ルフィーアは只ならぬ不安を感じていた。頭上に広がる暗黒の雲― そして、
何か恐ろしい事の前触れかのように降り始める雨―
言い知れぬ重い雰囲気の中、街の復興に力を入れる王国軍。その時、彼等に同行して
いた少年マオは何かを感じ取る。
―悲鳴と断末魔・・・
突然、マオは一心不乱に西地区ラミレス街へと
駆け出す。それを見た
セイバー、ルフィーア、アシュレー、
レザードらもラミレス街へと急行する。
そして、そこで待ち受けていたもの―
王国兵をことごとく血祭りに上げた一体の悪夢の如き怪物であった!
―一方、
フタバ王国の西南端に位置する古き城。
この城の内部では嘗て無いほどの死闘が繰り広げられていた。
魔界の第八層より遣われし大悪魔
バイオレーターが、支配者
マレボルギアの命によりスポーンを軍団の
司令官として再び迎え入れるべく乗り込んできたのだった。
その凶悪凶暴な来訪者に対し、スポーンは打ちのめされ、気絶してしまう。バイオレーターは自らの腹を満たすべく
ディズィーとその傍らに居る
光る眼の子供達に襲い掛かろうとする。―しかし、そのピンチを救う者がいた。
スポーンのかつての友・老ドラゴンの
ドレイコ、そして黒い鴉の集団ともに宋風と現れた黒尽くめの男である。
二人はスポーン、ディズィーらをバイオレーターから引き剥がすべく猛烈な奮闘をするが、魔界の
地獄とまで言われる世界の住人である悪魔を押さえるのは容易ではなく、ドレイコは傷を負ってしまう。
が、その一瞬の攻撃の隙を突いた黒尽くめの男はスポーンを目覚めさせるべく彼を呼び起こす。
そして、ついに―
―ラミレス街へと駆けつけたマオ、セイバーらは一瞬にして戦慄の只中へと叩き落された。
滴る血、兵士の叫び声、稲光る雷鳴、雨、そして惨劇の場に佇む怪物― そして、アシュレーは聞いた。
あの声を― 『 風 船 は 要 る か !? 』 ―『この声は・・・・ペニーワイズ!』
そしてあの悪夢の道化師は怪物の名を呼ぶ―― 『復讐鬼 パンプキンヘッド』と・・・
――そして、王国は夜を迎えつつあった。
最終更新:2008年01月28日 01:57