ファルフジム
軍正式名はTHF/A−2・ファルフジム。
THF/A−2・ファルフジム(開発名・石蕗)は
菊池金属工業社、
AC社、
ダイダロスアビオニクス社の三社が共同で開発中の、ステルス性を備えた可変人型機動装甲である。
愛称は“石蕗(ツワブキ)”を意味する「Farfugium(ファルフジム)」
ちなみに“石蕗”の花言葉は「困難に傷つけられない」
概要
統合打撃機動装甲計画に基づいて開発された、第六世代に分類される機動装甲、および第一世代型可変空戦機動装甲である。
概念実証機の
試‐零叭ノ二式は2186年にロールアウト。
量産機のTHF/A−2は2189年に初飛行し、現在でも開発は継続中である。
2190年に実戦配備予定。
サンヘドリン空軍、
サンヘドリン海軍、
サンヘドリン海兵隊、
中央空軍が採用を決定しており、あわせて数千機が製造される見込みである。
開発
特徴
基本構造
水蘭の問題点であった巡航形態時の性能の低さを、空力特性の精錬により補った機体である。
構造自体はさほど変わっておらず、あくまで再設計機であるが、可変構造は大きく変化しており、より空力的な飛行を可能にしている。
エンジン上面(大腿部外側面)には一対の垂直尾翼をもち、超音速飛行時には内側に折りたたまれ、人型形態時には折りたたまれる。
外部に露出していたレールガンは腕部に内蔵し、飛行の妨げにならないようになっている。
推進機関
石蕗はその開発に際し、各軍の要求の多くを実現しようとしたため、軽量機としては大推力の機体となった。スラスターエンジンは大腿上部に強力な、
D.A社製可変サイクルプラズマエンジンを搭載しており、その推力は片舷だけで150000㎏fに達する。その為、ファルフジムは軽量機でありながら
ラッシュハードロング(約235000㎏f・合計)、
レザーウルフ(約158000㎏f・合計)、
コマンドウルフ(約199000㎏f・合計)等といった重量機の合計推力を凌駕する大推力を有する事となった。
アビオニクス
リセッツクロウと同系列のAN/APG−91(V)2を機体サイズに合わせて改修、搭載している。また、FLIRを始めとする各種電子光学探知装置を搭載。35の目標を同時に捕捉し、2〜15の目標を同時に攻撃できる。
コックピットは、従来のモニター、及びホログラフスクリーン投影ではなく、HMDによる、網膜投影形式をとっている。これにより、高いオフボアサイト戦闘能力と視認性を獲得している。
ドーサルスパイン
機体上面中心軸に設置された張り出しで、後部まで伸びテールブームと一体化している。ドーサルスパイン内部には補助ジェネレーターを内蔵し、強力なスマートスキンレーダーを作動させる。またテールブームには推力偏向可能なスラスターベーンが内蔵され、垂直離陸およびホバリング時の機動性能を補佐する。
装甲
Gリフレクター
固定兵装
・EMMC‐78・腕部78mm電磁速射砲
ジェネシック社が開発した78mm口径の電磁速射砲(レールガン)。ガンポッド式ではなく内蔵式にする事によって他兵装との干渉を防ぎ兵装搭載量の低下を防いでいる。初速はFCSによって自動的に調整され、距離や弾種に応じた最適な初速によって射撃される。また高速射撃モードでは950発/分の高速射撃が可能で、即応準備弾の180発を数秒で撃ちきってしまう。
・RBG‐9・57mm小口径ビーム機関砲
ジェネシック社製パルスビームカノン。翼基部に内蔵された出力25Mwの小口径ビーム機関砲で、高速射撃による火力集中や近距離防御に使用出来る。
・LMG‐16・35mmレーザーガン
D.A社製近距離レーザー砲。エンジンカウルに内蔵されたアイボールマウント型レーザーガン。近距離でのミサイル迎撃に使用可能で、巡航形態時でも下面を除くほぼ全ての方向をカバーできる。
・CWB
胴体両肩部および両脇下部の計四箇所に装着するコンフォーマルウェポンベイ。巡航形態では機体背面と下面に埋め込まれる形状となるため機動性を損なわない。
オプション兵装
・FATTパック
肩部CWBと換装する強化パック。大型のプラズマエンジンブースターやマイクロミサイルランチャー、ビームカノン、ウェポンベイをパッケージした複合兵装ユニットで、火力および推力を増強する。これにより重武装の陸戦
HMAに迫る火力を持つことができる。
肩部
複合兵装ユニット(一基当り)
内蔵ウェポンベイ
AIM-71×最大6
BGM-70AAGW×最大4
MGM-35KEM×最大8
AIM-201×最大10
AIM-2×最大6
BGM-117×最大1
10連装マイクロミサイルランチャー×1
単装ビームカノン×1
スラスターユニット単発(80,000Kgf)×1
・腕部戦術長距離兵装システム
1000Gw級の全気相型化学ヨウ素レーザー砲とAN/AAQ‐88・目標指示装置の2つで構成された長距離防空レーザー攻撃システム。
・小型シールド
右腕もしくは左腕のどちらかに装着可能な小型の
グラビティリフレクター装甲。人型形態時の胴体部防御に用いられ、巡航形態時には補助揚力装置としても機能する。
・ラムジェットブースター(一基当り)
熱核ラムジェットブースターエンジン(160,000Kgf)×1
派生型
THF/A−2A
THF/A−2B
中央空軍機として使用するために、
イクサミコシステムをオミットした形式。
高速性を重視し、胸部が他のタイプより鋭利で長い。
THF/A−2C
サンヘドリン海軍での使用を主としたCVタイプ(CV: Carrier (based) Variant; 艦載型)
ラインバッカーと
ハウリングウルフの後継機となるため、艦載機に要求される低空での安定性と離床能力の強化に対して、
グラビティリフレクターとスラスターノズルを大型にしている。また航空母艦での運用のために、機体構造の強化、ランディングギアとカタパルト発進バー、アレスティング・フック、空母格納庫スペース節減のためのリフレクター折り畳み機構を追加している。これらにより機体重量は増大している。
諸元
最終更新:2013年08月12日 15:32