バランスブレイカー
文字通り、物語全体のバランス(均衡)をブレイク(壊す)するキャラクターや
支給品のこと。
パロロワにおいては「殺し合い」という面が強調されるため、特に「戦闘能力が高い」「殺傷能力が高い」ことを指す。
ただし実際にそこまで壊滅的なバランスブレイクが起きている事は滅多に無く、『そのように見えてしまう性質』により誤認されている事が多い。
例えばバトルもののアニメやマンガなどでは露骨に強いキャラクターやアイテムが存在するもので、時には一見無敵に見えたりもする。そういったキャラクターがパロロワに参戦してきた場合、やはり原作の設定に従って、相応に高い能力を有した状態(およびその強さを存分に発揮する見せ場)を伴って参加することになるため、他の
参加者では太刀打ちできないような圧倒的な存在に見えてしまいがちである。
しかしこの手のキャラクターやアイテムは、大抵の場合は原作の段階で明らかな弱点が存在していたり、あるいは別のキャラクターに倒されたり効果が破られたりする描写があったりするものである。(特にいわゆる「ラスボス」として君臨している圧倒的強者は、物語の最後に
主人公に殺されるものと相場が決まっている。)
それに、こういった状況を解決するため、パロロワにはいわゆる「
能力制限」という伝家の宝刀がある。たとえ原作でどれだけ完全無敵圧倒的最強設定であろうと、それを忠実に反映させずに弱体化させても一向構わないのである。
さらに言うならば、バランスブレイク一歩手前の強キャラクターを撃破するための道具として、別のキャラクターに同じくバランスブレイク一歩手前の強アイテムを使わせる、という展開が考えられる。こうなるとむしろバランスをブレイクするどころか、強いものと強いもの同士でむしろバランスが取れている例といえよう。
よって、
読み手側からすると最強無敵の反則キャラに見えてしまったとしても、話を動かしていく
書き手から見れば「書き方次第でいくらでも対処のしようはある」範疇であることが多いのだ。
余談だがこの性質は
アニロワのアーカード、
ラノロワの美姫、
LSロワのフランドールなど、吸血鬼キャラに多く見受けられる。夜しか出歩けない不死の強者という二面性が、吸血鬼の魅力の一つである為だろう。
しかし、実際に「どのキャラクターにどの装備を持たせても(もっと言えば、何人で挑んでも、どれだけ有利な状況を作り上げても)勝てないほどの、最強すぎる存在」という、明らかなバランスブレイカーになってしまった例というのも存在する。
特に「特殊能力」という概念があるファンタジー系キャラクターは危険であり、まして「レベルアップ」や「装備」などの概念で次々に付加効果を追加してパワーインフレしやすいRPGキャラクターなどは危険極まりない存在になる。
キャラクターによっては認められるロワも無いではないが、ここまで来ると大抵のロワにおいては好ましくない事態だと言える。
事実そのようなキャラクターを生み出したと評された
FFロワは、(もちろんその他の原因も多々あったものの)第一回定時
放送すら乗り切れず、過疎・消滅した。
また、最初から明らかにバランスブレイクな存在ではなかったとしても、物語の都合上、自然とそういった単独最強キャラが誕生してしまうパターンは気をつけていないと十分にありえる。
特に物語の中盤から終盤、複数存在していた「強キャラ」がだんだんと淘汰されてきて、また各種「強アイテム」が様々なキャラの手を渡り歩いていくので、気がついたら「一番強いキャラに一番強い道具が続々と集まっている状態」になってしまいがち。それ自体は、たとえば原作の最後のように「最後の強敵と戦う主人公一行」というドラマ性を生み出す演出としては有効であるが、やりすぎてしまうと物語を壊す劇薬になってしまうだろう。
最終更新:2010年11月18日 11:42