零音一派


中国にある巨大スラム街・九頭龍街に居を構える男性「山村零音」によって集められた一団。
組織そのものは人員も規模自体も大した勢力ではないので組織名とかは特に決まっていない。
主に零音が九頭龍街にて拾ってきた孤児や身寄りのなくなった女たちをスカウトして構成員にしている。
目的を、「死者との完全なる接触」と位置づけ、そのために聖杯や英霊の力を利用した実験を繰り返している。
基本的に「来るもの拒まず、去る者追わず」の方針。
組織から抜けようとする者や志を違えた者に対しても、特にケジメや粛清などはせず、ただ静かに切り離す。
「新たな夢を見つけたのでしょう。ならばそれでいいではありませんか」は零音談。

人造サーヴァント「レプリ・サーヴァント」は実験・研究の中で生まれたものであり、
彼らの力を使用して死者の世界へ行く装置を作ることが組織の最終計画。
オリジナルと同等の力を持ったレプリの魔力を持って、現実界と死者の世界、いわゆる天国や冥界とよばれる世界を
トンネルのように孔を通してつなぎ、行き来できるようにするというもの。
しかしながら、決して交わらない生と死の世界を繋げてしまうことによって何が起こるのかは未知数であり、
生と死の境界が消滅して混じり合うことで、『命』という概念そのものが世界から消失してしまう危険性もある。
零音はそのことも承知の上で計画を進めている。
全ては、死の世界に消えてしまった愛しき人にまた再び出会うために。

  • レプリ・サーヴァントについて
零音が独学で身に着けた様々な科学技術と魔術を使って作り上げた改造人間。、
人体を素体に作り上げた「器体」に、英霊とは呼べないレベルの霊魂を注入し、
その上で通常のサーヴァントと同等の戦闘力を持てるように、限界まで人体改造を施したものであり、
その戦闘力と引き換えに、安定性・生存率が著しく低下している。
(例えるなら、スクーターをF1カー並みの速度が出せるように改造したようなもの)

主な構成員


・山村零音 

「共に歩みませんか。その哀しみを埋める術を手にするために……」

組織の首魁。
もの大人しく、物腰も柔らかな男。趣味は麻雀とレトロゲーム。
怒りや憎しみといった強い感情を忘れたかののように、人と接する時も淡々と静かに、優しい態度を崩さない。
自身と同じ「哀しみを抱えた者」を見つけては、共にその哀しみを失くしに行こうとスカウトをしている。
目的こそ常軌を逸した狂人ではあるものの基本的には優しい男であり、仲間とした者たちの面倒は見るし、
スカウトを断った相手に対しても無理強いはせず、素直に身を引くところがある。
レプリ・サーヴァントへの改造についても、真に目的に共感した者にのみ同意を得た上で行っている。
それ故に、同士となった女たちからの信頼度は高く、実際、一味を抜けた者も、
組織や零音のこと、改造手術を施された事について恨んだりや後悔するといった感情は持っていない。

彼が死後の世界への道を望む理由は、彼の義理の妹、そして愛妻であった「山村幸芽」にある。
かつて行われた魔術儀式、その失敗のために、彼女は若くして命を散らしてしまい、
このことは彼女を心から溺愛していた零音の人生を大きく狂わせてしまう。
彼女と再び会い、そして二度と離さないために。
愛という狂気に飲まれた零音は、家族を捨ててまで、失ったものを求めいつまでも追い求める。
愛を囚われた女々しき狂人。それが零音である。

・イヴ・ヤマムラ

「このような細事。お父様の手を煩わせるまでもない!」

零音が作り出した人造人間。
レプリ・サーヴァントのプロトタイプといったところで、彼らほどの戦闘力はないが、それでも並の魔術師相手なら戦える程度の力はある。
性格は冷血非道であり、『父』として認識している零音、そしてたった一人だけ存在する『ともだち』の少女以外の存在については、
歯牙にもかけない態度をとる。
その容姿は「山村幸芽」をモデルにしており、そのため彼女に、そして幸芽に瓜二つの娘「山村華子」にそっくりである。

・リン・シャオフェイ

「あわわっ…!どうしましょう、零音さん…!?」

零音によって改造されたレプリサーヴァントの一人。
顔半分に遺る大やけどの傷が痛々しい女であり、性格もどこか陰のある臆病な性格。
普段は零音に付き従い、彼の手伝いや頼まれごとを行ったりしている。
元々は母親を亡くし、身寄りがなかったために娼婦に身を落とした少女であり、
若さと可愛らしい容姿、いじらしい性格から客の人気も高かったが、それを妬んだ女郎たちによって顔を焼かれ、
売り物にならなくなって捨てられたところを零音に拾われた。
体に宿したサーヴァントとしての力はアサシンに類させるものであり、四谷怪談で有名な怨霊「お岩」の力を秘めている。

・ヤオ・ホア

「……私は、もう過去の『夢』には戻りません。だって、今の私には―――――」

デスペルタドールの実行部隊に所属する女性であり、元零音一派でもあるレプリサーヴァントの一人。
かつて家族を手に掛けた苦しみから心を壊し、裏社会の構成員に身を堕としていたが、始末対象であった零音に誘われて、一味に加入した。
デスペルタドールの技術を盗むスパイとして、身分を偽りそこへと潜入していたが、夢界の冒険、そしてそこで育まれた部隊の仲間たちとの交流により、
少しずつ、自身の進むべき道について悩み始めていき、やがて敵の策略によって自らが夢界の主となってしまった際の仲間たちの呼びかけを受けて、
自らの過去、そして零音一派と決別するに至った。
現在は自らの正体を明かした上で、改めて実行部隊の一員となっている。
体に宿したサーヴァントとしての力はアーチャーに類させるものであり、J.F.ケネディ暗殺実行犯である「リー・ハーヴェイ・オズマルド」の力を秘めていたが、
自身の夢界解決の際に、その力は消滅している。

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最終更新:2021年07月19日 19:16