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魔法戦争44

最終更新:2017年10月14日 22:24

jelly

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Chapter44「鉄のゴーレム2:鉛のように重い夢」



 しばらくしてセッテがフレイをつれて戻ってきた。
 まだ相手が何者かもわからないし、もし敵だった場合には戦うことになるかもしれない。その場合は足場のない空中での戦いになるので、決してセッテやフレイの実力を否定するつもりはないが、できれば飛べない人間は足手まといになるのでつれて行きたくない。
 そんなことを思っていると――――ん? あれは。

 私の目の錯覚だろうか。まずセッテが駆けてくるのが見える。これは当然だ。
 その右手がフレイを引っ張っているのもわかる。きっとまた無理を言ってつれてきたのだろう。フレイも気の毒に。
 そしてその左手が引っ張っているのは……ちょっと待った。さらにもう一人増えているとは一体どういう了見だ。

「お待たせしたっす。それじゃ行くっすか!」

 到着するなりセッテは何食わぬ顔で出発を宣言したが、その前に言うことがあるだろう。フレイをつれてくるとは聞いたが、もう一人来るとは私は聞いていない。
 わざと不満そうな顔をしてセッテがつれてきた二人をほうを見てやると、フレイは苦笑しながら申し訳なさそうに軽く頭を下げた。その隣に並ぶゲルダも、そんなフレイの様子を見てから同じような顔を真似して頭を下げた。ちゃんと意味がわかってやってるのかは知らないが。

「おかしいのう~。私はフレイだけじゃと聞いたが?」
「あ、ゲルダのことっすか。フレイ様呼びに行ったら一緒にいたんで、せっかくだからつれて来たっすよ。ゲルダ一人置いてくるのもかわいそうじゃないっすか」

 せっかく二人でいるところを邪魔しては悪いとは思わなかったのだろうか。

「フレイ、お主も無理に付き合う必要はないぞ。何かやることがあったのではないか?」
「なくはないけど……この前言っていたね。ファフニールの作戦のために協力する必要があるって。だからときどきは僕もアルヴの外で行動しないと、ファフニールがトロウに疑われてしまう。だったら今回はちょうどいい機会だ」

 たしかにファフニールはトロウから、フレイをアルヴの外に誘き出せという任務を受けている。こちら側のスパイだと気付かれないためには、ファフニールがトロウに従っているように仕向ける必要はあるが……そう急ぐ必要もあるまいに。
 下手に順調すぎても疑われかねん。というかお主、真面目か。

「ゲルダ、お主はこれから私たちが何をしに行くのか理解しておるのか? ただ鉄くれの紛い物の竜を見に行くだけじゃからな。お主にとって面白いものはないぞ」
「ううん。別にどこだっていい。私はアルヴの外に出たことがないから、外の世界が見れるってだけで楽しみだし、フレイと一緒ならどこへでも行くよ」

 こやつはこやつで盲目か。説得するだけ無駄らしい。

「ええい、仕方ないのう。危なくなったらすぐに戻るからな! トロウの刺客の可能性だってまだ否定できんのじゃからな。フレイは狙われておるし、ゲルダは戦えないし、足場のない空中でお主らを庇いながら戦うのはさすがに私でも無理じゃ」
「おれは? おれは?」
「お主は知らん。もし落ちたら、また自慢の兄貴に助けてもらえ」
「えーっ! 兄貴もう竜じゃないっすよぉ~」
「いいからさっさと乗れ。乗らんのなら置いていくぞ」

 私は三人を背中に乗せるとアルヴを飛び立ち、まっすぐに外へと向かった。方角は東、最後に噂のあやつが目撃された方向だ。
 グニタヘイズのファフニールのところへ向かったときはフリード一人を乗せるだけなので問題はなかった。帰りは天馬とヴァルキュリアが一人増えたが、フレイヤの船に乗せてもらえたのでこれも困ることはなかった。
 しかし三人も背中に乗せるのはなかなか難しい。うっかり途中で落としてこないようにできるだけ身体を水平に保たなければならないし、重心が大きくずれるせいで私自身もバランスを取るのが大変になる。バランスを崩して墜落したのでは笑い話にもならない。

 細心の注意を払いながら雷雲を抜けてアルヴの外へ出る。私だけならなんのことはないことなのに、背中に三人乗っているだけでこれが非常に疲れる。

「はぁ……。お主ら、全員ちゃんとおるな?」

 振り返って確認したいところだが、今はバランスを保つので精一杯だ。
 頭の後ろからはにぎやかな声が聞こえてきた。

「わぁーっ! これが外の世界!! 空ってこんなに深くて広くて青いんだ!」
「そっか。アルヴの中は雲に囲まれてたっすからねぇ。アルヴは白の世界。空は青の世界っすね! そしておれたちの故郷ユミルは緑の世界!」
「じゃあムスペが赤の世界、ニヴルが青の世界だね。って被ったか」

 まったくいい気なものだ。私の気も知らずに。
 そして幸か不幸か、雷雲を抜けた先に噂の金属の竜の姿はなかった。
 このままアルヴの周囲を旋回してその姿を捜すつもりだったが、三人を乗せての飛行は思った以上に疲れるものだった。無理をして墜落しては元も子もないので、手近な浮島で三人を下ろして一旦休憩を挟むことにした。

 現在アルヴを包み隠す雲塊はムスペルス付近を流れているようだ。このあたりには浮島はほとんどないが、島とは呼べないほどの小さな岩石がいくつも浮かんでいる。これはムスペ周辺を飛ぶときにはぶつからないように気をつけなければならない障害物だが、今はそれがありがたい。

 岩石の中には竜が乗っても大丈夫な程度の大きさのものもある。これらは浮島のように島雲に乗って浮いているのではなく、岩石中に含まれるこの地域特有の成分がムスペの大火山が発する磁気の影響を受けて浮遊している。
 浮力が弱いので上に乗ろうなどとは誰も考えたことはないだろうが、そっと乗ればおそらく問題はないだろう。そっと、そぉ~っと乗ればたぶん、な。

 雷雲から少し離れて浮遊岩石群を間を縫って飛んでいくと、そこそこの大きさがある岩石を見つけた。グリンブルスティの甲板と同程度の広さがある。あれぐらい大きければ浮力も十分だ。
 岩石の上に降り立って三人を下ろすと、疲れ切ってベッドになだれ込むかのように私は岩石の上で横になった。ああ、思った以上にこれはしんどい。

「疲れたので私は少し休む。お主らはUFOでも探しておれ。万が一何かあったら、できるだけ自分たちで対処して、どうしても駄目なら私を起こせ。私は寝る」
「ちょ、クルス! こんな何もない場所におれたちをほっぽり出して自分はお昼寝っすか。こんな場所じゃ何もやりようがないっすよ」
「だから言ったじゃろうに。遊びに行くわけでもないし、面白いようなことでもないと。もし噂のメタルドラゴンとやらが通ったらすぐに起こせ。おやすみ……」
「そうだ、メタルドラゴン! どこっすか、鋼鉄の竜は。おれは炎だから、金属には強いはずっす。絶対に見つけてとっつかまえて――」

 まぶたが重い。セッテの声がどんどんぼやけて遠ざかっていく。
 力が抜けて体重が地面へと吸い込まれていく。私の意識はまどろみの中に沈んでいった。




 ――私は夢を見た。

 夢の中の私はひどく疲れていた。そしてひどく負傷していた。
 どういう経緯があってそうなったのか。戦いに敗れたのか、何者かに襲われたのか、そういうことは何もわからない。夢というのはいつでも脈絡のないものだ。

 夢の世界の私は重い身体を引きずりながら、果ての無い赤い大地を歩いていた。
 空はもやのように包まれて色ははっきりとしない。前方は闇。振り返る後方もまた闇だった。
 私はどこから来たのか、そしてどこへ向かっているのか。そう疑問に思いながらも、夢の中の私はただ重い一歩を何度も繰り返して、意味もわからず前へと進んでいくだけだ。

 しばらく行くと、突然に周囲の景色が一変した。
 足元には空がある。浮遊感はなく、しかし私は空に立っている。
 見上げるともやに包まれた空には、逆さまに大樹ユグドラシルが生えている。

 わけのわからない夢だ。

(まあ、夢なんてそんなもの。いつだってわけがわからないものだ)

 その奇妙な世界を受け入れるでもなく、しかし拒絶するでもなく、ただぼんやりと私はそこに立っていた。どんな奇妙な夢だろうと、いずれは覚める。

 逆転した大樹を見上げていた視線を正面へと戻すと、いつの間にかそこには私の知らない誰かが立っていた。その顔ははっきりしないので誰とは断言することはできないし、その身体ははっきりしないのでどんな姿だとも、竜なのか人間なのか、あるいはそれ以外の何者なのかさえも明言することはできない。

 その誰かは、私にも理解できる言葉で喋った。

『傷が痛むか。身体が痛むか。それとも精神(こころ)が痛むか』

(……おまえは?)

『痛みがあるというのは辛いということだ。誰だって痛いのは嫌だな。だからその痛みを回避しようとする。だからおまえは、逃げた』

(ち、違う。私は逃げたわけじゃない。いや、結果としては逃げたということになるのかもしれない。でもあれは仕方がなかった! 私にはそうすることしかできなかった!)

 夢の中の私は、それを傍観している私の意識とは関係なしに、そう答えていた。

『おまえは、逃げた。痛みから逃げた。しかし、それでもまだおまえは痛みを感じている。それはなぜだ? 痛みがあるというのは辛いということだ』

(辛い……。私は辛さを感じているのか。もう何百年も前のことなのに?)

『精神(こころ)に時間は関係ない。過去は現在であり、現在は未来だ。すべてがつながっている。過去からは逃げられない』

(でも過去には戻れない。もう過ぎたことを悔やんだって、どうしようもない)

『痛みを回避したければ、逃げる以外の方法を見つけることだ。未来は現在。ゆえに現在を変えれば未来を変えることになる。過去の事実は変わらないかもしれないが、過去の清算にはなる。それが過去を変えるということだ』

(おまえは……おまえは誰だ? なぜそんなことがわかる?)

『それは、自分でもよくわかっていることだ。そうだろう? それともおまえは鏡に向かって、おまえは誰だと問いかけるのか?』

(おまえは……)

 よくわからない三文芝居を見せられているような気分だった。何か気になることを話しているような気もする。しかし、夢の中の半ばぼんやりとした状態の頭ではそれをうまく理解することが出来ない。そして目が覚めれば、その内容のほとんどはどうせ忘れてしまうのだ。
 せいぜい今の私に考えられるのは、この目の前のやけに意味深で知ったようなことを喋っているのは誰だろう、と何となく思うことぐらいだった。

(そういえば金属の竜……。私はそいつを捜しているんだった。こんなところにいないで、金属の竜を捜さないと)

 急に現実の世界のことが思い出されて夢の中に介入してきた。こういうのは、眠りが浅くなってきているサインだ。現実でやらなければいけないと思っていることと夢の内容がごちゃごちゃになって混じり合うことがある。
 例えばどこかに出かけなければいけない、と思っているときに遅刻しそうな夢を見て、なぜか知っているようで知っている場所とは微妙に違う場所を必死に走っていたり、あるいは走っても走ってもなぜか身体が全然進まない夢を見たり。
 そういう感じだった。

 金属の竜のことを考えていると、目の前のその誰か雰囲気ががらりと変わった。
 灰色で、しかし赤や青や緑や紫のような色がごちゃ混ぜになったような、不安を感じさせる混沌とした気配だ。

『金属の竜に会いたいと? 良いでしょう。会わせてあげますよ……』

 混沌とした気配は、鋭く赤い眼を光らせる。
 すると私の身体は金縛りに遭ったかのように痺れて動かなくなってしまった。

『ほぉら……。あなたがお望みの、金属の竜ですよぉ……』

 声がそう発すると、身体を動かせない私の意思に反して、視線だけが操られるようにして勝手に動いていく。視界には私の両手が映った。

 いつも見慣れている地竜の鉤爪だ。
 しかし、それは私がいつも見慣れている色のようではなかった。
 私の両手はまるで作り物のように硬い光沢を放っている。そしてそれが目に入った途端に、私の両手はずっしりとした重さを、そして凍りつくような冷たさを感じ始めた。
 この感覚は、たしかに目の前にあるこの光沢ある手から感じられる。
 これは……これは、私の手なのか?

『金属の竜に会いたかったのでしょう? しかし、そんなどこにいるのかわからないもの。そもそも現実に存在するかどうかも怪しいものを見つけるのなんてとても面倒、面倒ですよねぇ~?』

 そしてその重さと冷たさは、徐々に腕を伝って上へ上へと昇ってくる。
 同時に足先や尾の先にも同じ感覚があることに気がついた。それも同様にしてじわじわと身体を侵蝕していっているのがわかる。
 どんどん身体が鉛のように重くなっていく。氷のように冷たくなっていく。

『ならば作ってしまえば話は早い。その材料は……おまえだよ、ジオクルス。立派な彫像にして大事に大事に飾っておいてあげますよ。永遠に、ね……。ひ、ひひひ……。ひひゃはははははッ!』

 説明されなくともわかった。そんな気はしていた。
 そしてこの声はおそらくトロウだ。よりによって夢の中にまで出てくるとは。

 わかっている。こんなものはまやかしだ。私の精神が作り出した幻影だ。
 これはただの夢。目が覚めれば、何事もなかったかのように忘れてしまう。
 そうわかってはいても、重さと冷たさが身体を昇ってくるにつれて、胸が押し潰されるような圧力を感じたり、強い息苦しさを感じたりもする。

 首が金属と化す。完全に呼吸が止まった。
 苦しさにもがき、暴れ出したいところだったが、身体は石のように動かない。

 顔が金属と化す。鉄板で前後から顔を挟みこまれたような感じだ。
 何も見えない。鉄臭い。金属を爪でひっかいているような耳鳴りがする。

 そして目が金属球となったので何も見えないはずなのに、いつの間にか私の意識は身体の外にいて、金属の彫像となった自分の姿を凝視しているのだ。もちろん、押し潰されるような全身の重さと凍える寒さは感じ続けている。

 そのとき、どこかでミシッと何かが軋むような音がした。
 それを合図に、身体を押さえつける重さが急激に増し始めた。
 もともと痺れたようになって動けなかったが、それにも増して1ミリすらも動けなさそうな強烈な締め付けが全身を襲う。
 そしてついに、外なる目でその様子を強制的に見つめさせられているその目の前で、私の身体はどんどん押し潰されて小さくなっていき、スクラップにされた鉄くずの塊のような立方体へと変貌してしまった。

『おやおや、こんなに小さくなってしまって。仕方がありませんねぇ。もったいないので、リサイクルして城の柱の一部にでもなってもらいましょうかねぇ……』

 幻のトロウが何か言っているが、もう聞き取れない。
 私の意識もスクラップ同様に押し潰されて、徐々に薄れていった。

 それでいい。意識を失って次に目覚めれば、それで夢は覚める。
 これはただの夢。所詮は夢。どんな奇妙な夢も、いずれは覚めるものだ……。




 目を覚ました頃には、何か悪夢を見たようなことだけは覚えているが、その内容のほうはさっぱり覚えていなかった。ただすごく身体が重いし、頭が痛い。

「むぅ。こんな硬い岩の上で寝たせいか? アルヴの柔らかい雲の上で眠ることに慣れすぎてしまったようじゃな……」

 辺りは静まり返っている。思ったより長く眠ってしまったのだろうか。
 まだ陽は落ちていないので、そこまで時間は経っていないはずだが。

「金属の竜――んん? 何か金属の竜のことを考えると嫌な感じがするのう。もしかして予知夢か? 内容は全然思い出せんが……。とにかく、そうじゃ。私はその金属の竜を捜しに来ていたんだったな」

 ようやく頭が覚醒して思考がクリアになってきた。意識を覆っていたもやのようなものが晴れていく。
 あくびをひとつして脳内に酸素を補給。そしてはっとする。

「……しまった! セッテたちをつれて来ていたんだった。こんな殺風景なところでは、ずいぶん退屈させてしまったに違いない。さすがに怒っておるかのう……」

 怖い顔をしたセッテがそこに立っていることを想像しながら、そっと後ろを振り返る。が、そこには誰の姿も無かった。

「……? セッテ?」

 ここはただの浮遊岩石の上だ。ただの岩だ。
 隠れるような場所もないし、飛び移れるほど他の岩との距離は近くない。

「フレイ? ゲルダ?」

 まして三人はただの人間と竜人だ。
 翼を持つわけでもないし、飛べるような能力も魔法も持っていないはずだ。

「まさか落ちたのか! そろいもそろって!?」

 浮遊岩石の上には、私以外の誰もいない。セッテも、フレイも、ゲルダも。
 私が夢から覚めると、三人とも煙のように消えてしまっていた。
 まるで彼らをつれてきたことさえも、夢であったかのように。


Chapter44 END

魔法戦争45
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