【車輪騎車】

馬車から外れた一つの車輪は
転輪疾駆し谷を往く
向かうは王都、王護の栄誉
そして人はこう囁く、見よ、
Perceval,weals wheel!
ウェールズの車輪だ!

名前 Lohengrin "Perceval" Pellinore
ローエングリン・"パーシヴァル"・ペリノア
性別 男性
年齢 27
身長 177cm
体重 72kg
役職 キングダム、円卓の騎士"パーシヴァル"

──人物──
五代目、"車輪の騎士"パーシヴァルの名を継ぐ青年。
若輩なれどその心身は誠実そのもので、王護の役割を進んで望む忠義の騎士。
円卓でありながら剣を持たぬ異色の騎士であり、彼の振るう力は、その席に在った者を"車輪の騎士"と揶揄するには非常に相応しいものである。

パーシヴァルの名を継ぐ事、そして祖先と同じように王に仕える事を何よりの矜持としており、故にその在り方は騎士としては非常に誠実で真面目なもの。
だからこそ彼は、時に気まぐれな王に対して頭を痛めることが少なくない。時に頭が固いとも言われるが、妥協は彼の性分が許すまい。

城内でさえ常に鎧を着用し、制服姿でいることは少ない。その意味は常に己を律する役割を持つと共に、何時でも戦える準備を整えておく事にある。
たとえ平和の中でも、戦闘への備えは必要なのだ。

彼は、誠実で生真面目かつ優しげな好青年に見える。しかし━━━━━その裏の姿はまた、円卓のみが知っているのだろう。
戦闘の時となれば、彼は奇妙な金の三角兜を被り、敵に対して豹変した態度を取る。
その能力━━━━車輪の能力によって、普段の温厚さからは及びもつかぬ程に、一切の躊躇いなく敵を轢き潰し、蹂躙し、そして円卓の中で最も多くの血を浴びる。
彼は何時も全身を紅く染め上げ帰還する。紅に濡れた兜を脱げば、その整った顔に爽やかな笑みを浮かべ、血塗れた中で勝利を喜ぶのだ。
それは初代パーシヴァルの時代からずっと変わらない、"車輪の騎士"の戦い方である。

その態度の変わり方は、王護への執念、忠誠から来るものだろうか。
戦闘時の彼が、いかなる表情で以って敵を倒しているのか。それは、誰一人として預かり知る事はない。
一つだけはっきりとしているのは、"彼" は王の敵に対しては、一切の情け容赦は掛けないという事だ。
これまでも、そしてこれからも。

──容姿──
短くカットした金髪に碧眼を持つ、爽やかな雰囲気を醸し出す青年。
常に軽鎧を身にまとい王宮を闊歩するさまは、彼の生真面目ぶりを想起させる。
戦闘時には金の兜を被るのだが、それは歴代パーシヴァルが代々身につけてきた"パーシヴァル"のシンボル。
その奇妙な形も相まって、不気味だがかえって親しみを感じる者も多いという。

──概要──
『"パーシヴァル"ウェールズ・ウィール』の称号は、ペリノア家の者が代々に受け継いでいる。
即ち初代たる"パーシヴァル"その人こそがペリノア家の人間であり、それは彼の曽々祖父が、名誉ある円卓である事を示している。

彼の一族は、単なるウェールズ(田舎、という意味合い)の貴族から王都の騎士にまで登りつめ、そして王護の円卓として違わぬ活躍を見せた祖先を深く敬い、また信仰している。
故にその長男は皆、『パーシヴァルの息子』を意味する"ローエングリン"の名を持っている。
二代、三代、四代、そして彼。皆が"ローエングリン・ペリノア"の名を持ち、己の誇りとしている。
そしてペリノア家の者は皆、同じ力をその身に抱く。初代パーシヴァルが"車輪の騎士"と呼ばれた所以たる"異能"であり、その名は"ウェールズ・ウィール"と名付けられたという。故に彼らは皆それに倣い、"車輪の騎士"を名乗るのだ。

"パーシヴァル"を冠する者は、初代が常に着用していたとされる、奇妙な"三角の金の兜"を着用する慣わしがある。
これには魔術的な機構が備わっており、側から見れば全面が金で出来た目出し穴すらない兜であるが、これは内側から周囲の景色を透過し、素と変わらず見通す事が出来る。

では、何故このようなものを着用するのか。その理由はひとつに集約される。……"顔を隠す"為である。
円卓でありながら田舎の出身である事を恥じたパーシヴァルは常にこの金の三角兜を被り、王以外には決してその素顔を見せる事はなかった。
ウェールズ・ウィール(田舎者の車輪)という異能の名も、そういった恥から来たものなのだろう。

しかし彼は傍目からは少しも恥じるところなく円卓としての責務を全うし、現にその子孫からも慕われている。
だからこそ彼らの"慣わし"は初代ほど厳しくはなく、故に宮廷内であればその素顔を見せるだろう。
とは言え、外出時は例外なくその金の兜を被るために、民衆は歴代パーシヴァルの素顔を見た事がない。だからこそ、逆にその奇妙な被り物は民衆にとっては長年変わらぬ、見慣れたものだ。
故にその兜は"パーシヴァル"のシンボルとして扱われ、ペリノア家の者は代々変わらず、"三角頭のパーシヴァル"として親しまれているという。
だからだろうか、民衆が王宮に入る機会を得た時には、謎に包まれた"パーシヴァル"の素顔を見るべく、その人物を探そうとするという。

"車輪騎車"の座はしかし、単なる血による席の継承などではない。
代々ペリノア家の当主が、その実力によって"パーシヴァル"の席を戴冠するに至っているのだ。
それは、血族を超えた力の継承とも言えるだろう。故に彼も、円卓に恥じぬ力と、騎士としての矜持を持ち合わせている事に違いない。
ペリノア家は子が生まれる度に、長男に円卓を継がせるための教育に全霊を注ぐ。剣を扱わぬペリノア家の者は、キャメロットの騎士教育と並行し、独自の武術教育によって"車輪の騎士"を育てるのだ。

ローエングリン・ペリノア。その名はキングダムの宮廷内に、"車輪騎車"の名と共に、今や百年以上を生きている。

──能力──
【車輪騎車】(ウェールズ・ウィール)
己の身体の一部を、鋼鉄の"車輪"と化す能力。
車輪は高速に回転させる事が出来、その猛烈なる車輪回転のうなりは相対者への威圧と同時に、あるいは恐怖を植え付けるだろう。

高速回転する鋼鉄の輪は、剣どころか近代兵器すらもなまなかに通しはしない盾ともなる。
さらに全身を車輪に変化させれば、視界が不自由となる代わりに、ノーリスクでの走行が出来る。
それは敵、すなわち散滅すべき群衆を徹底的に轢き潰す事に使用される。
または生身の肉体では突破が難しい地形などを強引に乗り越える際にも有効となるだろう。
このように、非常に高い機動力・防御性能・それらを転用した攻撃性能を誇る能力である。
肉体に頼らない戦闘法であるため、他の円卓よりも身体能力の意味で劣る節がある。

この能力を持っていた事は、同時に初代パーシヴァルが己を恥じた原因ともされる。
彼の戦いは何時も、聖剣を振りかざし敵を討つ、騎士道に謳われるような爽やかな勝利などではない。
その戦いは相手を徹底的に蹂躙し、残虐に轢き潰す。剣を扱えなかった彼は、その余りに血にまみれた戦いぶりを恥じ、遂には金の兜にその顔を隠したという。
実際に彼の戦いは、騎士として血に染まり過ぎていた。誇り高き騎士である事を望んだパーシヴァルにとって、ことさらそれは最も恥ずべき痴態であっただろう。

+ 能力原文
【蹂輪轢撃】
あなたは自分の身体の一部を鋼鉄の車輪に変えることができる。
車輪は高速回転させることが可能で、敵を回転に巻き込めば強烈な打撃を与えることが可能だろう。
また両足を車輪に変えれば、機関車のように高速で移動することもできる。
そのまま相手に突進をすれば、車輪で相手を轢き潰すようなことも可能だろう。
しかし車輪の構造ゆえに急な方向転換は苦手であり、不整地では極端に機動力も低下する。

身体能力:喧嘩慣れしている
初期装備:なし


──所持品──
  • 騎車のオノリス
"パーシヴァル"を継ぐ者が代々被るとされる、奇妙な三角型をした兜。
頭全体を覆う金板には覗き穴すら存在せず、それを被った姿は見ようによっては不気味か、あるいはコミカルに映るだろう。
これは初代パーシヴァルが己を恥じた故の謙遜の証であり、故にパーシヴァルを継ぐ者は儀礼の意味で、外出時にこれを被るならわしがある。
魔法的な力により問題なく外の景色を見通せる。また内側は以外と快適、という事らしい。
その下から発する声は当然くぐもるが、若い彼の声はそれでもはっきりと聞き取りやすい。
老いた彼の父、先代パーシヴァルがこれを被った場合、非常にコミュニケーションが取り難かったと言う。

  • 騎士の軽鎧
彼が王宮でさえも身につける鎧。
それを纏った厳格な佇まいは、彼が生真面目な人間である事を想起させる。
機動性に重点を置いているため、防御性能はあまり高くない。
その真の意味とは、戦いに向けて己を律し、常に奮い立たせる事にあるのだ。

剣を持たぬ"騎車"パーシヴァルは、型にとらわれない騎士としてのスタンスを確立する上で一役を買った。
その在り方は、剣の成績がすこぶる振るわないキャメロットの学徒たちには希望のように見られているが……果たして。


──手記──
  • 20--/-/-
今日から、私は名誉ある円卓、同時に五代目の御先祖様の名を継ぐ事となった。
父上も、その父上も。そしてパーシヴァル様も素晴らしい騎士でした。
私に、そのような大役が務まるでしょうか……

  • 20--/-/-
前王が逝去された。みな悲しみ、私も父上も涙を流した。
代わりに選定された王は、私とほぼ同い年の青年だった。
だが。身分や出自がどうであろうと、彼は私の仕えるべき王に違いはない。
それは、私の御先祖様とて同じ事であるから。
我ら円卓は、貴方に尽くす事を此処に誓います、"我が王"。

  • 2016/3/5-6
キャメロットへ劣化武具の配送の任を負った。
私の能力が役に立つし、何より久々にキャメロットに立ち寄りたい、と思ったからだ。
学舎内で剣訓練でも拝観させて頂こうと思えば、その訓練相手はアルトリウス卿ではないか。
幾らかの談笑と共に、戦闘の事についても話し合った。未来ある騎士たちに、幸あらん事を。

  • 2016/3/6-8
円卓会議中、何やら不穏な騒ぎが起こったとの事だ。
咄嗟に我が王アルトリウス卿オーウェン殿が飛び出して行ってしまった。
あの時は信じて見送ったものの、あれほどの大戦力、そして国の根幹を一時投入して、もし首をかかれでもしたらと思わざるを得ない。
私に任せて頂ければ良かったのですが……それは、彼らの矜持が許さないでしょうか。
さらに彼らが帰還した時、さらに気掛かりな情報を耳にした。操り人形にテロをさせ、自分は姿を現さない……
敵は、頭のまわる相手という事だろうか。民を脅かす朝敵が現れた事、より気を引き締めなければ。

  • 2016/3/9
ディナダン卿が帰還したという噂を耳にした。
あまりお姿を拝見した事はありませんが、少なくとも騎士としてよい噂は聞かない方だ。
父上に伺った所、「やる時はやる奴だ」と仰りましたが……どの様な人物なのでしょうか。


合計 -Total- -
本日 -Today- -
先日 -Yesterday- -

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2016年03月10日 15:54
|新しいページ |検索 |ページ一覧 |RSS |@ウィキご利用ガイド |管理者にお問合せ
|ログイン|