―――あるところに、見窄らしい羊飼いの一家がいた。夫、その妻、そして“娘”の三人だ。 金はなく、常に空腹に堪えながらも、三人はこの世に生きる喜びをお互いに託して暮らしていた。 だが“娘”にはひとつ、誰にも伝えていない隠している事があった。 自身に魔術に関する“天賦の才”があることだ。 何でもできる、何にでもなれる。そんな才能を周りに隠すのには理由があった。それは―――。 |
―――むかしむかし、ある国に革命が起こり、一人の“少女”が玉座に着いた。 そしてその“女王”の親二人は自身を宰相とし、三人は贅の限りを尽くして民衆を苦しめた。 しかし、誰も逆らうことなどできなかった。なぜならその“女王”には“神にも通ずる力”が宿されていた為だ。 だが“彼女”自身は、悪虐非道なる支配者ではなかった。親二人が“女王”を動かして、悪政をさせていたのだ。 玉座に着いてから幾月か。民の辛苦を耐えかねてか、“女王”は行方を眩ませた。一晩のことだった。 恐れる者がいなくなった民衆は団結し、狼狽える宰相達を―――。 |
―――いつのことだったか。どこかの山に美しい“少女”が『堕ちてきた』。少女は高貴な衣を召し、純銀でできたティアラを着けていた。 山に住んでいたのは世を逃れ、ひっそりとその身を隠していた呪術師の青年。 彼はその“少女”に恋をし、助け上げて彼の小さな館で“彼女”が目覚めるまで寝かせてやった。 目が覚めた“少女”は彼が呪術師だということを聞くと、 『私は魔術師だ。だが、私はそのことによって苦しめられ続けてきた。私が魔術を使えないような“呪い”を掛けてくれ』 そう懇願した。青年は、それにこう答えた。 『私は不解の呪いによってあとひと月程しか生きることができない。だから私が死ぬ迄、貴女が私と暮らしてくれるのなら構わない』 少しの間だけ悩んでから、“少女”はそれに了承した。約束通り青年は“彼女”に“呪い”を掛けた。でもそれは、唯の呪いでは―――。 |
―――嘗て、“神に最も近い魔女”がこの世には存在した。しかし“彼女”の力はとある呪いによって枷を掛けられた。 『“不老”の代わりに、魔術の規模に応じて生気を失う』。そんな呪いだった。 “彼女”は恨めしかった。魔術が使えないことではなく、魔術が命を削れば“使えてしまう”ことが。そして、そうさせた呪いが、恨めしかった。 やがて“魔女”は命懸けの魔術で館を建て、そこに閉じ篭った。 普通の幸福が得られないのならば、せめて異常な不幸に見舞われない為に―――。 |
“嘗て最も神に近しく、後に最も人から遠ざかった魔女” | ||
「制御のできない未来こそ、人の財さ。違うかい?」 | ||
名前(仮名) | ||
性別 | 女 | |
種族 | 人間 | |
年齢(外見) | 20歳前後 | |
誕生日 | 6月21日 | |
身長/体重 | 156cm/51kg | |
趣味 | 裁縫、絵本執筆 | |
好き | 人とのおしゃべり、可愛いもの 食べ物なら何でも | |
嫌い | 災厄/不幸 特になし | |
得意 | 歌 | |
大切 | 友達 | |
所属 | 無所属 | |
容姿 | ||
髪 | 髪型:ミディアムヘア、緩いウェーブ 髪色:深緑がかった黒髪 | |
目 | 形:吊眼気味の丸眼 瞳の色:黒 | |
髭等 | 顎の右側に小さな黒子 | |
服装 | ボタニカル柄のワンピースに厚手の緑のカーディガン。低めのヒール | |
常時着用 | とんがり帽子の形をしたペンダント | |
その他 | 臍の周りに呪痕がある | |
来歴 | ||
アリスには現在の世界に至るまでの過去も経歴もない。と言うのも、彼女が様々な平行世界と時空移動を繰り返してきたことは彼女の言動から確実だと言えるが、その全ての時と空間を捻じ曲げて自分の形跡を“消去”し続けてきた為に、彼女には過去がないのだ。だからこそ、アリスは名を魔女らしい語句の寄せ集めで偽り、年齢を意味の無いものとして扱うのである。 しかし、アリスが時折仲の良い者にだけ語る 宇宙に幾つも存在する世界線上に、万が一つにもその | ||
人物像 | ||
様々な土地、国、場所にランダムに繋がっている“玄関”のある館に住んでいる。正確な所在地は不明だが、要はどこからでも行けるしどこにでも出れるので問題はない。たぶん。 ここ数年は引き篭もり気味だったが、何もすることがなくひょっこり出てきた。そこで世界中に散らばる“能力”と、それを持つ者達に興味を持ち、最近はフィールドワークの方が多い。 一人称は「あたし」、二人称は「きみ(男)」「あなた(女)」。これは年齢で変わることがない。口調はどこかおばさん臭い。魔法を使う時に「どっこいしょ」と言ってしまい、自嘲する。実際体力を減らしているので間違ってはいない筈だと言い訳をする。当人の性格自体はとても明るい。とにかく明るい変人魔女。引き篭もりな割に誰とでも話すし仲良くなる。だが一線は引くタイプ。変なところに地雷を持ち、勝手に自爆して落ち込む。すぐ泣く。要は気分屋なのだ。割と乙女趣味。 趣味は裁縫と絵本執筆だが、どちらも下手の横好き。裁縫技術や絵自体はわりと上手だが、センスが無い為にそれぞれ色形とストーリーがダサい。 因みに身体能力は呪われる前からダメダメ。急に走ると転ぶ。腕立て伏せ1回が限度。 |
能力 | |||
代償を支払い、手に入れるのは“奇跡”──【頽廃魔女】 | |||
破壊力-∞ | スピード-A | 射程距離-∞ | |
持続力-E | 精密操作性-∞ | 成長性-― | |
魔術の総てを司る程の才を持つ。属性を扱う術はもちろん、無系統である時空を操る魔術までを使い熟す。術式は術者の脳内にその全てが組み込まれ、魔法陣やスクリーン、魔術書等を一切使用せずに魔術を放つことができる。もちろん詠唱などのラグも発生せずに、その一切を損なわずに即時の発動が可能。正にチート。だが、呪いによって術の発動に術者自身の“体力”を奪われる。それも、術の威力・範囲と、どれだけ反事象的かに比例して奪われる体力の量は増えていく。マッチ程度の火を生み出して灯りにしたり、手を使わずにお茶を淹れる程度ならば、それこそそれぞれマッチを擦る、又は自力でお茶を淹れる程度の疲労感にしかならない。だが、自然の法則、真理を乱したり、因果律を操作する程の魔術になると急速に体力を消耗する。そのふたつを纏めて同時にした日には、術者が命を落とすことさえあり得るだろう。 | |||
情報 | |||
身体能力 | 虚弱 | ||
初期装備 | 樫の木の杖 | ||
利き腕 | 右 | ||
利き足 | 右 | ||
技術/知識 | /魔術、呪術についての知識 | ||
授与スレ | Act.1のレス378 | ||
戦法 | |||
とにかく大火力はしんど過ぎるので、チマチマと属性魔法を撃ちつつ牽制。力を出すに値すると見れば何が何でも勝とうとし、その総てを見せてくれるだろう。 |
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