新しいプログラムと動作
この章ではいくつかの新しいプログラムの紹介と、SR4におけるそれらのプログラムの使い方を説明します。
新しいソフトウェア
プログラムはハッカーにとって血液そのものであり、しばしばハッカー以外にとっても極めて有用なものとなります。
汚染(コラプト)(ハッキング用)
〔編集〕および〔検索〕サブルーチンの混合体である〔汚染〕は、ノード内で保護されているファイルを実際に削除することなく、
特定の情報を探し出してめちゃくちゃにすることを意図して設計されています。
もくろみとしては、削除されたファイルはバックアップから復元することができるので、
〔汚染〕はファイルそのものを無傷で残す一方、何ら改変された跡を残すことなくファイルを編集して、目標となる情報を上書きしてしまいます。
それにより、いずれはバックアップも汚染されることになり、もとのファイルを探し出して復元することはより困難になります。
その上〔汚染〕は〔データ爆弾〕と同じ方法で、特定のファイルに仕掛けることもできます。
いざ〔汚染〕が起動されたならば、そのデータにアクセスされる前に使用できなくしてしまいます。
この手で〔汚染〕が使用されたのであれば、
〔データ爆弾〕を解除するのと同じ要領で無効化することが可能です(SR4、p.243「データ爆弾を解除する」参照)。
除装(ディザーム)(ハッキング用)
〔除装〕は、相手を破壊することなく弱体化させるために使われます。
もっぱら目標となるソフトウェアを汚染することを目的としており、
除装されたプログラムは事実上使用不能となって、もはやハッカーに対して(またハッカーにのみ)危害を加えることはありません。
オペレーティング・システム、ペルソナ、IC、エージェント、スプライト、それにマルウェアを除装することこそできませんが、
このプログラムはほとんどの一般用プログラム、ハッキング用プログラムそしてオートソフトに効果を発揮します。
核(ヌーク)(ハッキング用)
〔核〕は戦闘プログラムで、マトリックス・ダメージを与える代わりに、
対象ユーザーをフリーズさせることを狙ってシステム・リソースをむさぼり食ってしまいます。
〔核〕によるダメージは、〔攻撃〕によるダメージと同じように扱ってください。
ただし〔核〕によるダメージは、代わりに点数ごとにノードの【レスポンス】または【システム】/【パイロット】を1点減少させます。
それにより、マトリックス・イニシアティブ、プロセッサー制限、さらに登録制限にも、それに基づく影響が発生します。
攻撃側は、〔核〕によるダメージの各点ごとに、どの能力値が影響を被るか決定します。
もしも〔核〕によって両方の値が0になったのであれば、目標のペルソナはフリーズします。
そのユーザーまたはエージェントは、再起動(SR4、p.240)するまでマトリックスでは一切の動作を行うことができません。
同様に〔核〕による攻撃で減らされた【レスポンス】も、再起動しない限り回復することはできません。
生体ペルソナの独特かつ有機的な性質のため、テクノマンサーは〔核〕による攻撃に耐性を持っています。
それに対し、スプライトその他の独立存在は、(テクノマンサーよりむしろ)存在しているノードのリソースに頼っていることから、
〔核〕に対する耐性を持っていません。
殺菌(パージ)(一般用)
〔殺菌〕プログラムの唯一の目的は、ウィルス・プログラムに汚染されたノードを調査して、
悪性のコードを発見し、ウィルスの除去テスト(p.112)でそれを一掃することに他なりません。
このように〔殺菌〕ソフトウェアを使用すれば、プログラムの効力とレーティングの現在値は完全に復旧します。
新しいマトリックス動作
マトリックス動作は、マトリックス・ユーザーが特定のプログラムを通じて具体的な作業を行うために、
ノードに対して出す命令または指示のセットです。
特定のアカウント権限(SR4、p.234)を備えたアカウントを使ってノードにログオンしたキャラクターは、
そのアカウントの制限に基づいて、特定のシステム動作であれば自動的に成功することができます。
以下のシステム動作は『シャドウラン』の基本ルールブックで説明されているガイドラインとルールに従います。
データの汚染
データの汚染は、〔汚染〕プログラムを特定のノードないし機器に放つ動作です。
〔検索〕と同様、このプログラムは単位時間1戦闘ターンの〈ハッキング〉+〔汚染〕継続テストによって、
情報の特定の部分の検索、破壊に取りかかります。
ゲームマスターは「汚染表」(p.112)を参考に、データの複雑さ、ノードの規模、それにデータ量に基づいて目標値を設定します。
またゲームマスターはデータの暗号化や保護処置のような副次要因を理由に、ダイスプールまたは目標値を修正することもできます。
ノードのOSまたは完全性(訳注:情報が変化せずに完全に保たれている状態)は、
〔汚染〕プログラムの使用によって侵されることはありません。
| 汚染表 |
|
| 目標値 |
データ汚染作業 |
| 2 |
一般的なコムリンクの特定の情報いくつかを汚染する |
| 4 |
警察データバンクの犯罪関係書類を損傷させる |
| 8 |
企業ネクサスのファイルのコピー全てを損傷させる |
| 15 |
ジャックポイントからアズテクノロジーの秘密取締役会に関する言及全てを失わせる |
| 20以上 |
グローバルSINレジストリに存在する同じ生体認証情報を持つ全てのSINをごちゃまぜにする |
プログラムを除装する
プログラムを除装するには、
ハッカーは〈ハッキング〉+〔除装〕(【ファイアウォール】+【システム】、1イニシアティブ・パス)の継続テストを行わなくてはなりません。
目標値に届いたならば、標的となったソフトウェアはもはやそのハッカーに対しては使用できません
(例えば〔分析〕はハッカーを発見できず、〔攻撃〕はハッカーを目標にできません等々)。
除装されたソフトウェアは、他の目標に対しては通常通り機能します。
加えてハッカーも、他者によって同様に除装されたソフトウェアからは依然として攻撃され得ます。
除装されたソフトウェアは再ロードされるか、ハッカーがログオフするまで無力化され続けます。
【ファイアウォール】も同様に除装することができます。
ただし、それらにはそのような攻撃の兆候に対して、警報を発令するよう対策が取られています。
〔除装〕テストが試みられるたびに、ノードは〔分析〕+【ファイアウォール】(〔隠密〕)の継続テストを行います。
〔除装〕継続テストが成功する前に、ノードが目標値に達した場合、
警報が出されるとともに【ファイアウォール】はただちに自身を修正し、〔除装〕を一からやり直さなければならないようにします。
〔除装〕を〔データ爆弾〕に対して使うことはできず、そのためにはあくまで〔解除〕が必要となります。
ウィルスの除去
ウィルスを除去するためには、まずウィルスを発見しなければなりません(p.120「ウィルス」参照)。
一旦発見したならば、複雑動作で〈コンピューター〉+〔殺菌〕対ウィルスのレーティング×2の対抗テストを行うことによって、
ウィルスを一掃することが可能となります。
成功したならば、ノード内の各プログラムに巣くうウィルスおよびその全てのコピーは取り除かれます。
ノードが複数のウィルスに感染している場合、個々のウィルスごとにテストを行わなければなりません
(とはいえ、これは同じ複雑動作の一部とみなされます)。
技術の最前線:軍用級ソフトウェア
市販されている通常のプログラムは、最大でもレーティング6までですが、
最先端のソフトウェアにはレーティング7以上のものも存在しています。
いわゆる軍用ないし試作型ソフトウェアは、政府および軍のスパイダー、(GODまたはARMエージェントのような)特殊部隊のハッカー、
あるいはそれらのプログラムを開発したメガコーポの工作員にのみ支給され、そして使用されます。
軍用プログラムが裏社会と闇市場に流出するのを防ぐため、これらのプログラムのコピーは厳密に監視されます。
これらのプログラムの使用またはロードは、
しばしば生体認証や〔用法制限〕または〔時間制限〕のプログラム・オプションによって制限されます。
いくつかの政府機関と企業は、これらのプログラムに特別なウィルスを故意に感染させており、
ソフトウェアが他のコムリンクかコンピューターシステムに移されるやいなや、休眠状態から目を覚まし、
これらのシステムをぶち壊し、ソフトウェアを消去し、そして/または現在地をもとの持ち主に通報するとのもっぱらの噂です。
ゲームマスターは、そのような重要なプログラムを自身のキャンペーンに登場させるにあたっては、その時と場所を入念に計画すべきです。
これらプログラムは少なくとも貴重なものであるべきで、
それらを見つけたり、盗んだり、あるいは手に入れることは、それ自体一つの冒険足り得ます。
ましてやそれを自分のものにしようとするならば。
最終更新:2010年11月29日 00:58