7話：タッグマッチ A - vipac @Wiki

「ランク上位のACが来るなんて聞いていなっ･･･」
MTのパイロットは台詞を言いきれないまま
黒いACの爆雷攻撃を受けて爆散
同時に白いACのマシンガンが一機のMTの足を破壊
勢いを付けて倒れたMTは後ろを走っていたMTの目の前に倒れ、制動しきれなかったMTが躓いて転び
重量で潰れてしまった下のMTの爆発に巻き込まれて三機が沈黙した

「レイヴン、後10分程で補給が完了する。それまで持ち堪えてくれ」
「JagtWolf、了解した」
「チョールヌイ・オリョール、了解」
あれから約一週間後、二人のレイヴンはスチールバレー郊外のクレスト補給基地で防衛任務に就いていた
「それにしても･･･襲ってくる敵が多すぎじゃないですかね･･･相手は本当にテロリストなんでしょうか？」
「そうね･･･訓練された組織的な動きだし、どっかの企業が一枚噛んでる可能性は否定できないわ。
噛んでるとすれば昔から仲の悪いミラージュが一番濃厚ね･･･3時及び11時方向に新たな熱源を複数確認、迎撃して」
「ピクシーに変えてなけりゃ弾切れで死んでましたよ･･･ヤナさん、私は3時の奴を掃除しますから11時のを御願いします」
「了解、ヤバくなったら直に言って頂戴ね。死なれたら困るもの」
「ははは、そんなヘマはしません･･･よ、っと」
エンフィールドはそう言い終えるとマシンガンの弾倉を交換し、新たに現れたMT部隊の方向へ機体を加速させた

「レイヴンだ、散開して迎撃するぞ！」
MTのパイロットがそう言うと後ろの二機が左右に開き、
側面を取ろうと牽制しながら移動する
「包囲ですか、自分達より強い相手と戦う時の常套手段ですが･･･AC相手じゃどうにもならない」
「なっ、コイツ･･･いきなり目の前に･･･」
ブースターの出力を一瞬だけ30％程上げてMTに接近しブレードを一閃、
中央に居たMTは爆発四散した
「隊長がっ･･･と、とにかく列車を破壊するぞ！」
「アイツはどうするんだよ！？」
「逃げ切れるなんて思ってねぇ！だったら目標の破壊が最優せ･･･」
列車に向かうMTの内一機を後ろからマシンガンで撃ち抜き、破壊
もう一機に取り掛かろうとした瞬間、MTはミサイルの直撃を受けて爆散した
「仕事が速いですねぇ、弾薬費が浮いて助かります」
「弾薬費は報酬から引いて残った金額を山分けね、それなら何発撃っても変わらないわ」
「･･･ひでぇ」
「酷くない、それが当たり前じゃなくて？」

「お二人さん、夫婦喧嘩は後にして下さいね。3時方向からACクラスの熱源を二つ確認、個人レイヴンと思われます」
「ついでにジャックした衛星からACの画像を入手したわ。一機は全体的に小型武器で固めてある高機動機、もう一機は
肩ブースターを付けた軽量2脚にブレード一本の侍ACよ。確認出来る限り、どっちも第4世代装備で外装を整えてるから気を付けて！」
「「了解」」

「エンフィールドは侍の方を、私はガンマン気取りを墜とす」
「元よりそのつもりですよ、御武運を･･･」

「由美江、私はあの黒い奴を潰す。アンタはもう片方の白いのを殺って」
「ガッテン承知だハインケル、叩き斬ってやらぁ！」

エンフィールドにとって初めてのタッグ戦が始まろうとしていたのだった