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魔法戦争7

最終更新:2017年07月05日 18:51

jelly

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Chapter07「それぞれの向かう先」



 火竜は自らをムスペルスの王子だと名乗った。
 ムスペルスといえば火竜の国なので、目の前の竜がそこから来たのは間違いないだろうが、しかしヴァルトを追い払ってくれたとはいえ、一国の王子である身がなぜこんな場所にいるのだろうか。偶然にしてはできすぎている。

 船はたしかにムスペルスに向かっていたが、ここはまだ大樹を発って少し進んだ程度の場所であるので、まだユミルのほうが距離としては近い。ということはこの火竜、わざわざ自分からこちらへ向かってきたということになる。

 そういう理由でさっそくオットーはこの火竜を警戒したが、それならばお互い様だろうと相手は返した。

「貴殿はユミル国のフレイ王子だな。なぜこんなところに一国の王子が? という意味では我々は同じ立場だ」

 まただ。こういった展開は前にも見た。身分を隠すように扮装しているはずなのに、なぜかフレイはすぐに王子だと見抜かれてしまう。そしてその言葉に対してオットーが警戒をさらに強めるのも同じ展開だ。そしてその警戒を解かせるきっかけを作るのは今回もまたセッテなのだった。

「そりゃ王子ってわかって当然っすよ。セッちゃんはおれの知り合いっすからね。そのおれがお慕いしている相手といえば、フレイ様しかいませんから」
「……おい、セッテ。まさかおまえは他所で王子のことをべらべらしゃべって回っているのか。無用心にも程がある!」
「えぇーっ。そんな誰彼かまわず、見境なしにしゃべり倒してるわけじゃないっすよぉ」
「まあいい。それで……セルシウス殿、と仰いましたか。ヴァルトとかいう風竜を追い払っていただいたことは感謝します。しかし偶然通りかかったわけではありませんよね。王子に声をかけたということは、何か我々にご用があるのですか」

 オットーはセルシウスに対して必要以上に警戒することはやめたが、それでもまだ心を許してはいない様子だ。
 返答次第ではたとえ王子だろうと容赦するつもりはない、とでもいいたげなオットーの目がセルシウスを睨む。対してセルシウスは臆することもなく答えた。

「ふむ。たいへん忠実な従者をお連れのようで、うらやましい限りだ。私にはここまで我が身を案じてくれるほどの従者はいない。……いや、小うるさい年寄りはいたかな。まあ、ともかくまずこれだけははっきりさせておこう。私は貴殿らを害するつもりは一切ない。見てのとおり、私ひとりだ。それだけは理解してほしい」

 そう言ってセルシウスは深く頭を下げた。人間を見下している節のある火竜が、その人間に対して頭を下げるようなことは滅多にないことだ。その様子を見て、クルスも「信用してやってはどうじゃ」とオットーをなだめた。

「クルス殿がそういうなら。先の発言は失礼致しました、セルシウス殿。ご無礼をお許しください」
「いや、構わん。ユミル国では戦の気運が高まっていると聞く。となれば私は敵国の者ということにもなり得る。警戒されるのも仕方がないこと」

 場が落ち着くと、今度はフレイが口を開いた。

「せっかく我々を助けてくれたというのに、失礼を言ってすみません。突然の敵襲に合って気が張り詰めていたもので。ところでセルシウス王子はどうしてここに? バルハラではなくここへ来たということは、僕に何かご用でしょうか」
「先に言うが、これはあくまでムスペルス国の見解ではない。あくまで私の意向であるとして聞いてほしい。私は説得に来たのだ。私はユミルと我が国が戦争状態になることを望んでいない」
「ふむ。戦争を回避したいのは僕も同じです。しかしなぜその話を僕に? そういう権限は父上が持っている。同じく王子のあなたならよくご存知のはずですが」
「それは承知の上だ。ただ……率直に言おう。我が父、火竜王ファーレンハイトは私とはまるで正反対なのだ」

 セルシウスはムスペルスの意向を話し始めた。
 火竜王ファーレンハイトはユミル国を、いや人間というものをあまり良く思っていない。
 ユミルから宣戦布告か、あるいは攻撃とみなす行為でもあろうものなら、これはいい機会だとして、そのままユミルに攻め込んで人間を滅ぼしてしまおうと考えている。そんな噂がムスペルスでは流れているのだという。

「ムスペルスの歴史は戦争の歴史だ。太古より、氷竜の国ニヴルヘイムと我が国は互いを認めず争い合ってきた。そして父上は最近になって力をつけてきたユミルも認めたくない様子でな。そんな父上をすぐ近くで見てきたからこそ、私はこれ以上の戦争は起こしたくないのだ。だから私はこうして来た」

 その話を聞いてフレイは思った。同じだ。セルシウスも自分と同じなのだ。
 フレイは昔の優しかった頃の父上を知っている。だが今のニョルズ王はまるで別人だ。それでも父親は父親。平和な時代をなんとか送ってこれたユミル国の歴史を父上の手で壊してほしくはない。だからこそ戦争は絶対に起こさせたくない。

「腑に落ちたような表情をしているな。やはり王というのはどこも同じなのだろうか。もちろん私は父上を説得しようと試みた。だが無駄だった。私の言葉など聞き入れてくださらぬ」
「そうか……。実は僕も同じなんだ。戦の気運の件で父上を問い詰めたが聞き入れていただけなかった」
「そうであろう。だから王子である我々が動かなければならない。ゆえにユミル王ではなく、貴殿に会いに来たというわけだ」

 お互いに事情は把握できた。状況が整ったことで、両者はようやく談義に入ることができる。
 さっそくセルシウスが本題を切り出した。

「我が国ムスペルスと貴殿の国ユミルの間で同盟を結んでもらいたい。もちろん、今の我々にそういう権限はない。これは非公式の同盟ということになる。だがいずれ我々が国を継いだとき、それは活きてくる。それに両国の王子が互いに手を取り合ったと民が知れば、あるいは意識を変えられるぐらいの効果は得られるかもしれない」

 戦争というのは王が起こすのではない。兵士がいて、それが戦闘行為を開始するから戦争になるのだ。そして兵士とは民である。その民の心に呼びかけることができれば、あるいは戦争を防げるかもしれない。民衆の総意にただ一人反対する王は王ではない。ただの暴君なのである。

「なるほど。悪くない考えだと思います」
「では同意してくださるか」
「それが両国の未来につながるのであれば、よろこんで」

 ムスペルス、ユミル間の非公式の同盟は二人の王子によって締結された。
 もちろん非公式であるので調印などの手続きを踏むことはない。物がないので誓いの杯を交わすようなこともしなかった。だが、友好の証にとセルシウスは自分の鱗を一枚フレイに差し出した。

「これが我らの誓いとなろう。受け取ってくれ」
「ではこちらからも」

 代わりにフレイは腰に差していた短剣を手渡した。大樹をモチーフにしたユミル王国の紋章が入っている。大地の魔法を得意とするフレイだが、王子のたしなみとして剣術も学んでおり、護身用として提げていたものだ。

「いいんすか、フレイ様。丸腰になっちゃいましたけど」
「僕たちは戦いに行くわけじゃないしね。必要ないほうがいい。それに僕にはこれがある」

 といってかざした手のひらからは、小さな花が咲いた。たとえ王子とはいえ、魔法の腕前に関してはそこらの魔道士に劣っているつもりはなかった。
 それからセッテは、難しい話が終わったことを確認すると、セルシウスに懐かしそうに話しかけた。

「いやぁ。それにしても久しぶりっすねぇ。何年ぶりっすか」
「10年程になるか。私からすれば10年などつい最近だが、やはりセッテにとっては長い時間か。それにしても人間は成長が早いな。見ない間にずいぶん背が伸びた」
「セッちゃんは全然変わらないっすね。あ、好き嫌いは直ったっすか」
「う、うむ……まぁ。努力はした」
「あーっ。それ絶対直ってない反応っすよね。ダメっすよ、肉ばかり食べてちゃ」
「いやでも、私は竜なので……」
「言い訳しないっす」

 二人の仲のよさそうなやりとりにオットーは、
(ああ、またこいつはフレイ王子に飽き足らず他国に王子にまで無礼な態度を。まったく兄として恥ずかしい)
 などと考えたり、一方クルスは、
(こやつ、私のときもそうだったが、人間にしては竜相手にも変わらぬ態度で接することができるのじゃな。そこは好感がもてる)
 と密かに見直したりしていた。

 しばらく旧友との再会を楽しんだセルシウスは、あまり長く離れているとこっそり抜け出してきたのが爺やにばれるからと言ってムスペルスに帰ることを告げた。

「ところでフレイ王子よ。貴殿はこの後どうするおつもりなのだ?」
「実は我々はムスペルスに向かうところだったんです。火竜の協力を得たい事情があったもので」

 フレイはニョルズ王を影で操っているトロウに対抗するために、火竜の力を借りたいと説明した。
 セッテの知り合いがまさかのムスペルスの王子で、さらには非公式とはいえ同盟も組むことができたのだから、これで話は良いほうに進むだろう。セルシウスを通せば火竜たちもすんなりと話を聞いてくれるはずだ。
 そう安心していたが、セルシウスの表情は明るくない。
 そして冷たく言い放った。

「引き返せ」

 予想していなかった返事にフレイたちは驚いたが、それは拒絶とはまた違う雰囲気で、少し力ない様子でもあり、どこか諦観めいたものさえ感じられる。

「ど、どういうことっすか? セッちゃんから頼んでくれれば大丈夫っすよ。おれがムスペに修行に行ったときだって、セッちゃんのおかげで他の火竜たちも差別したりしないで、おれのこと受け入れてくれたじゃないっすか!」

 セルシウスは申し訳なさそうな顔で言った。

「すまぬ。しかしこれはセッテだけのときとは話が違いすぎる。トロウを倒すために力を貸せとは言うが、それが火竜たちにとって何のメリットがある? それも人間のためにわざわざ力を貸してくれるような火竜は見つけるのさえ難しいだろう。私としては友であるセッテの力になってやるのは構わないが、私のような考えの者はむしろ我が国では異端扱いでな……。来るな、とまでは言わないが期待はできんと思うぞ。悪いことは言わないが、引き返したほうがいやな思いをしなくて済む」

 修行当時のセッテはまだ幼い子どもだったというのもあるのだろう。たとえ竜でも鬼ではない。ニンゲンを嫌っていたとしても、子どもに手をかけるようなことはしない。なぜなら火竜は誇り高いからだ。ゆえに他種族の子どもを襲うような卑怯な真似はしないが、だからこそ他の種族よりも優位に立たねばならないという考えに至ってもいる。
 それに今のムスペルスとユミルの間はいつ戦争が起こってもおかしくない緊張状態だ。うかつに王子であるフレイが顔を出そうものなら、大きな問題に発展する恐れもある。
 そういった理由を並べてセルシウスは、ムスペルスに向かうことに遠まわしに反対していたが、それでもフレイは首を横に振った。

「あなたが自国を大切に想う気持ちはよくわかります。しかし、それは僕のほうも同じです。トロウを野放しにしておいては、ユミル国は取り返しのつかない過ちを犯してしまいます。それを阻止するためなら、僕は何だってします!」

 フレイの強い意志に根負けして、セルシウスはもう引き返すようには言わなかった。しかし少しでも問題になることを防ぐために、ムスペルス王城で会ってもこちらからは声をかけないし、何かあっても助けてはやれないと代わりに付け加えた。

「そういう理由で道案内もしてやれない。申し訳ないがトロウの件に関しては、少なくとも戦争の危険性がなくなるまでは、私は不干渉の立場を取らせてもらう。冷たいようだが、これも戦争を回避するためだ。わかってほしい」
「こちらも無理を言うつもりはありません。ただ国の未来が懸かっている以上、やる前から諦めてしまうわけにもいかないので、僕なりにやれるだけのことはやってみるつもりです。それと同盟の件、ありがとうございました」
「いや、それに関してはこちらからも礼を言う。ありがとう」

 あとは社交辞令的なあいさつだけだ。話を終えると、セルシウスはセッテのほうを少し見たが、しかしそれ以上は何も言わずにムスペルスへと帰っていった。
 飛び去っていく火竜の背中を見送ると、これまであえて黙っていたクルスがようやく話し始めた。これはムスペルス国とユミル国の問題なので、余計な口出しはしないようにしていたのだ。

「話のわかる火竜もおるもんじゃな。しかしあやつの言うように、火竜の説得はちと骨が折れるかもしれん。……だが、それでもお主は行くというのじゃろう?」

 フレイは黙って首を縦に振った。

「ならば私も何も言わん。では少し邪魔も入ったが、改めてムスペに向けて出発じゃな」

 再び魔導船グリンブルスティに魔法を施して、一向は火竜の国ムスペルスへと舵を取った。




 一方その頃、ユミル国バルハラ城のとある一室での出来事。
 トロウが鏡に向かって手をかざすと、その像が徐々に歪み始めて別の場所の光景を映し出した。
 鏡に映っているのは薄汚れた部屋と並んだ檻の数々。そして檻の中には異形の姿の者たち。その奥から一人の男が歩いてくると、鏡の外のトロウに向かい合って立ち止まる。トロウはその男に鏡越しに声をかけた。

「ドローミ。新しい研究のほうは順調ですか?」

 するとこちらの声が鏡に映し出された向こうの空間にも届いているのだろう。ドローミと呼ばれた男が返事をする。

「これはこれはぁ、我が主。理論の構築のほうはすでに完成しておりますよぉ。しかし、あくまで理論は理論。実際に試してみなければ、それは机上の空論でしかありませんからねぇ。ひっひっひ……」
「以前捕らえたサンプルがいるでしょう。あれを使いなさい」
「ええ、ええ。もちろん、すでに行っておりますともぉ。ですが、あれ一匹だけでは十分なデータが取れませんからねぇ。サンプルの数は多いに越したことはありませんのでぇ。わかりますよね、トロウ様ぁ?」
「ふむ。数が足りないのはわかりました。しかしその点については心配しなくてよろしい。もうすぐ活きのいいのがたくさん手に入りますよ……」

 にやりと不気味な笑みを浮かべながらトロウは自分の背後に立っている魔道士に目配せする。血に塗れたような赤黒いローブに身を包んだその魔道士は静かに頷くと、「では作戦通りに」と告げて転移魔法を使ってどこかへと姿を消した。
 再びドローミのほうに視線を戻すとトロウは問いかけた。

「それで例のサンプルは今どうなっていますか?」

 するとドローミは部屋の片隅に目をやり、その問いに答える。

「例の装置で力を無効化して、逃げられないように繋いでありますよぉ。少し前までは家に帰せだのなんだのとわめいてましたけど、今は泣き疲れて眠っています。くひひ……かわいい寝顔だなぁ」

 ドローミが目をやった先には青い髪の少女が台の上で横にされている。少女の両の手首、足首、そして首には表面に奇妙な紋様が浮かぶリングがはめられており、さらに逃げ出せないようにと、首のリングは鎖で壁につながれている。

「しかし竜とはいえ、こう幼い少女の姿をしているとぉ……うひひひ。こう、ムラムラくるものがありますなぁ」
「貴重なサンプルです。どう使うかはお任せしますが、勝手に孕ませたりはしないでくださいよ。それはニヴル攻略の際に交渉の上で重要なキーになるのですから」
「うひょほほ! ト、トロウ様ぁ。孕ませるだなんて、そんなド直球にぃ。うひ、うひひひ」
「やめろ! ……今は仕事の話をしているのです。余計な妄想は謹んでいただきましょうか?」

 不気味な笑みを浮かべたままトロウが忠言するが、目は全く笑っていない。しかし、まるで爬虫類のような眼で刺すようににらまれても、ドローミは全く気にすることなくトロウとはまた別の意味で気味の悪い笑みを浮かべている。

「いやぁ、惜しいなぁ。このサンプルを孕ませれば、謎多き竜人族の生体調査もできるかと思うのですけどねぇ」
「いい加減にしておきなさい! ああ、汚らわしい。竜人族などもっての他です。それよりも、その装置について聞かせなさい。それの有効範囲はどの程度まで拡張できますか?」
「そうですねぇ。この個体にしか使用していないので他の種にも有効とは断言できませんがぁ、完全に無力化させるためには五つの装置を直接取り付けて使用する必要がありますねぇ」
「ふむ。直接取り付けずに使用することは可能ですか? 壁に埋め込むなどして、知らずに有効範囲内に入った者を無力化させるような使い方ができると好ましい」
「魔封結界は展開できますよぉ。しかしそれで展開フィールド内の全てを無力化するのは厳しいかとぉ。対象が増えるほど効果も分散しますし、一体だけだったとしても完全に無力化とまではいかないかもしれませんねぇ」
「無力化とまではいかなくてもいい。それでも力を弱体化させる程度のことはできますね?」
「まぁ、装置の数を増やせばできなくはないですよぉ。対象を立体的に囲い込むように設置すればあるいは可能かと……」
「結構。それで聞けて安心しました。さてドローミよ。その新しい装置、さっそく実地試験をやってみたくはありませんか? さっき言った新しいサンプルにも関係があることなんですがねぇ」

 暗い部屋で不穏な計画を話す二人の男たち。その不気味な、気味の悪い笑い声が闇の底から這い出してくるかのように響く。
 青い竜の少女はこの後、自らに降りかかる運命をまだ知る由もなく、拘束されたままその目を開くこともなかった。


Chapter07 END

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