豚男ビリー
豚貌の獣神
ビリーを特徴付けるのは豚様に変形した相貌、肉の落ちた
異常な痩身、そして様々な動物の毛皮、皮革のパッチワー
クの様な体表である。隆起した顔の筋肉からは一切の表情
は消えうせ、熊、鹿、兎からカワセミに至るまで童話の千
匹皮もかくやとする混沌とした彩りはビリーに「野生の信
奉者」として相応しい神性を与えている。
体を覆う獣皮はビリー自身の持つ自然への畏敬の表れであ
り、その醜い顔は彼自身がイメージする「人間の貪欲が生
み出す罪」の似姿である。
経緯
過激自然主義(エコテロリズム)の権化【論及】
ビリーは“怒れる自然”の代弁者としての役割を自身に
課し、それを見事にやり遂げる。彼にとって経済活
動とは只の手段に過ぎない。彼の目指す最終的な到
達点はただ一つ『大自然の復権』、人類文明の解体
である。人類文明の解体とは即ち眼差しの解体、世
界の
幹束たる
主体現実の崩壊を示唆するものだ。
ビリーは非
盤古由来の
機仙として稀有な存在である
のみならず、
像獣と主人格とが支配-被支配の関係
を結ぶことなく深いレベルで同一化が進んでいる事で
安定した
仙化が施された
機仙には到底持ち得ない特
異な
機功を発現した点で正に
大駒級の妖怪機仙である。
未踏の楽園
ビリーはいつも浅い眠りの中にいる。彼は無意識下では
既に、彼は己が達成すべき「大自然」の中で夢遊してい
る。ビリーの自意識の輪郭から滲み出す様に湧き出す「
大自然」はただ立ち振る舞うだけで周囲の有様を一変さ
せてしまう程だ。彼が一歩を踏む毎に床が芽吹き、飲み
下した杯には淡い苔が生える。
豚男は年にして数回の周期で深い眠り就く。時を同じく
して
陳家講も休業期を迎える。「大自然」は彼等の旗艦
を被い、皆を平等に眠りに誘うからだ。花は甘い香りを
放ち、艦内に満ち溢れる。その光景を陳家講の、豚貌
の行者の崇拝者達は「未踏の楽園の姿」と評する。
ビリーが撒き散らす「大自然」の組成は
YHWHに酷似する。
彼の志向する未来はYHWHの奏でる未来でもある。彼もま
たYHWHの繁殖行為の一環であろうか。
最終更新:2012年04月09日 15:20