カーム沖の大海戦の後、両軍は疲弊しつつも次の戦場に備え、各々の
士気を高めつつ休息と策謀の日々へ移ろいで行く…
――氷の洞窟では未だに活路が見出せないヴィンセント一行に危機が迫っていた。
食糧不足、火種の貧窮、寒さ、そして暗黒に閉ざされた空間でのアイスゴーレムの
不気味な唸り声… ゲオルグ以外はそれほど追い詰められていないものの
徐々に疲弊感が溜まりつつあった。そんなとき、ゴブリンが滑落した氷の坂へ
一行は一筋の希望を見つけんと滑り落ちてゆくのだった―
一方、エヴァンジェリンの邸宅を訪れた赤頭巾レザードいばら姫を待っていたのは
当主のエヴァンジェリンではなく、巨大な女郎蜘蛛『ジャイアントスパイダー』であった。
戸惑いつつも戦いに臨む三人。エヴァンジェリンの意図とは一体何なのか…?
――ブリガンティの酒場は海戦からのひと時の休息を過ごそうと王国の騎士らも訪れ、
嘗て無い賑わいを見せていた。そんな酒場に魔界からの珍客が騎士セイバー
隣の席に着く。素っ頓狂な声を上げ慌てふためくセイバーを尻目に彼女と全く瓜二つの
黒い騎士は多量の食事を喰らう。―しかし、上空から一筋の視線がこの賑わう酒場を
静かに、だが闘志を剥き出しに見下ろしていた…
そして、帝都ガストラスでは異様な雰囲気に包まれ帝都全体が闇の帳に満ちていた。
異変を察知し、ティンタージェル城より戻ったデスサイズとガッツ
大公バルカスが見つめるその暗黒の空には巨大な黒い龍が出現していた。
…世界はひと時の休息も戦士達に与えない混沌の時を迎えていた…

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最終更新:2007年01月12日 19:38