『胎動する悪意の闇』
フタバ王国とアージェスト
神聖帝国との再戦は時間の問題となった。
既に神聖帝国はゼダンの攻防時より王国との次の戦いに向けての準備を着々と進めており、
闇の騎士デスサイズによる帝国高官への巧妙な根回しと、魔導研究により得た成果で開発した
新技術と新兵器を用いた新しい戦略を練っていたのだ。
また、神聖騎士団団長アグリアス・オークスを総司令官に迎え、摂政プロイツェンの後ろ盾を得た
デスサイズは自らの野望も据えた大攻略に臨む―
一方、フタバ王国は帝国との再戦が近い時期において、国内の王族や貴族に対する政策不満や
身分格差による増税に苦しんでいた。
事態を重く見つつも、対処できないでいる国務聖省の
カテリーナ・スフォルツァ卿や
グリシーヌ・ブルーメール卿は
この状況打開のために打開案の作成に奔走するも、国民の不満はついに騎士団にまで伝播する。
機を同じくして、王国の騎士アルトリア・ペンドラゴンが王都へ帰還。事態を重く見た彼女は
王への叛乱というまさかの一大決心をする。
膨れ上がった風船が爆発したかのように、決起した騎士団と国王直属のロイヤルガード(親衛隊)による
激しい戦闘はアルトリアたちに軍配が上がり、ついにアストレア城を完全に制圧する形になった。
そしてフタバ王国国王ハル=パゴスⅡ世は、彼らの目を盗むように技術開発局の局長である
クィント・マクシムスなる人物と密かに脱出をした後だった…。
果たして、二つの国の行方はどのような運命を辿るのであろうか?それは破滅かそれとも―
最終更新:2008年06月05日 00:27