相手のデッキに混ざる事ができる独特のリバース効果を持つモンスター。
何かと有名なインセクター羽蛾も使用した由緒正しき昆虫族である。
初めに、皆さんは自分のデッキを何枚で組んでいるだろうか?ルール上メインデッキは40~60枚という事になっているが
大多数のデッキが多少の多様性を犠牲にしても、デッキの回転率を上げるため最小限の枚数である40枚に留めているだろう。
中には、デメリットを覚悟の上で成金ゴブリンやカードカー・Dを採用してドロー加速を図るデッキもある程だ。
そんな環境の昨今、このカードは相手のデッキに不要なカードを1枚加え、ドローの確立を変動させる強力な効果を持っている。
この文を書くにあたってwikiの確立のページを参考にしようとしたが、なんとなく面倒だったのでやめといた。
…とにかく相手のデッキに自身が混ざる事で、キーカードを引く確立を下げる事ができるのだ。勿論、複数枚混ざれば更に強力になる。
勝負の命運を分けるデスティニードロー時や、残りライフ1000以下の時、デッキトップが表側のこのカードであればゲンナリする事間違い無しである。
相手のドローを妨害する使い方は、ここで既に紹介されている
墓場からの誘いも存在する。
あちらはフリーチェーンの強力カードであるが、こちらならではの利点も存在する。
まず、デッキに混ぜる時、相手と自分のカードスリーブの大きさが違う場合、大きさで区別がつかぬよう全てのスリーブを外す等の処理が必要になる。
これは多重スリーブは勿論の事、普通にやっていても時間のかかる非常に面倒な作業だ。イライラしながら作業すれば、集中力も削げていくだろう。
スリーブを全て外し終える頃には、相手は何をしようとしていたか、どういう作戦を立てていたか忘れている筈だ。
あわよくば相手自身のターンだった事も忘れてるかもしれない。その時は上手く言いくるめて自分のターンとして進行しよう。
外している途中で、うっかりデッキの中身を数枚ないし全部見る事ができれば情報アドバンテージにも繋がる。
更に、効果によりデッキに混ざったこのカードは、相手からすれば不要なカードなので、このカードをドローする事は1枚分のドローを無駄にしたという事になる。
これにより、混ざったこのカードがデッキトップないしその付近に存在する時、あらゆるドロー系カードの性能を下げる効果がある。
成金ゴブリンは勿論、強欲な壺ですら1枚ドローのカードに成り下がる。カードカー・Dに至っては1枚ドローしてエンドフェイズと更に使い辛い。
強欲で謙虚な壺でめくった中に1枚あれば「3枚の中から1枚選ぶ」が「2枚の中から1枚選ぶ」と同然になり、やはり性能が落ちている。
そしていざドローされると、効果によりすぐさま特殊召喚されてしまい、何かしら利用されてしまうと思いがちだが、果たしてそうだろうか。
通常、不要なカードは手札コストにしてしまうのが定石だが、このカードは即フィールドに出てしまう為それができない。
このカードが特殊召喚されたターン、相手は強欲で謙虚な壺等の特殊召喚を制限するカードを発動できなくなる(たぶん)。
サイバー・ドラゴンや不死武士といったカードは、このカードが存在するだけで特殊召喚できなくなってしまう。
1000ポイントのバーンも付いているので、ジェルエンデュオを即破壊できる他、神の警告ラインを崩せる可能性もあり、場合によっては引導火力にもなりうる。
相手が昆虫族を使わないデッキであれば、相手モンスターがこのカードのみの時に群雄割拠を使うのも有効。召喚、シンクロ、エクシーズを防ぐ事ができる。
そうなれば相手もヤケクソになるだろう。このステータスで自爆特攻を仕掛ければ大ダメージは必至、守備表示にしても貫通攻撃のカモである。
場合によっては特殊召喚時にチェーンしてマインドクラッシュを発動すれば、特殊召喚を防いだ上で情報アドバンテージを得る事も可能だ。
因みに、カード名は少々間違えやすいが寄生虫パラサイ「ド」である。「ト」ではない。宣言の際は注意したいが、相手が間違えれば儲けものであろう。
また、昆虫族に変更する効果も強力である。この効果はどんなイラストアドを持つモンスターも、あられもない虫の姿に変えてしまうのだ。
虫に対して免疫の無い相手が、召喚したデスガイドさんがカサカサ動き回るのを想像してしまったら、強烈な精神的ダメージを受けるのは間違いない。
そうでなくともイラストから分かるように、この昆虫族に変わるシーンは普通に気持ち悪い。もしソリッドビジョンがあれば自分のモンスターがあんな事になって気分が良い訳ない。
トゲトゲ神の殺虫剤や虫除けバリアーを用意しなくても、相手の気を削ぐ事で精神面で優位に立つ事ができるのだ。
ただし虫好きや変わった趣味を持つ相手に対してはアドバンテージにもなりうる。この効果は相手を選ぶ諸刃の剣である事を注意して扱いたい。
弱点といえば、強欲で謙虚な壺等ドロー以外の方法で手札に加わると効果を発動できないという点だろうか。
しかし前述した通り、このカードをドローないし手札に加えるために貴重なカードを消費したならば実質1アド取ったも同然である。
そもそも混ざったこのカードをドローせずにデュエルが終わる可能性もある。そんな時は表側で混ざったこのカードをそのままにしておこう。
マッチ戦であれば次のデュエル以降、表側でこのカードが混ざっている事が判明した時、ジャッジキルを狙える可能性があるのだ。
ただし自分が真っ先に疑われる他、自分のデッキも1枚減っているので40枚未満の場合はジャッジキル返しを食らう可能性が高い、非常にハイリスクな作戦である。
その効果から寄生するのはフィールド上のモンスターと思いがちだが、本当に寄生しているのは相手のデッキ、ひいては相手プレイヤーそのものなのだ。
デッキに潜り込み、ドローの確立を操作し、あらゆるカードや相手のプレイを妨害できる万能メタカードである寄生虫パラサイド。
隠された真の能力を発揮し、ひとたびデッキを蝕めば、相手もこのカードイラストの如き苦悶の表情になる事だろう。
6スレ目 513 :名無しプレイヤー@手札いっぱい。:2013/02/27(水) 18:30:23.77 ID:iboTPcPQ0