【扶桑蒸奇譚】秋津探偵 > 第一話


【予告】
誰かが泣いた。
こんな体に生まれなければ、と。
誰かが嗤った。
お前にはそれがお似合いだ、と。
誰かが誘った。
これさえあれば願いは叶う、と。

扶桑蒸奇譚「秋津探偵」
第一話
迷子の刃/探偵と鶴と雛

迷う刃は、涙にも似る。




【ハンドアウト】

左門零次&ジェラール用ハンドアウト

コネクション:伊勢 鈴子
今日も事務所に、依頼人がやってきた。
伊勢家のご令嬢である彼女――鈴子は言う。友人の加州 小夜を探してほしい、と。
小夜の通う剣術道場の門下生が殺され、それと時を同じくして行方不明になったとのこと。
事件に関係があるにせよないにせよ、とにかく心配でたまらない。
しかし加州家の父親は、万が一小夜が事件に関わっていた時のことを考えると、むしろ見つからぬ方がよいとすら思っているという。
ならば、自分が依頼をするしかない。
思いつめた表情で、彼女はそう告げた。

藤野 薫用ハンドアウト

コネクション:"黒"
通報を受けて現場へ向かった君が見たのは、バラバラ死体だった。
無茶苦茶に切り刻まれ、しかし血の一滴も流れていない、奇怪極まる惨殺死体。
君の脳裏をよぎるのは、家族を失ったあの日のこと。
嗚呼、そうだ。
君の家族もこんな風に切り刻まれて、しかし血の一滴も流れてはいなかった。
折よく、というべきか。君の協力者、"黒"から連絡があった。
君の復讐のための最後の道具が、完成したらしい。

雛須賀 霧子

コネクション:加州 小夜
それは偶然、まったくの偶然だった。
サロンからの帰り道、君は七番街区の路地裏に小夜の姿を見た。
まだ甲家が健在だった頃、邸宅で開かれたパーティーに来ていたのを覚えている。
加州家のご令嬢ともあろうものが、路地裏なんぞに何の用なのか。
思わずその背を追いかけた君は、彼女の手に握られた"ある物"に気付く。
秘めるべき毒を収めた小箱――すなわち、彼岸橘。
最終更新:2018年06月03日 13:42
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