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上級テクノマンサールール

テクノマンサーをメディアの―全世界を疑惑と魔女狩りの渦中に放り込み、あまつさえそれを煽りさえした―注目の的にした最近の出来事は、
テクノマンサーの存在を衆目の認める所としました。
彼らの存在とその能力のため、テクノマンサーはいまだ偏見と疑惑の渦中にありますが、
不特定多数の組織(企業、専門家グループ、それにトランスヒューマン・ソサエティ)はテクノマンサー、
特に精神の力で電界とマトリックスのプロセスを操作する彼らの独特の能力に対し、非常な関心を寄せています。
テクノマンサーが暗がりから姿を現したことで、
その研究と実験に対し彼らの能力がどのように働き、彼らがどうして能力を発現することができるのかについて、多くの洞察が提供されました。
いまやエレクトロ・サピエンスが進化のさなかにある事は明白となりつつあります。
この節ではSR4のp.253~260で紹介されたルールを下敷きとしつつ、
テクノマンサーとテクノマンサーの能力に対し、新たなルールとより広い定義を提供します。

生体PAN

テクノマンサーは本質的に神経と生物電気配線(シム・モジュールを含む)からなる有機コンピュータであり、
それゆえマトリックスまたは他の電子機器と対話または入出力を行う際、彼らは自分自身のノードを形成します。
この“生体ノード”はテクノマンサーの生体ペルソナの一部であり、
4つのマトリックス能力値によって構成されます。
すなわち、【ファイアウォール】、【システム】、【レスポンス】、そして【シグナル】(SR4、p.254)です。
周辺機器や一般のノード、ネクシィ(p.55「ノード」)と異なり、
生体ノードはアドレスとアクセスIDによる“マトリックス上の住所”を持たず、
プログラムを実行することもデータを収納することもできません。
これらはテクノマンサー自身によってデータ転送、“ノード・スクリプト”、
それに無線機器の登録を補助する潜在意識として形成された、視覚可能な仮想概念にすぎないのです。

接続
テクノマンサーがオンラインである間、その生体ペルソナは生体コムリンクとして働き、
接続要求、データ転送他の通信のために、自身のシグナル範囲の中でもっとも近い無線ノードを通じてマトリックスまでのルートを確保します。
テクノマンサーはハードコーティングされたアクセスIDを持たないため、
一切のテストを要することなく、自動的にアクセスIDを偽装してる扱いになります
(SR4、p.244「データ痕跡を偽装する」参照)。

ノードと〔走査〕
テクノマンサーの生体ノードは常にヒドゥン・モードとみなされます。
アクティブ、またはパッシブ・モードで活動することはできません。
生体ノードは無線機器の標準的な確認応答規約に従わないため、
通常の無線ノードの走査では発見することは困難です。
しかしながら、無線信号自体は発せられているため、
ヒドゥン・モードのノードと同じ要領で定位する事は可能です。
“静かに動く”ことを望むテクノマンサーは、
自身の無線信号の放出をシャットダウンすることで、電波信号スキャナーの検知から逃れることができます。
そのかわりほとんどのテクノマンサーが、とりわけ長期にわたるようであれば、この状態が自分にとって不愉快である事を思い知るでしょう。
またテクノマンサーは“受信モード”になる事もできます。
これは無線通信を受信のみ行うことで、依然スキャナーに検知されない状況を維持するものですが、
これにより登録を必要とする全ての接続も許されない事になります
(ほとんどのデータ変更は双方向のものである事に注意してください)。
テクノマンサーは他のあらゆる電子機器と同じようにジャミング(SR4、p.245)の影響を受けます。

〔追跡〕と〈ハッキング〉
移動可能な電子機器と同様、テクノマンサーの生体ノードも〔追跡〕で正確に定位するのは困難です。
テクノマンサーの現在位置を調べるにはまず現在接続中のノードをざっと三角測量し、
そこからシグナルの範囲内にいる事は確実なので、なんとか50m以内に絞り込む事が可能な程度です(SR4、p.238「ユーザーを追跡する」参照)。
コムリンクその他の電子機器は、生体ノードを有効なノードと認める事ができないため、
テクノマンサーはいわゆる“マンデイン”スパイダーからのアクセス接続とハッキングに影響されません。
しかし、他のテクノマンサーあるいはスプライトにハックされる懸念は依然残っています。

登録とデータ通信
テクノマンサーは通常のルールに基づいて無線機器(例えばドローン)を自身の生体ノードに登録し、リンクさせます。
テクノマンサーの登録リストの大きさは無限大ですが、
いかなる時も同時にアクティブに関与(アクセス)できるノード、エージェント、ドローンの数は自身の【システム】×2に制限されます。
これはテクノマンサーの神経インフラが同時に処理できる通信量の最大値を意味しています。
スプライトはテクノマンサーによって登録される必要はありません。
敵対的なハッカーによってテクノマンサーの生体ノードが走査されたり侵入されたりすることはありませんが、
SR4のp.245で言及されているように、
テクノマンサーと電子ノード(ドローンまたは電子機器のような)の間の無線データ通信を探知したり干渉することは十分に可能です。
生体ノードから発せられるデータ通信が、電子機器にも理解できるフォーマットでなければならない以上、
ハッカーでもテクノマンサーから発信された信号を改変する事は可能であり、偽装に対して脆弱性を抱えていると言えます。
しかしながらハッカーは、スプライトに対して偽命令を与える事はできません
(テクノマンサーであれば話は別ですが)。

意識
眠っている間も、テクノマンサーはマトリックスに接続し続ける事が―例えば遠隔タスク(SR4、p.256)を与えたスプライトからのメッセージ、
またはデータを受信するために―できます。
が、それは他のテクノマンサーによるカウンターハッキングの危険を孕んでいます。
ゲームマスターの判断次第ですが、攻撃または他の剣呑なマトリックス活動が、就寝中のテクノマンサーを叩き起こすこともあるかもしれません。
マトリックスと生身の世界のどちらにせよ、テクノマンサーが意識不明に陥ったなら、
ちょうどコムリンクのスイッチを切ったかのように、生体ペルソナはシャットダウンします。
テクノマンサーは通常の規則に基づいて再起動しなければなりません。
ブラックICによる攻撃だけが、意識不明の間もテクノマンサーをオンラインに閉じ込め得る事がわかっています(SR4、p.252)。

生体ノードへのハッキング

ハッカーが生体ノードに侵入することは不可能ですが、
テクノマンサーやスプライトなど、“波長の合う”相手に対しては弱点を抱えています。
テクノマンサーとスプライトは通常のルールに基づいて他のテクノマンサーの生体ノードを定位、侵入することができますが、
脆弱性の探査をテクノマンサーに対して行うことができません。
テクノマンサーに対するハッキングは常に“管理者アカウント級”(6+目標値修正)の即興ハッキングとみなされます。
テクノマンサーが〔分析〕複合体を身につけているのであれば、無意識のうちに侵入者を検知しようと試みます。
テクノマンサーはコンパイルまたはレジスターしたスプライトを自身の生体ノードの“パトロール”に派遣する事が可能です。
これにはタスクを1つ消費します。
テクノマンサー(またはスプライト)によって引き起こされた警報は、
テクノマンサーの電子免疫システムが侵入者を締め出そうとする事から、通常のノードの場合と同様のゲーム的影響を持ちます。
またテクノマンサーは自身の生体ノードの中に投影することも可能で、サイバー戦闘で交戦することも可能です(そして大抵そうします)。
生体ノードは暗号化されない事に注意して下さい。

生体ノード内のマトリックス動作
生体ノードはコムリンクがするようにデータを収納しない以上、
これらのノードは通常カラである事がわかります(バーチャル・マシンと同様に)。
しかしながら、生体ノードに入ったならば、ハッキングしたテクノマンサーは以下の事が可能となります。
  • 従属機器へのアクセス(p.59「従属」参照)
  • 〈ハッキング〉+〔編集〕を使用しての登録した接続の編集(追加または消去)
  • データ通信に干渉する(p.243)
  • 生体ノードをクラッシュさせる
生体ノードがクラッシュするのはマトリックスとの全ての接続が強制的に切断され、
テクノマンサーに再起動を強いる苦痛に満ちた体験です。
加えて完全に再起動するまでテクノマンサーは、方向感覚の喪失とめまいによる-2のダイスプール修正を被ります。

生体ノードのハッキングをロールプレイする
生体ノードをハッキングされる事は、いかなるテクノマンサーにとっても不快な経験です―何せあなたの頭に侵入者がいるのですから。
しかしながら、生体ノードがマトリックスにおける通常の“場所”でないとはいえ、それをテクノマンサーの脳そのものと混同すべきではありません。
生体ノードは自身の能力の延長として、脳によって創造、管理される概念に過ぎません。
それゆえ生体ノードがハックされたとしても、
ハッキングしたテクノマンサーが目標の記憶、思考、人格または行動に対する支配権も得るということは一切ありません。
とはいえ、生体ノードをハッキングすることはテクノマンサーの【共振力】の根幹を抑えたも同然ではあります。

上級複合体

テクノマンサーはマトリックスの電子情報を操作する助けとするために、プログラムを模倣した複合体を作り出します。
ルール上はこれらはマトリックスに対して使用する上では(特に明記されない限り)通常のプログラムとみなし、
他のプログラムと同様にクラッシュさせられます(訳注:これはFAQによって撤回された)。
ゲームマスターの判断で、テクノマンサーは以下の新しい複合体をキャラクター作成時かゲーム開始後に習得する事が可能となります。
これらはやはりSR4、p.254とこの章で与えられる複合体のルールに従います。
複合体と劣化:複合体と通常のソフトウェアは異なることから、
複合体はパッチを当てる必要が無く、劣化(p.106「ソフトウェア」参照)することはありません。
テクノマンサーのマトリックスの“最先端技術”との接触を通して、これらは常に最先端に更新され続けます。
複合体とプログラム・オプション:複合体に対するオプションは、
プログラム・オプションまたはプログラム・オプション・レーティングごとに2カルマ
(キャラクター作成時にはオプションまたはポイントごとに1BP)を費やして購入する必要があります。
複合体はそのレーティングの半分に等しい数のオプションを付ける事が可能です。
プログラム・オプションのスレッド編成については、p.148を参照してください。
一旦オプションを購入したならば、テクノマンサーは複合体を使用する度ごとにオプションを使用するかどうか選ぶ事ができます。

防盾
マトリックス・ダメージは常に生体ペルソナに直接影響を及ぼすことから、
テクノマンサーは通常のマトリックス・ユーザーよりも防御手段に強く依存します。
〔防盾〕複合体は自身に向けられた戦闘ユーティリティからのコード攻撃をそらし、阻止することを可能とします。
〔防盾〕複合体のレーティングごとに、マトリックス防御プールのダイスを+1します。


ソフトウェアの採用

理論的には、テクノマンサーはオリジナルに基づいて形成(スレッド編成または学習によって)した複合体でプログラムを模倣する事により、
どんなソフトウェアでも移植する事が可能です。
ただし、センサー・ソフトウェア(AR、p.60)やタックソフト(p.125)のような一部のプログラムは、
センサー、データベース、加えて/または他の補助データと接続する必要のあることから、
テクノマンサーがそのようなセンサー、データベース、または補助要素と接続している場合に限り、そういったソフトウェアに基づく複合体を使用する事が可能となります。
それぞれのゲームマスターは自分のゲームにこれらを導入するかどうか選ぶ事ができます。


レーティングの無い複合体

テクノマンサーはスレッド編成または複合体によって、AR環境ソフトウェアのようなレーティングの無いプログラムを模倣することも可能です。
ここには二つの具体的な選択肢が紹介されています。
カルマのコストを計算する上では、レーティングの無い複合体はレーティング1を持つものとして扱って下さい。

シムリグ
テクノマンサーは自身の経験を記録(肉体的にも感情的にも)することを可能とする複合体をコード化する事が可能で、
それは通常のシムリグ(SR4、p.364)がするようにシムセンス記録の形を取ります。
この複合体はテクノマンサーがその記録をどのシム・モジュールでも解釈可能なファイル形式にコンバートする事を可能としますが、
それらの記録は外部に保存しなければなりません。

スマートリンク
テクノマンサーの生理機能と無線機能はいかなる特別な機器もなしにスマートリンク機器と“対話”
(例えば武器とデータを取り交わし、それを表示したり)することを可能としますが、
通常テクノマンサーには、戦闘時に情報をターゲット認識、照準、発砲を容易にする視覚的指示に変換する、ハードコード化された戦術ソフトウェアを備えていません。
しかしながら、テクノマンサーはこのプログラムを恒久的な複合体として習得したり、スレッド編成で必要なアルゴリズムを即席に作成することができます。
〔スマートリンク〕はルール上、レーティング1の複合体として扱って下さい。
最終更新:2010年11月28日 19:33
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