希たちに笑われちゃうわよ。
どうせならキュゥべえの思惑を逆手に取って、超回復魔法少女さやかとして頑張っちゃえと思ってね」
これまでの殺し合いはさやかにとっても無駄ではなく、確かな精神的成長を促していた。
自身の不幸程度ではもう驚くことはない。
「それに……魔女ともこうやって仲良くできると知ったし」
『――♪』
「あ、シャルロッテそこにいたなっしかー」
『ぬいぐるみ
みたいな生物と戯れる天使さやか氏……萌えますぞwww』
「この子見ているとアタシが魔女になってもなんとかなりそうな気がしてくるわ」
ふなっしーの支給品である魔女シャルロッテは子犬のようにさやかのように懐いていた。
(ほむらちゃん、あれって)
(ええ、あの魔女はかなり危険な存在なんだけど……主催の技術なのか大災害の影響なのかわからないけど、味方には危害を加えないようになっているみたい。
あれもまた、さやかの精神を悪化させない要員になっているのかも)
ちなみにこの世界線のマミさんはシャルロッテにマミられていません。
なので未来を見てきたほむらはまだしも、まどかやさやか目線でのシャルロッテへの恨みはこれっぽっちもなかったのだ。
魔物と触れ合ったことで人外への警戒心が薄れている点も大きい。
『コホン、我が天使の悩み事は片付いて何よりですが、苗木と霧切が何者であれ、キュゥべえにイチリュウチームと接触されると厄介ですぞ』
「ええ、奴の騙し方は巧みよ。せっかく盟友になれるかもしれないギムレー・イチローとのパイプも喪失する危険があるわ」
『カオスロワちゃんねるやドラゴンネットワークももう宛にはできない以上、連絡を取る手段がない。
どうにか早く合流し、奴の危険を伝えねば』
現場に残されたバイクの轍から苗木は千葉方面に逃げたと推察できる。
千葉にはイチリュウチームがあり、都庁に対抗できる戦力は狂信者や拳王連合軍以外だとここしか残されていない。
ギムレーは聡明だが、万が一の場合、嘘の情報を植えつけられて再び疑念を持たれる危険が有る。
「だったら、俺の力で苗木と接触してみるぜ」
「そういえばアンタ、極になればワープに似た能力があるって言ってたね」
「大阪の時は首輪のせいでできなかったが、今度こそやってやるぜ!」
そう言った聖帝軍の一員である葛葉紘太は、チルノの前で極アームズで変身する。
制限解除になったクラックを使ってのワープで苗木が向かう千葉へ先回りを可能にする。
……そのハズだった。
「よし、このまま一気に……ってうわあああああ!!」
「紘太!!」
しかし紘太もとい鎧武の体は押し戻され、大ダメージを受けた。
ダメージ自体はさやかがすぐに回復魔法で治療させたが、肝心のクラックから覗き見える(本物の)ヘルヘイムの森は大地震でも起きたかのようにグチャグチャであった。
「あ、あのヘルヘイムが……何が起きてるんだ!」
「これは蒼による汚染だ! この前僕が披露して失敗したゲートリジェクトのそれとそっくりだ」
レストはかつて冥府を含んだ異世界の境界をつなぐ魔法、ゲートリジェクトを行使しようとして蒼の力で弾かれた。
ヘルヘイムもまた異次元からの蒼による汚染を受けていたのだ。
――葛葉紘太……
突如、紘太にとって関わり深い人物の声が森の中から聞こえた。
その人物は幽霊のように佇んでいる。
「DJサガラ!?」
「お笑い芸人のぐっさんじゃねーか!」
「高津さん、シリアスが崩れるから静かに!」
それはヘルヘイムの森そのものの意志であり、ある意味ノーデンスにも並ぶ神とも言える存在――DJサガラ。
だが本来なら誰にも滅ぼされることはない存在が、今にも消えようとしている。
「ボロボロじゃないか、大丈夫か!?」
『申し訳ないが、ヘルヘイムの森はここまでのようだ。
宇宙から来た謎のエネルギーの直撃を受け、森はすぐにでも崩壊せんとしている』
「ヘルヘイムの森も蒼を食らったのか……!」
ヘルヘイムの森を滅ぼせるのは、ノーデンスでさえ耐え切れなかった蒼。それしか考えられない。
『重ねて申し訳ないが黄金の果実を巡るライダーバトルは今日をもって終了とする……今後はインベスやこちらの植物が君の世界にやってくることもないだろう』
「なんだって!?」
悩みの種だったアーマードライダー同士の争いやヘルヘイムが無くなることはいつもの紘太なら願ったり叶ったりと言えたが、今はヘルヘイム以上に危うい状況だけに素直に喜べない。
「待ってくれ、せめてアンタの口から都庁の世界樹がヘルヘイムじゃないことを世間に説明を……」
『無理だ、森の死まで時間がない。
……だが、ここまで戦わせてきた君に何もよこさないのも失礼だ。
ヘルヘイムが滅んでも
最後の力で果実の力……ロックシードは使えるようにはしておこう。
ワープ以外ならばこれまで通りに使えるハズだ』
「サガラ!」
『済まない紘太、差し出がましいようだが宇宙の未来を頼……む……』
クラックの中でDJサガラは倒れ、煙のように消滅する。
そしてヘルヘイムの森も枯れると同時に崩壊し、クラックは閉じたのだった。
【DJサガラ(ヘルヘイムの森)@仮面ライダー鎧武 消滅】
※蒼による消滅のため、どのような手段を用いても復活できません
「なんてこった……」
ヘルヘイムの消滅を前にして紘太は落胆しつつ、変身を解く。
追うためのワープ能力喪失はもちろんのことだが、本物のヘルヘイムが消滅したことで都庁の世界樹がヘルヘイムの森ではないと証明する手段も同時に失ってしまった。
「キュゥべえを追うことも、ここがヘルヘイムの森じゃないと教えることも……」
「気を落とすな紘太、希望はまだある」
「機動性のある誰かが追えればキュゥべえに間に合うかもしれませんし、ヘルヘイムに関しても都庁があえて悪役を演じることで混乱を収める小町の偶像計画が用意されています」
「サウザー、闇、本当にすまねえ」
まだ万策は尽きていないと、紘太は仲間に励まされる。
もちろんワープや本物のヘルヘイムがあった方が諸々の問題解決への近道にはなったろうが、無いなら無いで次善策を用意するだけである。
「さて、もう一つの問題は拳王連合軍から送られてきたコレだ」
サウザーが提示したのは、さやかが見つけた野球ボール。
その中には聖帝軍への挑戦状と電車ごっこロープが入っていた。
それをこの場にいる面子が回し読みする。
「聖帝軍が9時までにたどり着けなければ東京を無差別に攻撃するですって!?」
「
宣戦布告のついでに殺戮を行い、さらに従わねば関係のない参加者も含めて攻撃する……拳王連合軍は地獄すら生ぬるい悪鬼としか形容できません」
都庁同盟軍の中でも特に拳王連合軍を忌み嫌うアルルーナとエリカは憤慨する。
だがこれまで行ったMAP破壊から察するにブラフとも思えない。
実際にやる気はなくとも、マジでやりかねない感を引き立てているのが拳王連合軍の恐ろしいところである。
「だけどこれ普通に考えたら罠だよ。都庁と聖帝軍を分離させようっていう意図が透けて見えるよ」
「こんな奴ら、野球で真面目にやり合う必要はねえ。
ちょいと卑怯だがダオスのレーザーで先制攻撃して倒しちまえ。
ピンポイントで撃ち込めば余計な被害も出ないだろ」
イオリの言うとおり、実際にこれは都庁同盟軍の戦力を割いて2分するための計略であるし、レイジの先制攻撃案も合っている気がした。
だがスマホ越しのダオスの返答はNOだった。
『残念だが奴らに私のレーザーは届かない』
「なんでだよ?」
『地球というのは丸い、丸いということは向こうが地平線の向こうに隠れている場合、直進するレーザーは地形に阻まれて絶対に届かないのだ。
奴らがいる横浜スタジアムは世界樹天辺から見えない辺り、こちらの攻撃は当たることはない
「
マジかよ……じゃあなんで向こうの投球は届いたんだ!?」
『野球ボールは重力の影響を受けて放物線を描いて飛んでいる。
だからレーザーよりも地平線に隠れた相手を効率的に攻撃できるのだ』
これまで大量の敵を塵に変えてきたダオスレーザーだがレーザーの性質上用途に限界はあった。
他の攻撃手段に曲射特性はあってもピンポイントで当てるには精度不足か、射程外だ。
「じゃあせめて、向こうから降りかかる攻撃だけここのダオスさんとまどかさんのレーザーで防ぎ続ければ」
『それもダメだ。我々を攻撃したのは感知できないところからして消える魔球。
私はおろかレストやセルでさえ察知不可能だったステルス攻撃を再び放たれたら対空防御は絶対に不能。
魔力のバリアは世界樹の外までは伸びんし、敵は拳王連合軍だけではなく狂信者とも戦わねばならん以上、とても現実的とは言えん』
「そんな……」
『せめて影薄組と過ごす内にステルスに耐性ができていたらしい小町がいてくれれば防衛も楽だったんだが、ビックサイトに向かった彼女を今更呼び戻すこともできんし、できても狂信者との戦争が長引いてしまう』
彼方が横浜スタジアムにいる限り同盟軍側から攻撃する手段がないことを知り、肩を降ろすビルダーズコンビ。
ちなみに拳王連合軍はそこまで考えて横浜スタジアムに布陣したわけではないが、結果的に直接攻め込む以外では打つ手なしの一等地に足を踏み入れたのだ。
「ふッ、だったら話は早い。
向こうが野球で殺し合いをしたのならば、望み通りに我ら聖帝軍が出向こう!
そして奴らにはこれまでの横暴の罰として最良の戦士の儀式のための薪になってもらうぞ」
『直接戦いに行くつもりか?』
ラオウら拳王連合軍と戦う覚悟を決めたサウザーに一同がどよめく。
「無茶です聖帝様! きっと罠に決まってます!」
「さやかよ、心配してくれる気持ちは有難いが、前進制圧以外に手はない。
それに我々聖帝軍は拳王連合軍と渡り合えんほど弱いと思うか?」
「そうは思いませんけど……」
「我ら聖帝軍は罠ごと制圧してくれるわ! そうだろ闇?」
「ええ、サウザーと同じく私もちょうど同じ考えでした」
罠と知っていても拳王連合軍を倒す満々である、サウザーと闇。
二人の頼もしい言葉には他の聖帝軍の士気も上がっていた。
「ダオス、聖帝軍が都庁から離れることで戦力は確かに2分されるが、それは我々が拳王連合軍を討ち取れば問題もある程度解決する。
神樹の奥の手もあれば、狂信者は物の数ではないはずだ」
『……よかろう、必ず拳王連合軍を倒してくれ』
「この聖帝に任せろ」
聖帝軍は拳王連合軍制圧のため、横浜スタジアムへの派遣が決定した。
その一方、キュゥべえ追跡の件もまとまろうとしていた。
『ではギムレーたちへの接触は我輩が行いますぞww向こうへのパイプを用意したのは我輩ですしなwww』
「私も行くわ」
キュゥべえを追跡し、イチリュウチームと接触する班に立候補したのはオオナズチとほむらである。
「大丈夫なの? ほむらちゃん?」
『えらく強いロリがいる話だし私かウォークライが飛んだ方が戦力的にも良くないか?』
『おまえやウォークライが飛んでると目立ちすぎるだろJKw
魔物は悪役扱いされているのに途中にいる参加者や狂信者から攻撃を受けるまずぞww
そいつらを倒したり無力化しながら進んだら時間がかかりすぎるだろwww
それに比べて我輩は他には無い透明化能力を持っているのでステルス性はピカイチだから結果的に一番早くつけるわけですなwwww』
『確かに』
『……まあ、頼みの綱のドラゴンネットワークが使えなくなり、戦闘力も低く都庁の防衛には向かない我輩は仕事がないニートになりかねないですしなww消去法的にこれしか仕事がないんですぞwwww』
「私の場合は……単純にキュゥべえの悪辣さを一番理解しているからかしらね。
奴についてしっかりと危険を伝えられるのはループを繰り返した私だけ。
透明化したオオナズチの背に乗れば、ステルス性の恩恵も受けられる」
ひとまずイチリュウチームに接触する班はオオナズチとほむらに定まりつつあった。
ここで聖帝軍側からも立候補者が出る。
「待ってくれ、苗木や霧切は騙されてるだけというケースもある。
あいつらの交渉には顔も知らない二人じゃ厳しいだろう。
顔見知りである俺も連れていってくれないか?」
「いや、紘太は戦力的に拳王連合軍との戦いに必要なっしー、聖帝軍から離れるべきじゃないなっしー。
だから……オイラが行くなっし」
「ふなっしー?」
紘太が最初に名乗り出たが、すぐ後にふなっしーも名乗り出た。
「あ、適当に言ったんじゃないなっしよ。
聖帝軍じゃ一番弱いのはオイラなっし、戦いになれば足でまといになりかねないし。
それでいて苗木たちとそれなりの繋がりがあるのはオイラだから、キュゥべえを追いかけるのが一番役割に合ってるかなと思ったなっし」
ふなっしーは冷静に自分の戦闘能力を計算し、ドラゴンハートの補正ありでもダントツで低いと判断。
基本的に彼の戦闘は支給品任せであり、地の戦闘力は一般人のイオリ並。
それにイオリはガンダムに乗って戦うレイジのアシストとして必要な存在であるが故、ふなっしーは自身をチャオズのように激しい野球にはついてこれないと判断し、別の道を模索した結果、苗木・霧切交渉の道を選んだのだ。
「確かに理には適ってるけど……アンタ自身の本音はどうなの?」
「ホントはオイラもみんなと野球したかったなっし……でもカオスロワの野球は遊びじゃない……苗木たちも説得しなきゃいけない。
そうなるとオイラは身を引かなければと思ったなっし……」
「ふなっしー……」
チルノの言葉通り、紘太が離れるぐらいならばふなっしーが抜けた方が戦力的に安定する。
しかしふなっしーもまた、みんなと野球がしたかったのだ。
彼の拳は己の弱さに対して固く握られて震えており、この決断もまた辛かったのだ。
「……わかったふなっしー、苗木たちはおまえに任せる。
だけど俺たちは必ずここに返ってくる」
「最後の試合はおそらくイチリュウチーム。優勝を決める最後の試合には出てくれるね?」
「うん、ありがとうなっしー」
同じく関西を旅した紘太とチルノは、ふなっしーとの約束をした。
そしてふなっしーはオオナズチの背中に乗る前に二匹の意志持ち支給品を聖帝軍に預けた。
『世話になったなふなっしー、おかげで毒も怪我も完治した』
『拳王連合軍との試合に行けないおまえの変わり、俺と姉さんが聖帝軍を支えるぜ』
「千早、デストワイルダー、頼むなっしー」
フロワロの毒に侵されていた千早も都庁にて完治。
デストワイルダー共々、聖帝軍の戦列に加わった。
キュゥべえを追いかけるオオナズチの背には、ほむら、ふなっしー、シャルロッテが跨り。
未だ療養中のきらりと魔雲天を除いた聖帝軍の九人と二匹も電車ごっこロープの輪の中に入った。
それを見送るは都庁の者たち。
「頼むぜふなっしー!」
「ほむらちゃん、必ず生きて帰ってきてね」
「ええ、キュゥべえの目論見をこの手で打ち砕いてくるわ。
あなたに正しい保健体育の知識を授けるまで私は死なない」
「聖帝様、ご武運を!」
「応、期待して待っていろ!」
『ぐぬぬぬ、我が天使さやかは聖帝にご執心かよチキショーwww……』
「……ドンマイなっしー」
そして、戦士を決戦地へ運ぶ列車と、黒い翼は羽ばたいた。
オオナズチは飛んだ直後に透明化し、夜のとばりも手伝って敵味方から見えなくなる。
反対に聖帝軍は新宿を出た直後に狂信者や聖帝軍を敵対視する対主催から攻撃を受けるが、「試合前の軽いトレーニング」と思いつつ、スイスイと攻撃を躱していった。
『影薄組に続いて聖帝軍やオオナズチたちも旅立ったか……さあ、総員持ち場につけ。
旅立った戦士たちが帰ってこれる場所として必ずここを死守するのだ』
ダオスの指示を受け、都庁に残った者たちは各々が防衛戦の準備を始める。
カオスロワちゃんねるの動向を見る限り、狂信者は港区に集まっているらしい。
おそらく狂信者による三度目の襲撃が決行されるのだろう。
未来を切り開くためになんとしても戦い抜かねばならなかった。
【
二日目・20:30/東京都 新宿都庁世界樹】
※オオナズチがドラゴンネットワークで握った情報・紘太たちが得た情報が、影薄組以外に行き渡りました。
【都庁同盟軍】
【ダオス@テイルズオブファンタジア】
【レスト@ルーンファクトリー4】
【ウォークライ@セブンスドラゴン2020】
【氷嵐の支配者@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】
【音無小鳥@アイドルマスター】
【渚カヲル@新世紀エヴァンゲリオン】
【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】
【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
【エリカ@ポケットモンスター】
【アルルーナ@新・世界樹の迷宮】
【歪みし豊穣の神樹@世界樹の迷宮4】
【諸星きらり@アイドルマスターシンデレラガールズ】
【ターバンのレスラー人間(ザ・魔雲天)@キン肉マン】
【キュゥべえ追跡班】
※キュゥべえが向かったと思われる千葉県へ向かいました。
【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ】
【オオナズチ@モンスターハンターシリーズ】
【ターバンのナシ(ふなっしー)@ゆるキャラ】
【聖帝軍】
※拳王連合軍がいる神奈川県の横浜スタジアムに向かいました。
※戦力として千早とデストワイルダーがふなっしーから譲渡されました
【サウザー@北斗の拳】
【ターバンのボイン(金色の闇)@ToLOVEるダークネス】
【ターバンのガキ(円亜久里)@ドキドキプリキュア!】
【ターバンのガキ(イオリ・セイ)@ガンダムビルドファイターズ】
【ターバンのガキ(アリーア・フォン・レイジ・アスナ)@ガンダムビルドファイターズ】
【ターバンのおっさん(高津臣吾)@ササキ様に願いを】
【ターバンのガキ(犬牟田宝火)@キルラキル】
【ターバンのないガキ(葛葉紘太)@仮面ライダー鎧武】
【ターバンのレディ(チルノ)@東方project】
最終更新:2019年06月22日 19:05