自由精霊
合成知能(訳注:第二世代AIのこと)がこの世界の新参者であるとするならば、
自由精霊は何十年も昔からの訪問客です。
「覚醒」以来の年月に魔法使いたちの理論が長足の進歩を遂げたのに対し、
実の所非常に貧弱であると言わざるを得ないこれらの目撃例に対する研究は、
彼ら自身について、別世界における彼らの起源について、また何故彼らがメタヒューマン社会へと浸透したがるのかについてのものとして知られています。
この最後の論点は、メタヒューマンと自由精霊の関係を明らかにする上で特に重要です。
近年心底人類のことを慮らない上位次元界存在があまりにも頻繁に出現しているのです。
人間的な性格と振る舞いを示す自由精霊は、通常アニマと呼ばれています。
彼らは物理界に留まって人類と関わり合うこと強く執着します。
幾つかの学説は、自由精霊がメタヒューマニティの劇的な感情の噴出の中に魔法的に活性なエネルギーを探し求めることを示唆しています。
おそらくは共有するため、または単純に堪能するために。
それに対する幾つかの学説は、自由精霊が物理界に留まることを欲するのは単なる最初の召喚者との束縛の残滓、
または人類自身の上位次元界とその住人に対する好奇心に相当するものに過ぎないと主張しています。
理由はさておき、何体かの自由精霊は長年にわたってかつてない現代的な文明に参画しており、
いくつかの国家(例:アマゾニアと満州)においては政治上の重責を担いさえしました。
しかしながら、はるかに多くの自由精霊が社会のあらゆる階層において、
人目に付かない役割をひそかに担っていると信じるに足る根拠が存在します
(全人口を合わせても依然メタヒューマンの人口統計上では取るに足らないものであるとしても)。
- 自分が見る限りこれは単に恐怖を煽っているだけのものだ。
自分たちから職を取り上げ権力を掠め取ろうとしている、
いわばある種の不法入国者のような自由精霊がボートにぎっしりいるだのと抜かす奴は、
誰であれ単に世間の奴らをびびらせようとしているに過ぎない。
連中にとっての数百は我々にとっての60億なのかもしれないな。
自由精霊と法制度
アストラル・プリザベーション・ソサエティ、DIMR、そしてMIT&Tによる幾つかの研究は、
地球上に留まる大部分の自由精霊は一般の社会と共存しようと努めていることを強く主張しています。
彼らは自分でアイデンティティを選び、大抵は自らに性別を割り当てます。
その姿形がそれを可能とする個体は、しばしばSINを取得するため自身の本性を隠して政府ないし企業に登録します。
それ以外の個体は様々な役割でもって主流社会の片隅で生活することで満足します。
精霊の市民権と人権を取り巻く重要問題は以下のような懸案を含んでいます。
すなわち精霊に結婚あるいは財産の所有は許されるか
(蓄えられた財産および富への期待、それに精霊の外見上の加齢に対する耐性によって引き起こされる深刻な問題)、
精霊にとって何が残酷で異常な刑罰にあたるのか。
犯罪を犯した精霊にどのような措置を取るべきなのか。
推定生息数(世界全体):5,000以上(アニマ)
主な生息地域:満州、アマゾニア、ヤクート
主な使用言語:全ての言語
国際的地位:現在の所アマゾニア、ヤクート、満州、チェコ共和国、プエブロ、
それにボリビアを含む少数の国のみが自由精霊に市民権を認めています。
また幾つかのメガコーポは企業市民としての先例も示しました(すなわちイーヴォと五行)。
もちろん政府間の合意があるわけではないので、異なる法域においては異なる政策が自由精霊に対し執られています
著名な自由精霊
サラ
サラはプエブロ最高裁訴訟の当事者です。
彼女は常に伝統的な部族の衣装をまとった魅力的な女性の形態を選んでいます。
裁判官はメタヒューマンとの結婚と、彼女が“娘”と呼ぶ自由精霊のレベッカに対する法的親権を求める請願書について検討することになるでしょう。
プエブロは知的生物の人権と市民権を認めていますが、メタヒューマンと非メタヒューマンの間の法的結婚によって生じるであろう錯綜した影響は多くの波紋を呼んでいます。
ベーカー620
ベーカー620はナイト・エラントが“ホームレス”のために命名した名前で、明らかに気が狂っており、
ボストンのVRドローン・ツアーの呼び物でもある地元のちょっとした有名精霊です。
彼は実は自然発生したグレートフォームの精霊であり、
64年のウィンターナイトによる攻撃で殺害された魔法使い、またはシャドウランナーの元同盟精霊と言われています。
ベーカー620は周囲に親しまれており、ボストンのスクワッター共同体に多くの友人がいます。
彼はしばしば友人を守るために割って入ることが知られています。
最終更新:2010年11月20日 19:45