響きライブラリー
人間を幸福にしない日本というシステム
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人間を幸福にしない日本というシステム
カレル・ヴァン ウォルフレン

「日本というシステム」という最大の公害を告発
2006.9.12
迫真のルポタージュ、のつもりで書き始めたとは思うのですが、おそらく彼の長年の蓄積を一挙に書き上げたので、いちいちの判断に根拠は示されてはいません。そんなのは後回しっ、という勢いがあります。まあ読んでみてください。溜飲を下げるとはこの事かという話が次から次へと出てきます。我々の毎日の生活が証拠で一杯です。また実際に、この本に引き続いて論点の一つ一つを検証するような本を彼は著しています。
デビューアルバムにはその人の全てが入っている、と言いますが、まさにそんな感じの本です。
出版当時は日本とアメリカの政治界で相当に物議を醸しました。彼の視点は森永卓郎氏あたりに引き継がれている気がします。
私が物心付いた頃から感じていた違和感、生活の全ての面で感じていた違和感、憤り、それは恋愛にまで及んでいました。しかし共感してくれる人は少なかつた。そして本書で漸く理解者に出会えたような気がして、涙が止まりませんでした。宗教まがいのトンデモ状態ではなくて、公害の被害者が害悪を見抜いて告発する人に出会ったような状態であったと思います。
文庫も出ています。
添付ファイル