シテカ共和国

国名 シテカ共和国
首都 クラ
元首 ロテオン・ナック全国人民大会議議長
通貨 ドンデン
国旗

概要

 南方大陸の高原地帯を国土とする共和制国家。「インテグラ・シテカ」なる新興政治勢力が銃口から政権を生み出し、多種族・多宗教のこの地に一応の平和と統一とをもたらした。

 国土の大半を占めるシテカ高原は、有史以前から猛烈に進行する南方大陸内陸部の乾燥化に曝されながらも、2000mから3000m級の高原地帯に特有の気候から快適な居住環境を保ち得ている。そのため古来南北の交通も激しく、北方人・南方人、あるいはメトラ教・円十字教・土着信仰が入り混じりモザイク模様をなしている。

歴史

 歴史を紐解くと、シテカ高原は長らく土侯や軍閥が割拠して統一的な政体を持たなかった。地理的な条件からすれば考えられないのだが、近代に入ってから幸か不幸か他国の直接的侵略を受けず、民族的アイデンティティに覚醒する機会を得られなかったことも、なお一層混沌に拍車をかけたと言えよう。

 これを打破したのが、突然現れた「インテグラ・シテカ」を名乗る集団である。彼らはもともとシテカ高原中南部に割拠する一土侯が雇った一群の青年軍官に過ぎなかったのだが、あるとき俸給の未配をきっかけとして決起、その産声を上げたとされる。もちろんそこまでならさして珍しい話ではなく、決起勢力もまた新たな軍閥なりに衣替えし、迷信と蒙昧に耽溺して歴史に埋没していくものと思われた。

 だが、徒党の中に(不可解にもその名は伝わっていないが)傑出したイデオローグにしてアジテーターにしてオルガナイザーがおり、彼らを鉄の規律と明確な政治目標とを備えた強力な革命勢力に変えたのである。口々に「インテグラ・シテカ」(シテカを統合せよ)と唱えながら次々に土侯・軍閥の軍隊を破った彼らは、種族や宗教に囚われることなく有為な人材を隊伍のうちに吸収し、瞬く間に高原を、そして民衆の心を席巻した。

 最後にシテカ高原の最大都市クラへと入城した「インテグラ・シテカ」の革命軍は、その地を数千年間に渡り統治してきたとうそぶく土侯の一族を宮殿前に集めて機関銃の掃射を浴びせ、シテカ革命を完遂。その日、シテカ共和国の建国が厳かに宣言された。

政治

 シテカ共和国の国制は、おおむね議会共和制に区分し得る。「全国人民大会議」なる会議体が最高機関と定められており、実際には大会議の互選により組織された「小会議」が執政する。議会共和制は議院内閣制とは異なり政府は完全に議会と一体化しているもので、シテカ共和国の場合も小会議の活動は大会議の任期と連動している。もっとも大小いずれにせよ議席は「インテグラ・シテカ」が独占しており、これは北方大陸のコミュニストの影響を明らかに窺わせるものである。

 執政党「インテグラ・シテカ」(シテカ統合党などと称される場合もある。蔑称的略称はインシテ)の政策は極めてプラグマティックであり、個々の条目を取り出せば新興国家の抱える喫緊の課題ばかりだが、総体的には玉虫色とも評し得、左右などのカテゴライズをし難い。国家サンディカリズムやコーポラティズムに近いとされる場合もあるが、ひっくるめてポピュリズムとするのが最も当たっていそうである。

 一部、陰謀論的にではあるが、あまりに鮮やかな革命の進行などを理由として「インシテは単なる隠れ蓑であって実は上部組織を持っているのではないか」という説が唱えられている。インシテはなんらかの謀略集団によって「用意された」というのである。たいていの場合、その上部組織とは北方大陸のコミュニスト/ファシストのことを指しているようだ。

国民

 国民の多数を占めるのは七割に達する南方人(亜人種)であるが、複数の種族に分かれている。特に、共和国南西部に暮らす有鱗のビユトゥアン族は有力。三割程度の北方人は首都クラを始めとした都市部に多いが、それら後発の都市住民に対して数は少ないとはいえ、先史以来変わらぬ生活を続けてきた遊牧部族も無視し得ない。

 宗教は、南方人が土着信仰55%、メトラ教30%、円十字教15%、北方人が土着信仰20%、メトラ教75%、円十字教5%、全体では土着信仰44.5%、メトラ教43.5%、円十字教12%程度となっている。ただ、それぞれの宗教がいくつもの分派を抱えているため、この数字が直ちに意味を持つわけではない。

軍事

 共和国軍は革命直後に設立された。インテグラ・シテカ直系の部隊と、革命の中で帰順編入された軍閥系部隊との混成であり、軍幹部は隊列の思想的忠誠の獲得に躍起である。

 陸軍は、第1から第3までの正規師団と第4から第18までの独立旅団によって成っている。兵力だけを考慮すれば、正規師団はおおむね列国の師団に遜色ないということができる。しかし独立旅団は、旅団でありながら師団を上回る数万人を擁する部隊、一個中隊にも満たない数十人の部隊、バラバラもいいところである。軍閥時代の系列ごとにそのまま看板だけ旅団としているためだが、これでは各作戦単位が協調しての軍事行動は不可能であろう。かろうじて、第8、第15、第17の各独立旅団は早期の正規師団化が可能な(要するに軍隊の形をした)部隊として知られている。

地理


 飛行場は首都クラ市に西・東の2ヶ所、南部海岸州のロサイ市に1ヶ所ある。このうち、大型機の運用に耐え得るのはクラ西飛行場のみである。また、西部高原州のプラウ湖には水上機基地がある。

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最終更新:2018年11月24日 11:19
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