ゲーム作者の集い[ゲームヘル2000]

スコアの考察

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概要

スコアとは何であるかを考察するページです

スコアとは

スコアは「プレイ」を「数字」で評価するものです。
たとえば、
  • 敵を倒した→「おお、いいね。100点あげましょう」
  • ボスを倒した→「凄い! よく倒せたね。じゃあ、1000点あげましょう」
というように「敵を倒した/ボスを倒した」という「プレイ」を「点数」で評価します。

評価とは、プレイヤーを褒め称えることです。
良いゲームは、プレイヤーを褒めることが上手で、
プレイヤーに「もっと褒められたい」と思わせ、
次回へのプレイ動機(リプレイ価値)を上昇することができます。

リプレイ価値を上昇させると、プレイ回数を増やすことができるため、
ゲームの寿命を長くすることができます。

スコアのタイプ

スコアには、
  • 即時評価
  • 一括評価
の2つのタイプがあります

即時評価

アクションを起こすたびに、それをスコアとして評価する方法です。
  • 敵を倒した
  • アイテムを取った
など、「原因」→「結果」の流れが非常に明確です。

ただし、スコアは重要な情報ではない(ゲームクリアに必ずしも必要でない)ので、
他の情報に埋もれて目立たない可能性が高いです。

一括評価

ステージクリア、ゲームオーバーなど何らかの区切りで、まとめて評価する方法です。

結果画面を表示して、
  • 残り時間ボーナス
  • 残りボムボーナス
  • アイテムトータル取得数
などを表示するのがよくある方法ですね。

メリットとして、「スコア」以外の情報の流れはストップしていることが多いため、スコアの存在を前面に押し出すことができます。

デメリットとして、評価基準を明確に示す必要があります。
たとえば、「被弾数が少ないこと」を結果画面で評価するとします。
ですが「被弾」という「原因」は、結果画面よりも、かなり前に起こった現象です。
そのため「原因」をしっかり説明しないと、
「スコアが10000点です」といわれても、何が原因でこの結果になったのかプレイヤーに理解されません。

スコアの基準

スコアを実際に計算する場合、何らかの基準を決めておくと、算出が容易になります。

一般的なゲームにおけるスコア基準の例を、以下に提示しておきます。
  • 1点 : ネタ技
  • 10点 : ゴミ
  • 100点 : 敵を倒した
  • 1000点 : ボーナス
  • 10000点 : 特殊ボーナス
1点
普通は使いません。ゲーム中1回しかできないようなネタ技を評価するときに使えるかも?
10点
単体ではあまり使いません。プレイ時間×10点とか、一括評価の基準点として使ったほうがいいかも
100点
ゲーム中に常時発生するアクションを評価するもの。敵を倒したとか、障害物を壊したとか
1000点
ボーナス点。アイテム取得ボーナスとか、人を救出したとか。
10000点
特殊ボーナス点。残りボムボーナスとか、制限されたリソースに対する評価など

評価項目

スコアを算出するとき、「何を評価するか?」ということは非常に重要です。

基本は「ゲームクリアに必要なアクション」「ゲームプレイとして面白いアクション」を評価します。
  • 敵を倒した
  • 被弾回数が少ない
  • チェーンコンボを多く決めた
などなど。
面白いアクションを高く評価するほど、そのアクションに対するプレイヤーへの動機を高くすることができます。

評価項目の種類には「増加項目」「減少項目」があります。

増加項目

増加項目とは、「多い」「大きい」ほど評価される項目です。

たとえば、
  • 敵の総撃破数
  • アイテムの総取得数
  • 残り時間
です。

増加項目における、評価項目とスコアの関係は以下のようになります。

このグラフの傾きについてですが、
「大体このぐらいだろう」
というのではなくて、しっかり計算して求めます。

では、どうやって計算するのかというと、
「終わり」から逆算して求めます。

まず、ベースとなる点数(基準点)を用意します。
たとえば、10000点とします。

それを、プレイヤーがステージの「終わり」に到達した時点での、
理想的なプレイによる「評価項目数」で除算します。


たとえば、敵を「50体」倒すのが理想的なプレイであれば、
10000÷50=200
で、1体破壊につき、200点というのが、このグラフの傾きとなります。

ただ、作り手は無意識に評価を厳しくしてしまう傾向があります。
レベルデザイン講義の高原現象を参照)
なので、50体が理想であれば、30~40体まで基準を下げてしまったほうがいいのかもしれません。

減少項目

減少項目とは、「少ない」「小さい」ほど評価される項目です。
  • 経過時間
  • 被弾数
など。

ただ、増加項目より、パッと見てわかりにくいので、可能であれば、増加項目に置き換えたほうがよいです。

たとえば、
  • 味方の撃破数(少ないほど良い)
という減少項目は、
  • 残り味方の数(多いほど良い)
という増加項目に置き換えることができます。

おまけ

スキルの評価とコストの評価

スコアは、「プレイヤーのスキル」を評価するシステムです。
これはプレイヤーが上達しない限り、増加することはない評価の仕組みです。

逆にドラクエなどのRPGは、「プレイヤーがゲームにかけたコスト」を評価する仕組みです。
プレイ時間が多いほど、経験値というスコアは増加します。

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