ヴェルカサイト
ヴェルカサイトはトランスコーカサス地方東部にある街である。トランスコーカサス地方は、新暦335年にSanctuaryが初めて到達し、それから60年余りクリーチャー軍RUINERと、再占領、奪還を繰り返し、新暦397年にSanctuaryからもRUINERからも独立し、中立都市ヴェルカサイトとなった。ヴェルカサイトのある土地は、人類統治時代にはバクー油田という世界最大の石油採掘量を誇る油田があったが、クリーチャー軍支配時代に枯渇してしまっている。
ヴェルカサイトの位置
Sanctuary、RUINERからの独立
新暦390年頃になると、50年近く続いたトランスコーカサス地方での戦況は疲弊の色を隠せなくなっており、Sanctuary、RUINER共に厭戦感が高まり始めていた。当時Sanctuary側に協力関係を持ち、トランスコーカサス地方でも有数の権力を持つグループとなっていたヘルゲート家当主のディアナは、Sanctuaryがトランスコーカサス地方に到着した当初に土地を所有していたエフェミリアートと交渉して独立都市の構想を秘密裏に計画し始める。この計画において、Sanctuaryバクー支部の存在が最大のネックとなると思われていたが、当時の支部長であるエッセンが計画に賛同したことで、ディアナ エフェミリアート エッセンの3者による具体的な独立都市設立のプランが完成した。
397年4月1日、Sanctuaryバクー支部は突如Sanctuaryとの関係を断絶し、独立都市ヴェルカサイトの誕生を宣言した。この宣言は少なからず住民の反発を呼ぶこととなったが、厭戦ムードが支持を後押ししたこともあり然したる混乱なしに事態は収束を迎えた。その後、RUINER側がヴェルカサイトへの往来を可能とすることを条件にヴェルカサイトでの戦闘行為の放棄を承諾したため、Sanctuary側もヘルゲート家等の反発を警戒し、同様の条件で戦闘行為の放棄を決定した。その後、現在に至るまでヴェルカサイト内でのSanctuaryおよびRUINERが関係する戦闘は発生していない。
二大原則
ヴェルカサイト設立に伴い、ディアナが街の東部に広がるカスピ海の独占利用権を主張したため、エフェミリアートは街の北部と独立都市内での司法の全権を主張し、エッセンはそれ以外の街の運営や通行料など全ての管理を得ることとなった。エフェミリアートは司法組織として「ダブルクロス(XX)」を設立し、全ての裁判をXXが取り仕切ることとなった。エフェミリアートはまず「他者の命を奪ってはならない。」「他者の所有物を無断で奪ってはならない。」の二大原則を定めた。この二大原則を犯した場合は正当な理由がなければ全て死罪とし、それ以外の事柄については死罪は与えず、比較的軽い刑罰を与えるという方針を定めた。
この二大原則はヴェルカサイトの街の中でのみ適用されるため、街の外での殺人については問われない(当然、街の外なのでSanctuaryから刑罰を受けることになる。)
「他者の命を奪ってはならない。」が適用されるのはヴェルカサイトの戸籍謄本に明記されている住人および、観光証明書を所持している観光客のみである。そのため野鳥を狩猟したり、誤って昆虫を踏んでしまったりした場合に適用されることはない。
「他者の所有物を無断で奪ってはならない。」については、基本的には物体や肉体に適用されるものであり、日照権や時間のような物体でないものについて適用されるものではない。盗みについては二大原則に該当するが、盗品によっては未使用に限り返却することで死罪を免れるケースがある。
また、緊急的に二大原則を犯さざるを得なかった場合についても不問となることがある。(正当防衛の成立など)
ヴェルカサイトの内情
人口:128万人
主な産業:油田採掘、漁業(カスピ海)
種族構成:人間38.5% コラボレイター60.2% その他(偽人など)1.3%
言語:世界共通言語
現在、ヴェルカサイトの状況を逐次報告する役割を持つSanctuaryヴェルカサイト支部が配置されている。ただし他の支部と異なり、街の治安活動や政策に対する発言権を一切持たない。停戦協定により、ヴェルカサイトにはSanctuary軍およびRUINER軍の駐屯は不可である。またヴェルカサイトは現在公的な軍事力を持たないが、ヘルゲート家を始めとする四魔帝の力はRUINER正規軍などと対等以上に渡り合えると考えられている。
最終更新:2018年04月06日 23:20