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  • 第十章 追求

vipac @Wiki

第十章 追求

最終更新:2006年02月01日 23:33

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だれでも歓迎! 編集
全てはあの日から始まった。
アリア=リーフオルトがクレリス・ワス・カリムを見つけた時。その瞬間から、全ては始まった。
レイヴンが次々と殺された。犯人の1人レオン、内通者カールがそれぞれ命を絶った。
クレリスを仲間に引き込もうとしたルークが派遣したフェイもまた、命を絶った。
それ以上のレイヴンが息絶え、或いは自粛ないし退職。
レイヴンの数は数週間前と比べて半分以下にまでその絶対数を減らしていた。
これこそが、ルークの言う平和なのか。
犠牲の上に、平和は成り立つのか。犠牲無くして、平和は今や得られないのだろうか。
何も気づかないまま、日々を虚無と虚像で過ごした方が幸せなのだろうか。平和なのだろうか。

「君が、あの右赤腕…てのは本当かい?」
レイヴンが減り、企業もまた必要最低限の依頼しか出さない。
しかし、ACでしか出来ない作業。どうしてもレイヴンがいなければならない緊急の事態。
「本当」
数日前、事故により倒壊した鉄橋の修復作業。
それを請け負ったレイヴンがローレンであり、協力を申し出たのがクレリス。
前者は善意で、後者の理由は少々複雑である。
「覚えて無いかな?俺のこの機体」
ローレンがクレリスを右赤腕だと聞いて協力を申し込んだ。確認もまた、欲しかった。
別段協力が必要なわけではない、自分が標的になった場合の保険の意味もかねている。
それをクレリスは快く承諾した。
「覚えてる…ミラージュ専属AC2体相手に戦ってた、アスガルドとミッドガルド」
事故により倒壊した鉄橋は交通及び物資の流通に大きく貢献していた為、復旧は速急に必要だった。
実際、修理を施すのは作業用のMTではあるがACにしか出来ない部分もまたある。
そこへ右赤腕URUGUと通称"両界"として名を馳せていた片方アスガルドが任に就いている。
「ミッドガルドは…アルフレッドは殺された、だから俺が此処に居る」

「そう…貴方達は見込みがあった、といっても私達の独断だったわけだけど」
「いや、おかげで機体名に因んだ通り名で呼ばれるくらいには有名には…功績は残した」
ローレンがふいに悲しみに満ちた声を出した。
クレリスは思わず謝ったが、それはローレンによって制された。
「良いんだ。君の…せいじゃない。それに…俺達は君がいなきゃあの時死んでたんだ。感謝してる位さ」
目の前で、MTが作業を続けている。事務的な連絡が稀にこちらへ来る程度だ。
鉄橋は見る見るうちに修復されていった。流石、専用のMTが配属されただけはある。
周りを見渡せば、マリンベースがあるだけで、先に山脈と市街地が遠く見える。
「そう…今は、とにかく——」
クレリスの機体のレーダーに一瞬だけ、反応が点った。
しかしそれは一瞬で消える。反応は山脈の向こう側。
(故障…?一瞬だけだし)
「プリマ。北西の山脈の向こうには…何があるの?」

アリアは普段通りの出社、普段通りに制服に身を包み、普段通りの仕事。
違うのは自分の気持ちと、環境。
少女は身体が機械だった、元恋人は自分が殺した。気分など良い筈も無い。
カールの助言を元に、彼が捜査の手を離れさせるようそれとなく助言をした所を中心に、捜査は進んだ。
結果、様々な手がかりが発見された。
狙撃に使われたと思われる薬莢が、第一の成果だった。
やはりAC兵器規格外のものであったが、銃弾にキサラギ社の技術が使われていたのだ。
捜査団はキサラギ本社を捜索、末端のアリアのような捜査員は通常業務及び補佐である。
溜まりにたまった普段通りの仕事など、今更肩がこるばかりだしそんな事をしている余裕は実のところ無い。
(私の出番は…もう無いみたいだし…)
今現在行方を追っているのは主犯格と思われるルークという人物。
クレリスの証言から元に、彼の人物像を模索したが今の所彼本人の足取りは掴めていない。
(あ…昼…)
休憩でも取って、この阿呆らしい気分を吹き飛ばそう。
久々に外で昼食をとるのも良い。同僚二、三人を誘ってみようか。

「何が…って市街地だけど」
プリマは何が何だか解らない、という口調で答えた。
実際、山脈の向こうにあるのはレイヴンとは(ある程度)関係のない、市街地である。
「他に…なんか、そう世界的に有名なもの無い?」
プリマは黙った。何かを考えているのか、ただ単に何も思いつかないから答えないのか。
「ミラージュ本社ビルがあるくらいじゃないか?世界的に、と言ったら」
答えたのはローレン。そしてその答えが、クレリスの欲しかったものに一致した。
「…それだ」
アリアの話を思い返す、今キサラギを捜査団が調査している、との情報。
本来回収するはずの薬莢、わざとらしくそれにキラサギの技術を利用。
本当に回収し損ねたのか、本当にキサラギが関係しているのか。そんな事は今関係無い。
レーダーに一瞬だけの反応、その先にはミラージュの本社ビル。世間は今、キサラギに目がいっている。
「ルークが居る…かもしれない」
自信はなかったが、今彼が居る可能性のある場所はそこしかない。
「なんだって!?」
ローレンは驚きとほんの少しの喜びを、そのまま声に出した。

「よくよく考えればレイヴンを一人ずつ殺すなんて意味がない。どんどん増えるんだから…」
「確かに、ミラージュがつぶれればAC生産そのものに影響が出るな…だが、奴らはレイヴン…そうか」
ローレンが、何かに気づいた。自分も良く知っている手法の一つ。
「声明も、レイヴンが目標。狙撃も、ACだけ…そちらに気を取らせるために、今迄こうやって…」
「その可能性が、そしてさっき一瞬だけどレーダーに反応があった」
信じるに足らないただの憶測だが、可能性は十分ある。
「ACのコアを一撃で射抜けるようなものがビルに直撃したら…まぁ、倒壊するでしょうね」
二人は、鉄橋の修復作業を続けるMTを残し、その場を経った。
取り残されたMTパイロットが信じられない状況を前に、何も出来ないでいた。

「もうすぐ、反応のあった場所…」
山脈を越えてすぐ、二人は巨大な森林地帯に入った。
姿を隠すには、ちょうど良いとも言える。だが、レーダーに反応は一向に見られない。
(やっぱり、故障だったのかな…)
そう思ってすぐに、彼らはそれが故障ではないと知った。
目の前に見た事も無いACが一機、飛び出した。
「ルーク、右赤腕だ。気づいたらしい…が、どうやって」
レーダーには、未だに反応がない。目の前にACが居るのに、反応がない。
しかしそんな事はどうだって良い。目の前に敵が居る、そして近くにルークが居る。
「ルークを、コイツは俺がどうにかする。そしてオペレーター、聞こえるか?増援を要請してくれ」
突如現れたACに向かってライフルを発砲、応戦しつつクレリスを通す。
「任せた」
とだけ、軽く言ってクレリスはその場を駆け抜けた。
この先に居るであろうルーク目指して。

「アスガルド…手品師ローレンか」
パルスライフルを片手に、ブレードを左手に装備。
『敵ACを確認、ヴィクティムです。敵はブレードを装備、近距離での戦闘は危険です』
頭部AIの告げる淡々とした口調の分析をローレンはしっかり耳に残した。
(こいつまで仲間に引き込む奴なのか、ルークって元レイヴンは…)
機体名だけはローレンも聞いた事がある。相手もまた、ローレンの事を知っている。
肩から発射されたミサイルを避け、右手のライフル、左手のマシンガンを掃射する。
「相方のアルフレッドの後を追いに、わざわざ来たのか…悪いがお前と遊んでいる時間はない」
「増援が来る前に逃げたいだろうな、勿論、逃がすつもりは無いぞ」
見た目以上に高い火力を誇るパルスライフルの連射を、数発被弾。
やはりその見た目とは裏腹に、機体の受けたダメージは大きい。
(一見軽装に見えるのに実は火力十分、か嫌な相手だ…)
ローレンの機体はライフルにマシンガン、そして肩にチェインガンというもの。
四脚の特性を生かしたチェインガンの連射による一点集中火力を彼は誇る。
対する相手はEOまでもを起動させ、瞬間的な攻撃力を高めた。

(ルークがこの先に…居る)
ただの可能性は、今や一つの確信と成っていた。
迷いはもう、無い。必要とあらば、彼を殺す。その決意はもう固めてある。
「レーダーに相変わらず反応は無いけど、本当に居るのかなぁ…?」
プリマが弱々しい声を出したが、クレリスの耳にそれは届かなかった。
クレリスが全速力のまま森を抜けると、小高い丘があった。
広がるのは、地平線。それを形作っているのは、ビル街。ミラージュ本社ビルも、そこにある。
そして前方から見えないように、隠れるようにして佇む何かがあった。
ACのようで、ACではない。
フロート脚部のACのように見えるが、左右の腕が無い。
本来あるべきその右肩からは巨大な銃機が、左肩からは巨大なコンテナがそれぞれ生えていた。
それが円盤状の脚部と思わしきもので、浮いている。コアのような部分も一応、ある。
「ルーク…?」
機体はその巨大な方針を離れたミラージュ本社ビルにむけたまま、微動だにしない。
代わりに男の声だけが、聞こえて来た。
「やあ、カリム。俺がかつて愛した女」

「これが…今迄の事をやってきた…AC?」
「ああ、ACを基本としてはいるがACじゃないんだ、これは」
やはりACではない。だとしたら、一体誰がこんなものを作り出したのか。
クリフが個人で作るとは考えられない。やはりこれは、レイヴンに何らかの恨みを持つ者の仕業だろうか。
「これを…作ったのは、貴方に与えたのは…?」
「……」
ルークは、答えない。代わりに、聞いても居ない事を話しだす。
「さて、見て解る通り。俺はこれからミラージュを滅ぼす。邪魔しないでくれよ?」
「見過ごせる訳ないでしょ」
バズーカとレーザーライフルを、ルークの機体に向ける。
「悪いけど、それじゃあこれは壊れない。俺は衝撃の中でも確実にアレを射抜ける」
クレリスはそれでもゆっくりとトリガーに指をかけた。
「カリム…無駄だよ、俺が標的を外した所を見た事があるか?」
「……」
今度は、クレリスが答えない。

目の前をブレードの刃が霞めた。
(危ねぇっ!)
お返しにマシンガンとチェインガンの集中砲火を浴びせるが、反応が遅かった。
「どうした?お前は…名だけが1人歩きしているという事か…」
ヴィクティムから呆れた声が届いた。その声で、ローレンは思わず苦笑した。
「はぁ…まぁ…俺は助けてもらったからそれに見合う活躍を、と一時期頑張ってただけさ」
相方アルフレッドと共に、一時期彼らは目覚ましい活躍を見せた。
その時機体名になぞって付けられた通り名が"両界"
ローレンのアスガルドとアルフレッドのミッドガルド。人間界と、天界である。
「今は細々とレイヴンやってただけ…まぁ、そんなこといってられない、な!」
ミサイルを躱し、ライフルを数発放つ。瞬間、ヴィクティムが視界から消えた。
慌てずローレンはOBで周りこんだヴィクティムに掃射を浴びせる。
ひるむことなく、被弾しつつブレードを振り切ったヴィクティムはアスガルドの右手を切り飛ばした。
「ちっくしょぉー!」
ローレンは表面上、慌て続ける。実はそんなに、現状を苦しく思っては居ない。
増援が、ほどなく現れる。自分が無理して勝とうとしなくて良い、負けさえしなければ良い。
彼らを見つけた時点で、こちらの勝利は決まっているのだ。
誰もが、未だにそう思っていた。

「随分余裕だな、アスガルド」
「俺はローレンだ、そいつは俺の愛機の名前。覚えなくても良いけどな」
OB独自のチャージ音が耳に入った。
(来る…!)
ローレンは素早く後退、同時にマシンガンとチェインガンの掃射をもう一度ばらまく。
弾幕の薄い場所を通り、被弾を最小限に抑えながら再度ブレードを狙うヴィクティム。
今度はコアすれすれの場所を空振る。ローレンはマガジンのせいで攻撃が中断している。
(今のは…どういうことだ?)
ローレンは一時期といえど、名をあげたレイヴンだ。実力派と言っても語弊は無い。
その彼が、先ほどの攻撃に違和感を感じた。
ローレンは増援を待って時間稼ぎをしている。勝ちは無いが、負けも無い戦い。
対するヴィクティムもまた、それと同じような戦いをしている事に、彼は気づいた。
(何故、あいつが時間稼ぎをする…?)
彼もまた、何かを待っているというのか。一体、何を。
ローレンは、時間稼ぎをやめた。何かがあるのなら、勝たなければならない。
一転、攻めに転じたアスガルド。
ばらまいていた弾幕を至近距離で直撃させる為、四脚の旋回をいかして回り込む。
ヴィクティムもまた、それをOBで加速し、距離を取る。
(やっぱり…可笑しい…)

(この人とは、一体何の縁なんだろう)
目の前に腰掛ける占い師カヅコ・ホリキを見て、アリアは思った。
何でまた此処に居るのか、そしてまた自分が此処に居るのか。
「あ、この前はありがとうございました。おかげ様で…」
「ちょっとあんた、それどこじゃないみたいだよ」
また、何かに巻き込まれそうだ。アリアは露骨に嫌な顔をした。
それを見てか見てないのか、アリアには解らなかったが構わずカヅコは続けた。
「もっとマズイ事になってる」
「はぁ…今度は何ですか…」
力無く答えたが、目は真剣だった。カールの事もあった。

「良しっ!」
攻めに回ったローレンは、着実に攻撃を加えて行った。
OBを利用し、離れてパルスを撃ち込み、近づきブレードを振るうヴィクティム。
OBの合間に着実に弾丸を叩き付けるローレン。
両者の消耗はお互いに激しいが、ローレンのアスガルドはもはや右腕が無い。
そしてヴィクティムの右手パルスライフルも弾が切れ、パージされた今は地面に転がっている。
「あんた、何を待ってるんだ?」
お互い距離を取って、ローレンが声をかける。
「この時をだ」
ヴィクティムがOBで向かって来る。ローレンは、驚いた。
まっすぐ、向かって来たのである。そのまま、まっすぐ切り掛かって来た。
考えている暇はない、撃たなければこちらが斬られる。
チェインガンとマシンガンを一斉に撃つ、ヴィクティムに次々銃痕が生まれる。
装甲が弾き飛び、その反動でOBの推力は失われ、ブレードもまた吹き飛んだ。
「……なん、だ?」
既に残す所爆発という最期の行動を残すだけとなったヴィクティムに、ローレンは語りかける。
「俺の役目、死ぬ事らしい」
短くそれだけ言い残して、ヴィクティムは散った。
惚けるローレンの意識を、爆音が呼びもどした。

「さ、もう時間が無いんだ。俺にも、カリム、君にも」
「…何…?」
「まぁ、じゃあ終わり」
短い、言葉だった。クレリスは反応が、遅れた。
なんの前触れも無しに、ルークはトリガーを引いた。銃弾は、現れなかった。
一瞬、時間が止まったような感じがした。
「…?」
ルークの疑問の声が、聞こえたような…気がした。
もの凄い爆音と共に、ルークの搭乗していた機体の右肩、巨大な銃器が吹き飛んだ。
「…え?」
次いで、その爆発は左の始末用ミサイルのつまったコンテナに届く。
大爆発が起こった、それこそそばにいたURUGUの半身も一緒に吹き飛ばした。
「クレリスちゃん!」
思わずプリマは呼び慣れた名で叫んだ。画面には爆発の煙だけが、立ち上っている。

「…大丈…夫」
途切れ途切れに、クレリスの声が届いた。
クレリスは吹き飛んだ目の前にあったはずの機体を、探した。
ルークごと、吹き飛んだのだろうか。それより、一体何が起きたのか。
少し離れた場所に、一塊の機械を見つけた。コアと思しき部分。
クレリスはすぐにURUGUから降りた、そして焦げた丘の上を小さい身体で走る。
「ルーク!」
叫んでも、返事は無い。熱い筈のハッチも彼女の身体には関係無い、無理矢理、こじ開ける。
その中に、クレリスと似たようにスーツを着込んだルークの姿があった。
「ルーク!何が…一体…」
「……暴…発…?なんで…最後の…仕…事」
金髪は血でそまり、コクピットの中もところどころ赤かった。
コアが無事だったのが不思議なくらいだ。
「俺も…俺も結局は…」
「ルーク…?」
うつろな目と傷ついた身体で、ルークは言葉を発した。
「カリム…俺が…馬鹿だったのかなぁ…痛い目見る迄…気づかなかったのかなぁ…」
先ほど迄、今迄ずっとレイヴンを殺してきた男とは思えない、悲しみと憂いに満ちた声だった。

もう走るのは勘弁して欲しい。
そう思っても、やはりアリアは走っていた。
何度目かの、そして最後の走り。
カヅコに告げられた言葉がまたも蘇る。
『悪い奴ってのは、居るもんだ。しかし、地獄行く』
なんでこうも自分ばかりこんな目にあわなくてはならないのか。
それこそ自分はただの人間で、クレリスのようなレイヴンでも無い。
ただ普通に暮らしていただけなのに、自分の周りでばかり世界は動く。
『急ぎなさい。天の目が見てる。それが最後の占い』
天の目なんて知らない。そう言ってその場をあとにすれば全部終わったかもしれない。
でもそんなことするわけにもいかなかった。彼女は解ってしまった。
いつだったか、ローレンの言葉がカヅコの時のように蘇る。
『手品の初歩でな。例えば…右手でタネをしかけるなら、見せる側には左手に注目させる』
そう、本当にしたい事は別の方に注目させる事で隠す。
レイヴン殺害事件、それこそが民衆の目を欺くものであったと、アリアは気づいた。

走る傍ら、ポケットの携帯電話が着信を知らせる。
プリマからだった。走りながら、それでも電話に出る。
これもまた、彼女の直感だった。出なくてはいけない、という何か使命的なものを感じた。
「アリア、ルークを…ううん、とりあえず話を聞いて」
聞こえて来たのはクレリスの声だった。アリアは驚いたが、足は止めない。
「クレリス?何、どうしたの?」
「アリア…?何してるの?息が…」
「走ってる」
ここで向こう側から沈黙があった、目的地はもうすぐそこだ。
「ルークの話から、全てが解った。アリア、今すぐ」
彼女の口から、予想通りの言葉が響いた。
「うん、もう目の前に居るよ」

ビルの前で、アリアは深呼吸した。
走り疲れてはいない、まだまだ走れる。それより急がなければならない。
追うべき存在は目の前にいる。
この世界を乱し、今も未だその計画は進んでいる。
止める方法は、解らない。だからといって、止まれない。
「なんとかなるさー…」
自信無さげに呟きながら、彼女は走った。目指すは、最上階。

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