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実験のやり方

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実験のやり方


生体計測の研究は実験のやり方が最も重要です.優れた信号処理も指標化アルゴリズムも機械学習もすべては,正しい実験方法で実験できてこそ意味があるものになります.

しかし,最適な実験デザイン,課題の提示方法,教示方法は簡単に決められません.そもそも誰も最適な方法を知らないかもしれません.

ここに書いてあることは,できるだけ無駄な実験をしないで,Bestではないかもしれないけれど,Betterな実験(あるいはWorstではない実験?)をするためのメモです.

1.先行研究の調査

まずは研究目的を踏まえて,先行研究の実験方法を整理しましょう.以下は最低限調べておきます.
  • 課題の提示方法はどうやっているか?(画像?文字?映像?音声?)
  • ブロックデザイン(課題と対象条件を一定間隔で複数回繰り返す方法)かイベントリレーテッドデザイン(イベントをランダムなタイミングで設置してその反応を見る方法)か?
  • 実験デザインは?(何秒課題を実施して,何回繰り返すか?)
  • 対象条件(コントロール条件)は何か?
  • 実験参加者の人数,属性は?
  • 計測装置,計測項目は?
  • 何を評価しているか?

2.予備実験

先行研究の調査が終わり,実験方法の案が決まったら,次は予備実験を行います.
このとき実験デザインは1つに絞らず,複数用意しておいてもいいです.
最初は同じチームの人でお互いを実験参加者にして練習してみましょう.
気を付けてほしいことは以下のことです.
  • 実験にかかる時間は1時間以内か?(取り付け、取り外し含む)
  • 実験参加者に負担がかかりすぎないか?
  • 予備も含め,必要な物品の確認.(POMSなどの質問紙や消毒用アルコールなど)
  • 最低限の解析,評価方法の確認.
  • ある程度まとまったら,倫理委員会の書類を作成する.(初回のみ)

3.実験参加者の確保

予備実験で実験方法が決定したら,いよいよ本実験です.
学会発表する場合や謝金が発生する場合は,倫理委員会の書類を踏まえて,
参加者への説明文書と謝金支払い用の口座情報(印鑑必要)を用意します.
スケジュールを調整し,研究室の共有カレンダーに実験日と場所を記入します.
(学外で実験の場合は,使用する装置についても記入すること.)
実験参加者の募集するときに注意してほしいことは以下の通りです.
  • 連絡先を把握しておく.
  • 印鑑などの持ち物について確認しておく.
  • 謝金支払い用の口座情報を早めに記入してもらう.
  • 参加者が前日に飲酒したり,睡眠不足などの状況にならないようにお願いしておく.

4.本実験

本実験で気を付けてほしいことは以下の通りです.
  • 早めに実験室に行き,冷暖房を調整して適温にしておく.
  • すぐに実験が始められるように装置を準備.
  • 実験記録表を印刷し,実験終了後に記入してもらうこと.
  • 実験中に気になることがあったら,メモしておくこと.(解析時に使う)
  • もし,参加者が中止を希望したら,すぐに実験を中止すること.
  • 実験終了後にすぐに実験データを保存する.ファイル名のつけ方はルールを事前に決めておき,測定装置の故障などの事情で計測できなかった場合はメモしておく.
  • 質問紙があるときは,参加者の記入漏れや重複回答がないか確認する.

5.実験後

本実験終了後は,各種計測データ,質問紙を整理し,不足がないか確認しておくこと.
解析するときは,必ず元信号は手を加えないまま残しておくこと.

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