速攻魔法
自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択して墓地へ送る。
4スレ目 166 : 名無しプレイヤー@手札いっぱい。投稿日:2011/02/27(日) 10:50:54.93 ID:NGfwNYaQ0
「テキストが短いカードは強い」という法則を体現しているカードの一枚。
「ポタニティ・ガール」のようにフィールド上から墓地に送られた時に効果を発揮するカードの助け舟である。
タイミングを逃す心配が無い強制効果持ちの
「クリッター」なら、
「次元幽閉」に捕まりそうになった所を墓地に送る事で効果を発動できる。
また、せっかくシンクロ召喚の材料にするべく相手のモンスターを「
精神操作」で奪ったのに相手の
「月の書」等で妨害された時も、
このカードを使って相手のモンスターを墓地へ送ってやる事で少しは悔しさを紛らわせる事が出来るだろう。
しかし、このカードの真価は【アイドルカード】でこそ発揮出来る。
自分のアイドルカードが醜悪な相手モンスターの攻撃対象にされた時、彼女達を守る為にこのカードを活用するのだ。
相手に蹂躙されるくらいなら、いっそ自らの手で…使用者の非情とも取れる行動はしかし、確かに彼女達には伝わるだろう。
「マスター、ありがとうございます…!」
きっと彼女達は心からあなたに感謝して、そして絆を深める事が出来る筈だ。
最愛のアイドルカード達を守るため、是非ともこのカードは三枚積みにしておこう。
絵柄が「ワイト」なのはご愛嬌である。
4スレ目 167 : 名無しプレイヤー@手札いっぱい。 : 2011/02/27(日) 15:01:58.86 ID:N9vDbo3p0
>>166の書き込みを見て私の過去を思い出したので、このカードの強さを証明するべく、実体験を語ろうと思う。
私が遊戯王と出会ったのは、まだ乳臭さを残した10歳の頃だった。
友人たちやマンガに影響されて、私も遊戯王を始めることにしたのだ。
思い立つとすぐにパックを買いに行った私は、興奮を覚えながら一枚づつカードを確認していった。
その時である。ちょうど私が「彼女」との運命的な出会いを果たしたのは……。
「彼女」の名前は
ブラック・マジシャン・ガール。
パックの一番最後に入っていた彼女は、なんとカードの中から実体化して、私に語りかけてきたのだ!
「はぁい、これからよろしくね! マスター」
私は目と耳を疑った。こんなことがありえるのだろうか。
取り乱している私に、彼女はゆっくりとこの状況を説明した。
私が天性のデュエルセンスを持っていること、カードによって世界を救う存在であること、そして……カードの精霊の声が聞けること。
信じられない思いだったが、証拠として彼女が店内を飛び回り、それに誰も気づいていないことでようやく信じる気になった。
人間という生き物の順応性は凄いもので、三日も経つと私は彼女が側に居ることに何の疑問も抱かなくなった。
私の作ったデッキは、彼女の活躍を第一に考えた……いわばファンデッキであったが、不思議と負けることはなかった。
その思いが通じたのか、彼女は私への信頼を深め、その信頼に応えるために私もまた彼女を信頼した。
勝率は面白いくらいに上がっていき、もはや地区では誰も私の相手にはならなかった。
そんな私の元には少しずつカードの精霊が集まってきて、私を慕ってくれた。私もその思いに応えるべく奮闘した。
だが、精霊たちが増えるにつれて、私が彼女に抱く感情は、特別なものになっていると気づかされるようになった。
「マスター……」
「ブラック・マジシャン・ガール……」
一日に、二人っきりでいる時間が増えていった。この頃、私はもう18歳で、結婚ができる年齢に達していた。
私は、決意した。
「ブラック・マジシャン・ガール!」
「えっ……?」
「今度の世界大会で優勝できたら、君に言いたいことがある。聞いてくれないか?」
私のその言葉に、彼女はうつ向いて頬を赤らめながら答えた。
「……はい、楽しみにしています」
そして、世界大会の日がやってきた。
どの国の出場者も、私の敵ではなかった。
精霊たちと心を通わせている私に、もはや敵うデュエリストなどいなかったのだ。
そう、決勝戦の、あいつ以外は……。
決勝戦が始まった。私と相手は一進一退の攻防を繰り返し、一勝一敗で三戦目にもつれこんだ。
相手は先行1ターン目に、なんとアルカナフォース0 THE FOOLを攻撃表示で出して、何も伏せないままターンを終えた。
……誘っているのだろうか? 私は猜疑心に駆られたが、チャンスには間違いないので、一気に決めてしまうことにした。
「ドロー!」
私はその掛け声とともに、高速でモンスターを展開した。
手札には、あの約束を交わした彼女と、精霊の中でも特別な親友となったワイト。
私は手札を5枚消費して、その2体を場に召喚して攻撃した。普通ならば合計2300のダメージだが、彼女に団結の力を装備していたので、3900大ダメージを与えることに成功した。
いける。私はそう確信して、カードを1枚伏せた後ターンを終えた。
だが、私は甘かった。悲劇は、ここから始まった。
「ククク……俺のターン、ドロー!」
気持ちの悪い薄笑いを浮かべながら、奴は言った。
「ククク……俺が何も考えずにTHE FOOLを攻撃表示で召喚すると思っていたのか?」
「なに……!」
「マジックカード発動! 強制転移」
その声を聞いた瞬間、私は意識が遠のいた。
「マ、マスター……」
彼女がおびえた眼差しでこっちを見ている。そう……間違いなく彼女が強制転移の対象になってしまうだろう。
だが、先ほど伏せたカード。それを使えば、彼女のコントロール奪取を妨げることができる。
しかし、それをしてしまうと……!
「……良いんです、マスター」
悩んでいる私に、彼女は微笑みながら言った。
「私、マスターの伏せたカード、知ってるんです。マスター以外の人のしもべになって、マスターに迷惑かけるくらいなら……私死んじゃった方がマシです」
呆然としている私に、今度は親友であるワイトが話しかけてきた。
「そうでっせ、マスター。なに、ワイのことは気にするに及びまへん。ガールちゃんの願いを、叶えてあげてつかぁさい」
「ワイト……お前……」
「マスター! さぁ早く!」
「ば、馬鹿野郎! 大会の前に交わした約束はどうなるんだ! この大会で優勝して、俺は、お前に……!」
「聞きますよ」
「なに……?」
「私は死んでも、きっと……きっとマスターの側にいます」
「お前……」
「だから……最後のお願い、聞いてください」
彼女は、顔を真っ赤にしながら、私に向かって言った。
「キス、して」
「……」
「いや、ですか……?」
「馬鹿野郎……最後の最後の願いが、そんなことで良いのか……!」
「大事なことですよ。女の子にとっては……」
もう、迷わなかった。
とめどなく溢れてくる涙をぬぐって、私は彼女と、永遠とも思える一瞬、口づけを交わした。
そして互いに見つめあった。それだけで、もう言葉はいらなかった。
「速攻魔法、発動! 即神仏! 対象は……」
私は叫んだ。
「ブラック・マジシャン・ガール!」
「な、なにィ!?」
相手の驚く声をしり目に、彼女は私に微笑みかけて、呟いた。
「ありがとう、マスター……」
効果の逆順処理が行われ、彼女は地中深くへと引きずり込まれていって、ワイトは敵のフィールドに渡った。
相手はモンスターを怒涛の勢いで展開したが、私のライフポイントを100だけ残してターンを終えた。
「ちっ! ワイトみたいなクズカードじゃなかったら勝ってたのに!」
「クズカードだと……?」
「ああ、クズだよ。こんなカードをデッキに入れておいて、よくこの大会を勝ちあがってこれたもんだ」
「き、貴様……! 俺の最愛の人を奪い、親友の魂までも侮辱するというのか!」
「ふん、負け犬の遠吠えに過ぎないな。ライフは残り100手札は0枚。この状況からどうやって勝つというんだ?」
「うるさい! 俺は……どうあっても貴様だけは許さん!」
屈辱、悲しみ、そして、血が沸騰しているかと思うほどの怒り――それを自分の中に感じた時、突如私の腕の痣とデッキトップが光り始めた。
「俺の……タァァァァァァァン!!」
……そこから先のことは、もう覚えていない。
ただ、氷結界の龍 トリシューラ、ダーク・ダイブ・ボンバーというどちらも見覚えのないカードが3枚ずつ、墓地と場にあったことだけは覚えている。
そう、私は……勝ったのだ。
世界大会は終わり、チャンピオンとして凱旋した俺には多くの人からの祝福が待っていた。
まるで自分のことのように喜んでくれる人々の中……当の本人である私だけは心が晴れないでいる。
最愛の人の死……宙に浮いたままの想い……。それらをひきずったまま、私は一人自分の部屋にこもって、泣いた。
その時、10歳の頃からずっと聞いてきた声が聞こえてきた。
「なに泣いてるんですか、マスター」
反射的に、顔をあげた。そこには、何一つ変わっていないままの彼女……ブラック・マジシャン・ガールが居た。
「お前……なんで。死んだんじゃなかったのか?」
私のその問いに、彼女はきょとんとした表情で答えた。
「なにも覚えてないんですか?」
彼女が言うには、私はあの後、驚くほどの勢いでモンスターを展開していき、その上で手札を増やしていたというすさまじいプレイングをしていたのだ。
そして、最後に引いたカード……それは
死者蘇生だった。そのカードを墓地に居る彼女に使って、復活させたというのだ。
「と、いう訳なんですよ」
いつものように笑いながら私に語る彼女だったが、後半の言葉はほとんど耳に入っていなかった。
「よかった……よかった……!」
「わっ! マ、マスター!?」
私は流れる涙を抑えることなく、彼女を抱きしめた。
そしてすぐに少し距離を置いた後、涙を拭って言った。
「ブラック・マジシャン・ガール、あの時の約束だ。お前に言いたいことがある」
「……はい。聞かせてください」
いつになく真剣な表情で向かい合った。
思えば……いつからだったろう。彼女に対する想いが、特別なものになっていたのは。
一つ一つ巡っていく思い出を噛みしめながら、私は彼女に言った。
「俺と、結婚してくれ」
そして……今。あの告白から、10年の月日が流れた。
彼女は今も、私のデッキのエースとして活躍している。
だがそれ以上に、私の妻として日々の生活を支えてくれている。
「マスター、行きましょう!」
「ああ!」
あの決勝戦でチャンピオンになって以来、俺は無敗だった。プレイングは当然上達したし、デュエルに対する知識も深くなっていった。
最近知った新しい知識はと言うと、強制転移の対象はなんと自分で選べるということだ。
Fin.
4スレ目 167 : 名無しプレイヤー@手札いっぱい。 : 2011/02/27(日) 15:01:58.86 ID:N9vDbo3p0
Wiki曰く、”墓地へ送ることが目的でも、コスト故に確実であり更にライフ回復まで付いている《神秘の中華なべ》というほぼ上位互換のカードがある。”とのことだ。
他にも《デストラクト・ポーション》の方が良いとまで断言されてしまっている。
後発のカードの癖にあらゆる面で下位互換なぞ正しくクズカード。使い道すらない為これは流石にクズだろう。さすがの遊星さんも匙を投げ捨てる案件だ
ところで…この即神仏というカード、第7期第4弾EXTREME VICTORYなるパッケージイラストが《ジャンク・バーサーカー》の「遊戯王ファイブディーズOCG」として発売された最後のパックであり、アニメ5D's出身のカードが収録された最後の通常パックである。
その為かなり豪華なカードが収録されているのだが、果たしてなぜ、《即神仏》がこのパックに収録されたのだろうか?
答えは一つ。そう、これこそが遊星たちがたどり着いた機皇帝に対する新たなる答えだったのだ!!
順を追って説明しよう。機皇帝の効果はシンクロモンスターの吸収というシンクロキラーな能力だ。これを回避するにはアニメの
シュースタのように除外するしかほかない…と思われていた!
だが、即神仏ならフリーチェーンで速、安全な墓地へと逃がすことが出来るのだ!!
おりしもこの時代は
リビングデッドが強かった時代。即神仏で逃げつつ
《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》等をもう一度蘇生すれば、相手は絶望に沈む事請け合いだろう!
これは
モンスター回収などにはできない芸当なのだ。
と、ここで目ざとい決闘者は気付くだろう…
「それ、神秘の中華鍋でよくね?」と
だが一見正解に見える選択、それこそが大きな間違いなのだ!
それはアニメ5D'sの「ジャック&龍亞&龍可vsアポリア」戦を履修すれば見えてくる。
即神仏を使う理由、それは”龍可に対する同士討ちを避ける為”だったのだ!!
これも順を追って説明しよう。龍可のデッキは一般的にはシモッチバーンだと言われている。このデッキは回復がダメージになる特殊なデッキなのだが、神秘の中華鍋だと機皇帝の吸収を避ける際に自身がバーンを負ってしまうのだ!
これこそが即神仏を使う最大の理由なのだ。回復は一見アドに見える、しかし幅広い視野で俯瞰すれば必ずしも正しいとは言えない行為なのだ。無論、アポリア自身が《シモッチによる副作用》を持っていることも考えられる。何故なら5D'sメンツは度々回復をして急場をしのぐ場面が多いからだ。
作中で遊星は揺るぎない境地へと至り、アクセルシンクロという機皇帝に対する答えを導き出した。だがそこに至るまで《波動竜騎士 ドラゴエクィテス》や忘れられた《ターボ・ウォリアー》など様々な試行錯誤を経ていた。
この即神仏はそれ単体で見れば単なるクズカードかもしれない。だが真実は遊星が当時のOCG決闘者の為に、機皇帝への対抗策を授けてくれたのだ!
当時から今に至るまで誰一人として読み解けなかった即神仏の使い方は今この時点にて秘匿が破られた。丁度アポリアの強化も来ているため、機皇帝による侵略におびえるシンクロ使いは今からでも遅くない、即神仏にてクリア・マインドへと至ってしまおう!
この世に数多あるカードに、役に立たないカードなど一枚も無い!!
18スレ目 608名も無き決闘者 (ニククエ 8f54-wmfw)2020/06/29(月) 23:52:23.59ID:acRZ+7c10NIKU
- 即身仏《即神仏》=仏になる=悟りを啓く=クリアマインドだった……?
- 即神仏はヌメロンゼアルでゼアルを退かしたい時に使えそうか。
ドローしないからうららにかからない、回復しないからシモッチにかからない、効果で墓地に送るからチェーンで挟めば一滴に対応できる。
個人的にはそれ以外の用途がないから、手札コストとしてためらいなく切れるのもメリットな気がする。手札に残したいカードって割とあるし。
最終更新:2022年01月30日 13:21