「例え大輪となり得ない花であろうとも、この世界に枯れ散ってよい人等存在しない」
「だから……生きてください。己の道を見つけた貴女には、その義務と権利がある」
【クラス】
アーチャー(元クラス:
セイバー)
【真名】大羿
【容姿】黒ずんだ弓矢を持つ、柔らかな雰囲気の男性
【英雄点】35点(ステ20点・スキル15点)令呪1画消費
【HP】15/15
【筋力】A++:7(8)
【耐久】B-:3
【敏捷】A:5
【魔力】C:3
【幸運】EX:1
【スキル1】無極眼:A
5点:物理攻撃時、補正値4を得る。先手判定時、補正値3を得る。
【スキル2】神箭主:A+
5点:物理攻撃時、ダイスの面数を1増加し、相手のスキルによるダイスのプラス補正を無効にする。
【スキル3】無境乾坤の武錬:A+
5点:物理攻撃時、補正値5を得る。先手判定時、補正値2を得る。
【宝具】連環箭法(れんかんせんほう)1/1
【ランク・種別】A:対軍宝具
【効果】
この宝具使用時、以下の2つの効果のいずれかを選ぶ。
- 物理攻撃時、補正値10を得る。
- 物理攻撃時、補正値5を得て任意の陣営の前衛全てに攻撃する。
【その他】中立・善 人 星 猟師
【設定】
中国神話にその名を刻む大英雄。太陽落としの射手、怪物殺しの勇者。
泥
【クラス】
アーチャー
【真名】羿
【性別】男性
【身長・体重】183cm・73kg
【出典】中国神話
【地域】中国
【属性】中立・善
【隠し属性】人 星
【一人称】私
【二人称】貴方
【三人称】彼、彼女
【ステータス】筋力A+ 耐久A 敏捷A+ 魔力A 幸運EX 宝具EX
【パラメーター】
筋力 |
■■■■■:A+ |
耐久 |
■■■■■:A |
敏捷 |
■■■■■:A+ |
魔力 |
■■■■■:A |
幸運 |
■■■■■:EX |
宝具 |
■■■■■:EX |
【クラス別スキル】
対魔力:A~A+ |
魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術を無効化し、それ以上は効果を削減する。 A+ランク以下の魔術を完全に無効化する。魔術で傷をつけることは極めて難しい。 生まれついての魔力の高さと山籠もりの結果、アーチャーは高い抗魔力を発揮する。 また、「無境乾坤の武錬」発動時にはA+まで上昇する。 |
単独行動:A |
マスターとの繋がりを解除しても長時間現界していられる能力。 Aランクで在れば、マスターを失っても一週間程度は消滅せずに行動できる。 |
【固有スキル】
無極眼:A |
千里眼の亜種スキル。視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。 遠方の標的捕捉に効果を発揮。視認できる範囲の存在の全てを、立体的に認識する。 さらに、アーチャーは間接的かつ近未来限定ではあるが未来視や読心を行う事が出来る。極みを掴み取る為の眼。「無限定性を視認し収束させる」為だけの眼。アーチャーの場合、視線の先は「目標を射抜く」事のみに向けられる。 |
心眼(真):A |
修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す戦闘論理。逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 アーチャーが、厳しい修行と多くの闘いにより培った技術の一つ。無極眼と併用することにより、相手の取りうる行動を全てを認識し、対応する事が可能である。 |
神箭主:A++ |
多くの敵と戦い駆け抜けた英雄の証。 大風で羽ばたく猛獣、雨を司る魔獣、貪欲な蛇の悪魔、堕落した天神竜、天地が直接生み出したとされる九頭竜。 果てには、太陽そのものである神霊をも、天地に根付くあらゆる存在を撃ち抜いてきたアーチャーの偉業を表したスキル。 「人間」以外の存在に対して特攻を持ち、それらが所持する防御、加護、呪いの効果を無効ないし軽減させる。その無窮の神弓は、世界に仇名す全ての存在を許さず射抜く。 |
無境乾坤の武錬:A+ |
あらゆる試練、窮地を乗り越えた先に獲得した躯体を表すスキル。一時的に自身肉体を昇華させることで、同ランク以下の物理・霊・精神・概念に対して極めて強くなる。 闘いの果てにアーチャーが手に入れた武は、天地に並ぶ者がいないものとなった。その武を操るアーチャー自身の肉体もこの世の境界など無いかの如く深く、遥かなり。 |
【宝具】
『連環箭法』 |
ランク:A |
種別:対軍宝具 |
レンジ:10~500 |
最大捕捉:9人 |
アーチャーが、天地が直接生み出したとされる竜「九嬰」を退治する時に使用した技。 その当時の天地の霊気によって生み出されこの竜は無魂無魄であり、どのような負傷であっても、天地の霊気を集め即座に復活が出来、正しく不死身の怪物であった。 それを見抜いたアーチャーは、弓を構える己を収束し重ね合わせる事により、九本の矢は須臾のズレももなく、完全に同一の時間に放ち、九嬰の存在をこの世から崩壊させた。 つまり、射るという行為での限定的な多重次元屈折現象と事象飽和の合わせ技が、この宝具の真髄であり、防ぐことは極めて困難である。本来であれば、彼の第二宝具として所持しているはずだが、本来の宝具を封印している為に、こちらが第一宝具として登録されている。 |
『射日落陽此空還蒼穹』 |
ランク:EX |
種別:対界宝具 |
レンジ:不明 |
最大捕捉:不明 |
かつて世界を救う為に、太陽を射ち落した偉業からなると伝えられる宝具。 その時が来るまで決して使用しないと誓っている為か、どのような効果なのか詳細は不明である。 |
【Weapon】
『彤弓』
ランク:A++|
アーチャーが生前佩いていた帝夋から下賜された深紅の弓。神仙達が作り上げた神造兵装の一つであり、伝説の大樹:扶桑を用いてられている。
暴れだした10個の太陽を沈める為、彼を遣わした際に与えられた。極めて強力であるが、それ故に選ばれた者にしか弓を引くどころか持つことすらも出来ず、神仙ですら拒む事もある英雄の為の弓。
【設定】
中国神話において最大級の武勲と悲劇で知られる大英雄。
性格は柔和で温厚。その偉業とは裏腹に戦いを好む質では無い為、人によっては弱腰の孺子と侮る者もいた程。
彼の生い立ちは幸福であった、とは決して言い難く。貧しい家庭の下に生まれ、五歳になると両親は貧困を理由に彼を山奥へと捨ててしまった。
僅かな食料と謝罪の言葉を残され見捨てられ、神代の山奥でただ独りとなるが、生まれ持った才覚と特別な眼の力もあり、生き残り自分の力で成長していく事となる。しかし、子供ながらに親に捨てられた事実、その隔絶した力から他者との触れ合いが極めて少なくなり彼の心象は、何も感じることが無い灰色の世界が出来上がっていた。
二十歳に成る頃には様々な技術を会得、特に弓術においては、他に並ぶ存在がいない程になっていた。やがて彼の話を耳にした帝堯により招聘され、その弓の腕を以て悪党や妖魔を討ち平穏を築いていく。その功績をから帝嚳の娘である月の女神嫦娥を娶り神の一員として名を連ねる事となる。
しかし、神々もただ一柱を除き、彼を人間や同列の神とは思わずに、自分達の都合で動かせる強力な兵器として見ていたこともあり、どれだけの敵を倒し帝や神々から褒美を貰おうとも、月の光そのものである美しい女神の隣に居れる事も、彼にとっては何の意味も無く無味乾燥の灰色の世界に変わらず独りで立っていた。
そして、いつもの通り任務を受けその地に居座る敵を討つべく向かった。いつもと変わらない日々、何の意味の無い世界の一つである時間は終わりを告げる。
その地を荒らす妖魔の群れを何の感慨も無く討ち滅ぼす。そうして全ての敵がいなくなったことを確認し帰還しようとしたその時であった。
みすぼらしい恰好の幼い姉弟が、彼の下へと駆けてくる。切らした息を整え、姉と思わしき少女が言葉を発する。
「ありがとう、お兄さん。みんなや弟を守ってくれて。」
「あなたのお陰でみんな無事に生きていけるよ。」
「こんな花しか渡せないけれども、どうか受け取ってください。」
心の底から溢れんばかりの感謝の言葉と共に、その姉弟に渡された小さな花をの前に、彼の世界に罅が入る。
彼にとって人など何の感慨も無い存在であった。弱くて勝手に死ぬ存在であった。それがどうであろう、目の前の小さな人間の言葉からくる衝撃に呆然とし、理解できていなかった。ただ、錆びついた心から湧き上る熱があった。
その衝撃に身を震わせながらも花を受け取ったその瞬間に、彼の世界、その全てが粉砕された。
無味乾燥の灰色の世界が崩れ、そこで真っ先に見えた景色、小さな花の美しさと姉弟の眩しい笑顔がそこに確かにあった。
花に零れ滴る涙と共に彼は、自分がこの世界に立つ意味を、命を懸ける理由を決めた。
無辜の人々の為に生き、無辜の人の為に果ててみせよう、と
この子達が見せてくれた美しい花を、眩いこの笑顔を、それらを奪われない為に。
その輝きを暗い影に落とさずに、この小さい命が成長し、やがてそれぞれの未来へと繋いでいく事。
優しくて、穏やかな、そんな世界を作ってくれる。その為に自分は戦おう。守り抜こうと心の底から思えた。
この出会いを以て、神々の装置から、誰かを守る為の人間として彼は生まれ変わる。
その後は、今まで以上に精勤に努め、あらゆる悪を討ち滅ぼした、大風で羽ばたく猛獣、雨を司る魔獣、貪欲な蛇の悪魔、堕落した天神竜、天地が直接生み出したとされる
九頭竜。果てには、太陽そのものである暴走した神をもその力で倒し平穏をもたらした。
しかし、数多の武勲を誇る英雄に対して多くの人々や神は恐れや嫉妬した。やがて、自らの子であった九つの太陽を射殺された帝夋は、段々と彼を疎ましく思うようになり、そして天帝は羿と嫦娥を神籍を剝奪し人間界へと墜とす事となる。
そして、慣れない人間界の生活に苦しむ女神の為に、崑崙山の西に住む西王母を訪ね、仙薬を頂戴する。そうして、受け取った仙薬により力を取り戻した女神は月へと昇っていく事となった。
女神と共に月へと昇る道もあった、現に女神は何度も彼を説得してくれた。しかし、天帝に墜とされた原因である自分が共にいる事は、女神の不利益にしかならない事、そして、ただの人の身であったとしても自分のやることは変わらない。だから、月から見ていて欲しいと告げ最後の別れとした。
それからは、人として地に生き交わり、変わらず悪を討つ等平々凡々ながらも幸せに暮らしていた英雄であったが、「英雄を倒せば貴様が天下一になれる」と妖魔に唆された一番弟子に裏切られ殺されその生涯を終える。
サーヴァントと召喚された場合であっても、人を護る者としての側面が色濃く現れる。
脈々と続く人々の未来が奪われることを何があっても認めない、その為に
あの時自分を彩ってくれた花の意味を、決して散らせない為に
いつの日か、いつの時か、あの花が世界中で咲き誇るその瞬間の為に、彼はあらゆる悪を射砕く、英雄として立つだろう。
最終更新:2021年05月08日 01:50