８：００ - yariba @ ウィキ

８：００【はちじ】

『おはようございまーす！』

家に帰って、テレビをつけて

「朝の番組を録画しとく人ってあんま居ないよな…」

それでもどうしても見たいから録画しておく
朝リアルタイムで見ればいいのだろうけど、朝はどうしても全部見る事が出来ない
少しくらいなら見る事は出来るけど、やっぱりどうせなら全部見たいし

録画したその番組は、いつも学校終わって帰ってきてから見ている
実はこの時間が楽しみで、家帰って着替えて、学校で課題が出たとしたらそれを済ませて、ゆっくり見れる体制に整えて、見る
今日は課題が無いから、着替えたら即テレビの前に座り込む

ハーフで美人さんな人妻アナウンサーと、眼鏡のオシャレなおじさんと、そして

(加藤さんやっぱイケメンだよなー…)

俺の憧れの、普通のおっさんだけどイケメンな人

朝の番組
それは他の番組と比べても真面目とは少し離れていて
ただ見ている側を楽しませる親しみやすさがあって
始まってすぐの時間など時々ビックリするほど真面目な時もあって

(いいなー…)

その場で楽しそうな加藤さんを見ると、少しだけ胸が痛む
でも、それ以上に

『ぷりーず、うぇるかーむ』

(あ、始まった)

色んな外人さんとかかっこいいロッカーさんや俳優さん達が出る、紹介される
勿論美人な外人さん達も時々出るコーナー

番組内で好きなコーナーの一つで、
番組内で一番胸が苦しくなるコーナー

『もうーこのコーナーになったら何でそんなに適当なんですかー？』
『いやいや適当なんかじゃないですよ。ねぇ？』
『加藤さんはいつもこんな感じですよ、ねぇ』
『いやいや俺はいつでも真面目ですよ。皆が気づいてないだけで』
『気づいてもらえない程度の真面目ってそれもう真面目じゃないじゃないですかー』

テレビの向こうで、三人が楽しそうに会話する
その三人のうち、二人は俺の知っている人で

(まぁこの三人の中で一番好きなのはこのオシャレなおじさんなんだけど…)

このコーナーのお決まりのポーズ
それを三人でしているのが、ちょっとだけ羨ましい

自分でもマネしてそのポーズをしてみる
そんな事をしても、そのメンバーには入れないのだけれど

(このポーズ、だぶるゆーと同じだよな…)

そんな事を考えていると、急に後ろから声をかけられた

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