【SS】君と今日を生きよう > 4話

風に散る前の桜は満開で
水に沈む前の街は涼やかで
枯れ落ちる前の紅葉は鮮やかで
溶けて消える前の世界は一面の銀

だからこそ


青春疾患TRPG セラフィザイン
冬の物語「雪たちの明日」


君と今日を生きよう



サージカルセラフィザイン詳細


氏名:黒川美鈴(くろかわみれい)
年齢:19
性別:女性
発症部位及びトータルステージ:内分泌系5、脳・神経系1、計6
おもな症状:恒常性維持機能障害あり。四肢の恒常的な脱力症状により、四肢に不全マヒが見られる。分泌異常により骨密度の低下も見られ、常に絶対安静が求められる。併せて断続的な神経痛、極度の低血圧や心不全も確認されている。
経歴:季辺市立病院の特定医療部門長。
16歳の時にセラフィザインを発症。その数年前に母を殺した奇病に、彼女自身も苦しむこととなる。
母を奪われた遺族としては「罹ったら絶対に助からない病気」としか認識していなかったが、発症後に自分自身や周囲の患者との交流を経て考えが変化。病院で迫りくる余命と懸命に向き合う、或いは耐えきれず心が折れる患者を何人も目にしていき、セラフィザイン患者をなんとかして助けたいと強く思うようになる。
彼女は精力的にセラフィザインについて研究を進め、「切除手術」と呼称する特殊外科的施療を開発するに至った。
切除手術とは、ステージ6末期に到達した患者の起源部位を末期症状たるラピッドプログレスに合わせて切り離すことで、異形化の暴走作用のためのエネルギーや起源物質の指向性を体から離すというもの。セラフィザインの根治までは至らないものの、成功すれば患者のステージを1まで戻せることが確認されている。
しかし、彼女がこの施療の公開に踏み切れない理由は、手術によって生じる「副作用」、或いは「副産物」とも言えるものにある。患者から切除した起源部位から、患者と全く同じDNAを持つ生命体(レゾネンザインと命名)が産まれるのである。レゾネンザインもまた、産まれ落ちたその瞬間からセラフィザインに罹患しており、場合によっては患者本人の記憶も継承していることがある。クローンや出生前診断に類似するこの現象の医療倫理的観念から、彼女は切除手術の是非を単独で判断できず、自らの病死を以てともに葬るべきかの判断をPCたちに委ねた。
シナリオニード:セラフィザインを助けたい
最終更新:2019年08月31日 16:49
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