☆朝ドラと幽霊


 『あさが来た』のラストシーン。とても評判が良かったみたいですが、私個人としては、ちょっと納得がいってません。新次郎との再会とか‥。

 まあ、棺桶に腰まで浸かったあさが、幻を見たのか、新次郎が化けて出たのか、それともあのラストシーンで、あさ自身も昇天してしまったのか、それはわかりませんが、現実と闘い続けてきた筈のあさが、現実逃避して終わるみたいな展開はちょっとなぁ‥と思ったりして。

 でも、よく考えると、あのラストは朝ドラらしいと言えば、朝ドラらしいラストだったと言えるんですね。

 私、朝ドラは『幽霊が出るお話』なんだよ、とあちこちで吹聴して回っています(朝ドラにやたらと幽霊が出てくる、というのは一部では有名な話、という説もありますが‥)。『花子とアン』では、おじいちゃんが化けて出てきたものの、『マッサン』では、ピン子さんが出てくると見せかけて化けて出ず、『まれ』では、化けてでてきそうな幸枝さんも徹も、結局、最後まで健在だったりして。今回、一時、おじいちゃんや正吉さん、五代さんがそれっぽく登場するシーンがありましたが、あれはあさの方があの世へ行きかけたということで、若干、イレギュラー。最後にようやく新次郎が化けて出た、ということで、何とか『幽霊が出るお話』になってくれました。

 たぶん、出そうとして幽霊を出しているわけではないとは思うのですが、朝ドラは構造的に幽霊が出現しやすいのですね。
 まず、十年くらいとか、短いスパン(現代劇に多い)のお話の場合もあるにはありますが(それでも『てるてる家族』は幽霊出まくってたなぁ‥)、根本的に、主人公が子供の頃から人生の最晩年までを描いているため、家族とか恩人とかと死別するという展開は避けて通れないわけですよね。
 また、大河ドラマと比較するとわかりやすいかもしれませんが、大河ドラマが叙事詩だとすると、朝ドラは抒情詩なわけで。ひたすら事実を軸に展開する大河ドラマとは対照的に、朝ドラは主人公の主観を軸に物語が展開します。だから、このコーナーでも書いた通り、時代背景とか、説明要素とかが理不尽なまでに省かれることもあるわけで。そうなると、死んだ家族や恩人を回顧したり、その存在を身近に感じたり‥‥というシーンで、わかりやすい表現の一つとして、彼らを幽霊にして出すという手法が使われるという‥。

 さて、『とと姉ちゃん』が始まりました。

 う~ん。第一回は、西島秀俊以外、何もなかったなぁ‥。

 で、西島秀俊が、多分、今週で死んで、その後、化けて出まくりそうな予感がしているのは私だけでしょうか?
 どこまで予定されているかはわかりませんが、視聴率が振るわないとかあった場合、彼を再登場させない手は、ないと思いませんか? まあ、向井理もいるにはいますが‥。出すとしたら、回想シーンたって、今週一週間分しかないわけで、これはもう、幽霊にして出すしかないんじゃないかと‥。

 予想してみましたが、どうでしょう?

 ネットを検索していたら、主演の高畑充希さんも、共演するシーンがないので、と幽霊での出演を望んでいるそうです。

 今後の展開に、こうご期待、です。


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最終更新:2016年04月09日 05:40