小春日可音(こはるびかのん)
…苦しいのも悲しいのももう嫌だ。これ以上誰にも泣いて欲しくない。
だから、戦うよ。決めたんだ、ただ嘆くのはもうやめようって。
いつでも笑えるよう頑張るんだって。
あの人とそう約束したんだ。
あなたとそう約束したんだ。
だから、戦うよ。あなたと。決めたんだ。ただ守られるのはもうやめようって。
概要 / Personal Data
- 種族・職業 / Race & Job
- 人間・学生(不良)
- 年齢 / Age
- 17 高校3年生
- 性別 / Sex
- 女性
- 体長・体重 / Height & Weight
- 158cm/53kg
- 色素 / Colors
- 髪:黒
- 瞳:茶
- 肌:ちょっと陽に焼けた黄
- 身体的状況/ Physical condition
- 両腕共に欠損状態。左腕が欠けていた所に、右腕まで俄に吸収されてしまった。
- 生活を送るのが著しく困難であるが、部分的に悪魔の力(イツノオハバリの<身体変異>)で腕を生やし対処する予定である。
- ただし効果は一日なので毎日行わなければならない。
<前回のあらすじ・小春日可音視点>
「あ、あれは小春日昇天拳!」
「知っているのか、ライデ○ーン!」
「ああ、聞いたことがある…。小春日家に伝わるタオルを使った四十八の業の中の一つ。その精妙なる指使いに、拭かれた者はことごとく昇天状態に陥るという…。まだ使えるものがいたとはな(ゴクリ)」
「な、なんと恐ろしくも優しい技よ…!見ろ、あの顔を!愛で空が落ちてくる!」
外見・性格 / Image & Character
バカ。基本的に空気を読まないしお脳が軽い。
ただし、自分の求められている役割を理解できるほどには頭はいい。
だから彼女は非常時であろうと元気に振る舞おうとする。周囲を心配させないために。
外見は茶色い髪(地毛)をショートカットにした平均的身長の少女。八重歯。
ダイス目によって平均より意外と発育がいいことが決定した。おお、エロいエロい。
よく動き、落ち着きが無いのでちまっこく見える。スパッツを愛用。
学生(不良)になっているのは朝寝坊と遅刻の常習犯だから。
とりあえず笑うのが癖。父親が不在がちでも自分は寂しくないのだと、母親を安心させるために始めた。
笑えば幸せになれる、逆に泣いたら不幸になるし、人を不幸にするとどっかで思っていた。
昔、俄に笑顔を誉められたことがあって、それをずっと覚えている。
第三話の紆余曲折を経て、笑うことを貫徹しようと決めたがそこまで事態は甘くはなかった。
状況は大きく悪化し、日常は見る見るうちに崩壊していく。
そんな中第五話において、俄より譲り受けた魔神フラウロスと接触。「青年の主張」っぽくワガママを校舎の屋上で叫んだ。
「思い通りに行かないのなら世界なんて滅びてしまえー!」
あんまりである。盗んだバイクで走り出したり鋭いものを集めだすのも時間の問題か。
でも本人は言いたいことを言えてちょっとすっきりした様子。
悪魔の力はもう彼女の存在の一部になってしまったが、
設定 / Setting
<before>
ごく普通の生活を営んでいた少女。さしたる悲劇も成功も経験せずに生きてきた。少し変わった事といえば海外で暮らしていたことくらい。
お父さんは外交官でお母さんは専業主婦。その裏でお父さんは日本版CIA=JCIAに所属。もしかしたらナイキにも繋がってるかも。
3年甲組に所属しているのは知力元値が10あるから。ダイス目の不思議。
部活動はバスケ部。肉体元値4だけど俊敏元値8と運動10持ってるそこそこの選手。きっと練習量で体力不足を補っている。背が高くはないので3pointシューターとして活躍…とか思ったけどよく考えてみればシュートにこそ身長必要じゃねえか。
という訳で足を使って動き回るPG(ポイントガード)に変更。
可音「お、落ち着こう。ま、まだ慌てるような時間じゃない……よ、ね?」
仲間「聞くなよ!」
悲しいことに精神元値は5であった。
ラジオ加賀駕の熱心なリスナーだったりもする。お気に入りの番組は「DJドリアンの青春トゥナイトゥナイ」。
変わり映えのしない日常と自分の将来に、軽い絶望と安心感を抱きながら過ごしていたところを事件に巻き込まれた。
<after>
新米悪魔憑き。正義の味方などと冗談めかして名乗っているが、実力不足にも程がある。
第一話において蛍火に遭遇、日守俄ともども致命傷を負わされ、右腕を喪失。だが俄が自分の右腕を彼女に移植したことで一命を取り留めた。その時悪魔も一緒に移動したことにより、悪魔憑きとなっている。
また右腕の中には俄の意識が存在しており、脳を通じて語りかけてくる。まさしく自分の脳内と話をしており、傍目から見るとかなりアレな人。
可音「あたしのプリンは?」
俄「く……食っちまった……よ…」
そんな事はない。
日守俄、朽木単葉、朽木双葉、そして
PC2の総嵩浮羽(通称:うきちゃん)とは昔からの幼馴染。
配置を考えると
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小春日家 |
――日守家 |
~~(越えられない距離)~~ Dr.マコリンハウス |
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| |
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朽木家 |
――総嵩家 |
|
|
という感じか。
中でもお隣の俄と仲がよい。今でも。
浮羽に対しては同世代なのに救急隊員をやってるなんて凄いなぁ……という憧れを持っている。
1度目の戦闘の後、剣道部で竹刀やバットを振っている彼女の姿が時折見られるようになった。
荒祭宮天薫に稽古をつけてもらっているが、必殺技ばっかやたらに狙うこともあってよく怒られている。
勝手な脳内設定:その様子を見て面白く思っていない女子剣道部員もいる。
霧仕良学園では女子剣道部員も充実している&男子の実力がかなり高くて女子との差が大きい
⇒「つまり女子と男子の合同稽古は意外と少ないんだよ!」「な,なんだってー!?」
だから「なんであんな子が荒祭宮くんに稽古を……!キーッ!」となっている子がいたらいいなあ。
勝手な脳内設定2:ちょくちょく抜け出す女子バスケ部(女バス)では「あんにゃろういつかシメる」と思われている。
漫画が好きで、「うしお●とら」という名作を今度細漣静鶴(さざなみしずか)に貸したが、意外と不評だった事が判明。次は何を貸そうか悩んでいる。
バスケ部に入ったのも赤髪の主人公が活躍するバスケ漫画の影響。
データ / System Data
経験値 / Experience Point
|
経験点 |
経験点魔結晶 |
合計 |
残 |
0 |
120 |
=120 |
使用 |
3950 |
925 |
=4875 |
合計 |
3950 |
1045 |
=4995 |
第8話:(開始時)4995点(終了時)5300点
残[0p+120cp]+ストーリー1200p+魔結晶25cp+衝動分80p=(結果残高)1280p+145cp
第9話リザルト:+1570p+260cp=(残高)2850p+400cp⇒(成長後)30p+5cp
◇成長履歴
(09.02/07) |
150p |
クレイモアをLv.2【ディフェンス】に上げる。特殊能力「炎の鎧/フレイムメイル」を取得。 |
(09.03/08) |
300p |
クレイモアをLv.3【タフネス】に上げる。特殊能力「灼熱障壁/フレイムウォール」を取得。 |
|
100pt |
機敏元値を9に上げる。能力値2→3。行動値13に。(実は前回12になってたのを忘れていた) |
(09.03/28) |
500p |
クレイモアをLv.4【クレバー】に上げる。特殊能力「武器赤熱化/ヒートセイバー」を取得。 |
|
|
またLv.4になったことにより「奇魂」でイツノオハバリを取得。 |
|
|
「潜在覚醒」「鬼の業」「護法鬼」「身体変異」また最終能力「鬼神の生命」を取得。 |
(09.03/28) |
275cp |
共生武装「レーヴァティーン」を取得!Lv.2に上げ「肉体ダメージ+4」、「メルド+1」の効果取得。 |
|
150cpt |
共生武装「レーヴァティーン」をLv.3に上げ「属性<火炎>付与」、「肉弾ダメージ+1d」の効果取得。 |
(09.05/09) |
1000p |
技能「肉弾攻撃」を上級に上げ。 |
(09.07/25) |
|
イベントで特殊能力「フラウロス」を取得。 |
|
800pt |
クレイモアをLv.5【ストレングス】に上げ、特殊能力「再生火炎/リジェネレイトフレイム」を取得。 |
(09.09/26) |
475p |
イツノオハバリをLv.1→4に上げ、特殊「鉄壁」「鬼眼」「雷神の化身」を取得。「雷神の化身」の常時効果により肉弾・射撃防御力+5。 |
|
275cpt |
共生武装「ヴァイタルリム」Lv.2にて取得!「メルド+1」「肉弾防御力+5」効果。 |
(10.03/15) |
|
久しぶりに見たらキャラシーとウェブの経験点残量が大幅に違ってびっくり。公平性を期すため少ないウェブの方にあわせる。現在1100p + 615cp、今までの合計4995点とする。 |
|
1100p+100cp |
クレイモアをLv.6【ブレイズ】に上げ、「爆炎波」を取得。 |
|
400cp |
イツノオハバリをLv.5に上げ、「雷神粧」を取得。 |
(09.05/22)後 |
1800 |
クレイモアをLv.7【ヒーター】に上げ、「高熱融解強化」を取得。 |
|
1000p |
衝動上限を2点上昇。 |
|
400cp |
ヴァイタルリムをLv.3に、メルド+1←「ダブルムーヴ」。レーヴァティーンをLv.4に上げ、肉攻+武装Lv(4)。 |
共生生物 / Parasite
Main クレイモア:Lv.6 ブレイズ
Lv.1 プライム→Lv.2-1 ディフェンス→Lv.3-1 タフネス→Lv.4-1 クレバー→Lv.5-1 ストレングス→Lv.6-1 ブレイズ →Lv.7-1 ヒーター
Sub イツノオハバリ:Lv.5
能力値・技能 / Attribute & Skill
|
肉体 |
機敏 |
感覚 |
幸運 |
知力 |
精神 |
元値 |
4 |
9 |
9 |
7 |
10 |
5 |
能力値 |
1 |
3 |
3 |
2 |
3 |
1 |
技能 |
肉攻/上 |
運動/中 |
探索/初 |
直感/初 |
応急/初 |
尋問/中 |
|
剛力/初 |
運転/初 |
知覚/初 |
交渉/初 |
|
|
|
|
操作/初 |
|
|
|
|
変身修正 |
+8 |
+7 |
+5 |
+2 |
+2 |
+2 |
変身能力値 |
9 |
10 |
8 |
4 |
5 |
3 |
戦闘修正 |
肉弾Dm:13+4+1d |
肉弾防御:7+10 |
射撃Dm:8 |
射撃防御:5+5 |
特殊Dm:4 |
特殊防御:4 |
行動値 |
変身前 |
変身修正 |
変身後 |
|
9 |
+8 |
17 |
エナジー |
変身前 |
14 |
|
|
追加 |
+75 |
|
特殊能力 / Special Skill
名称 |
タイミング |
概要 |
○基本能力 |
|
|
≪肉体修復 / Healing≫ |
通常 |
シュワっと自分を回復。 |
≪魔種吸引 / Capture≫ |
通常 |
悪魔寄生体を吸い取る。キャトる。 |
○悪魔:クレイモア |
|
|
≪身体強化 / Physical Extend≫ |
T開始 |
スタートダッシュ! 行動値+1d |
≪生体武器 / Physical Weapon≫ |
通常 |
こんなん出ました!:3dの武器 |
≪猛炎撃/ Flame Strike≫ |
攻撃 |
炎を纏った熱い一撃。今なら5mダッシュも付いてくる。 |
≪高熱溶解 / Heat Secretion≫ |
攻撃 |
1dほど相手の鎧をぬが溶かす。 |
≪炎の鎧 / Flame Mail≫ |
通常 |
+5くらい「かたくなる」。しばらく続く。 |
≪灼熱障壁 / Flame Wall≫ |
攻撃 |
半径10mに炎ダメ+5、冷気ダメ-5の結界を張る。対単葉決戦用? |
≪再生火炎 / Regenerate Flame≫ |
通・攻 |
液を擦り付けて2d回復。シャッチョサーン、カユイトコロナイデスカー? |
≪爆炎波 / Prominence≫ |
防御 |
回避を捨て半径10m以内の全ての敵に3d射撃の小春日カノン。 |
≪高熱溶解強化 / Heat Atribution≫ |
常時 |
高熱溶解を強化し、ダメージを発生させる。 |
≪憤怒の爆炎 / Raging Inferno≫ |
攻撃 |
最終能力。必中必殺の一撃。通称「小春日ホームラン」もしく「小春日キャノン」。 |
○幸魂:イツノオハバリ |
|
|
≪潜在覚醒≫ |
常時 |
戦闘外肉体・知力判定+2。 |
≪鬼の業≫ |
通常 |
力を込めて殴った。ダメージ+1d。 小春日可音の技では安全な部類に入る。 |
≪護法鬼≫ |
防御 |
つまりは体のいいカバーリングですよ。 |
≪身体変異≫ |
T開始 |
肉体・射撃・特殊、今なら好きなのから一つ選んで半減できます。 |
≪鉄壁≫ |
T開始 |
スパッツをはいてるからガードに定評のある小春日カノンであった。任意防+5。T消費なし。 |
≪鬼眼≫ |
T開始 |
「私リアルでは不良タイプだからすげえ睨むとダメージダイスもマッハで1が6になる」 |
≪雷神の化身≫ |
常時 |
雷の力で肉・射防+5。静電気激しそう。髪の毛がすぐ逆立たないか心配になる。 |
≪雷神粧≫ |
常時 |
火でも冷気でもない雷の力で火炎・冷気半減。明らかに単葉・俄決戦用。少女は覚悟を決めたようです。 |
≪鬼神の生命≫ |
任意 |
最終能力。失われた命を蘇らせる神秘の業。この力があの時あれば……! |
○??? |
|
|
≪フラウロス≫ |
いつでも |
魔神の力でダイス目を一つ改変する。だがその代償は大きい。 |
所持品 / Item
携帯電話:(・w・)な顔をしたウサギキャラのストラップ付き。名前は「もっちー」。
色々なコスチュームがあるが、巫女服を着た「かんにゃ」という幻のバージョンがあるらしい。
自転車:何故かロゴが「Down force」に塗り換わった。やっぱり頭文字D。
かばん:夢とか希望とかが一杯詰まっている。教科書は時々詰まっていない事がある。
魔結晶
LV1≪フライト≫:ブリガンダインはなんでとぶのん?
LV1≪ウェイトレスムーブメント≫:10m移動後「不意打ち」。これ使う奴絶対忍者だろ…。
LV2≪アイシクルウェポン≫:氷武器で肉弾+7。
LV2≪カウンターチャージ≫:回避を捨てた、2d肉弾攻撃による反撃。避けられないとわかった時には強いかも。
LV3≪アンチヒート≫:炎属性ダメージ半減。
LV3≪タクティカルムーブ≫:通常行動を2回行える。
LV4≪バイオウェポン≫×2:常時4dの肉弾武器を持ってる扱いになる。どう考えてもフィジカルウェポン涙目です。本当にあ(ry
LV4≪マウントアーム≫:4dの射撃が作れるけど使わない。
LV5≪マルチアタック≫:単体→半径5mの範囲化。攻撃以外にも使えそう。
LV9≪パワーバッシュ≫:売ったかどうか覚えてない。
共生武装
Lv1ソリッドブレード:肉弾D+5
Lv4レーヴァティーン:肉弾D+8+1d、メルド+1(バイオウェポン)。無銘の刀。
Lv3ヴァイタルリム:肉弾防+5、メルド+2。お父さんがお土産に買ってきてくれたようなそうでないような。
所持金 / Money
毎回2d6×1000。
現段階では20500円。みんなのプール金が50000円。
おまけ
<裏設定 / the Riverse side>
This data is available for level 1-3 by your clearance.
<小春日密(こはるび・ひそか)←冬月密(ふゆつき・ひそか)>
小春日可音のおとーさん。表向きは忙しい外交官。裏の顔は日本版CIA=JCIA諜報員。
公私も表裏も国のために働いている。
実力は未知数だが、幻覚の中で可音にフラウロスの結晶を渡したことから只者ではないことが窺える。
旧姓は「冬月」だが、小春日の家に婿養子に入って「小春日密」となった。
日常的にスーツを着用しており、私服を着ると家族にさえ驚かれる。
<冬月玖音(ふゆつき・くおん)>
「…どうでもいい。私を必要としてくれる人以外は。でもそんな人はいない。だから全てがどうでもいい」
和魂:イツノオハバリ
可音の裏人格。彼女の破滅願望(タナトス)が形を成したもの。
善悪も無き暴力の世界に巻き込まれ、神経をすり減らした小春日可音の心の影。
性格は虚無的で自己中心的。自分の興味あることにしか力を費やさない。他人にもあまり関心はなく、基本的に愛想がない。
玖音は可音の記憶を持っているが、可音には玖音の記憶は無く、玖音が表に出ている時の記憶はすっぽり抜け落ちている。
初出は第五話。イツノオハバリの特殊能力で復活した後、短時間だが表に出ていた。
守るべき対象(市民)に攻撃され、倒されたことが引き金。
鷹城白と少し話をしたあと、やがて霞ヶ浦に話しかけられて引っ込む。
第8話の幻覚の中では最初から登場。ただし「冬月玖音」という実態が最初から認められていたため、恨みや妬みを抱く必要がなく、そのネガ傾向が強く出ることはなかった。そのため結果的に「ちょっと愛想の悪い小春日可音」という感じに留まっている。
<意味>
冬月玖音は小春日可音が出来ないことを出来るように、言えないことを言えるようにするための人格である。
突如戦いに巻き込まれたショックや苦痛、人を助けたいと思いながらも助けられない無力感やジレンマが彼女の源泉である。
だが可音が幼少から母親に気を使って過度に明るく振る舞っていたことを考えると、元々そのような素因があったと思われる。
<名の由来>
名字の「冬月」は父親の旧姓。父が小春日の家に婿養子として入ったことで現在は失われている。
「玖音」は可音が生まれた時、つけられる可能性のあった名前。選択肢は「可音」か「玖音」の二つがあった。
母親が「可音」を、父親は「玖音」を推して、最終的に母の意見が通った。
ゆえに冬月玖音とは小春日可音の対極の名前であり、彼女の影の部分を司る。
Level 2
小春日可音は正確には多重人格者ではない。玖音とは、可音が無意識に作り出した自己暗示状態である。
悪魔の力を利用することで、よりそれを強く思い込むことができた。
「いつもと違う自分」なら、好きなことが言えるし、人に気を使う必要もないというわけだ。
けれど、それは可音が満足してしまえば消える影に過ぎない。
玖音はそれをどう思うのだろう。
Level 3
可音の母親・小春日ひなたは一度流産している(早期だったので母体にほぼ負担はなかった)
「玖音」はその子に付けられるはずの名前だった。気の早い父親が考えたのだ。
そして一年後、小春日家には女の子が生まれ、意見は二つに分かれた。
父親はその名前を付けたがった。亡き子の意思を託したいと願って。
母親は新しい名前を付けたがった。新たな道を歩ませたいと思って。
しばらくの話し合いの末、その子は「可音」と名付けられた。
可音の前に水子が生まれたことを両親は特に隠さず、むしろ折りに触れ話した。
その分だけ可音が自分を大事にしてくれるように願いを込めて。
そしてどこかで、亡き子が可音を守ってくれるようにとの想いもこめて。
だから可音は小さい頃に、もしかしたら自分の姉になったかもしれない子、「玖音」の話を聞いていた。
最終更新:2010年05月29日 16:51