原作再現を絶対にさせないというKOMAMIの強い意志を感じる当カード。
wikiなどでも採用理由はないと、割とどうしようもないカードと評価されている。
実際このカードをわざわざ投入する理由はない。
そう「明確な理由がない」ならば。
今回は、一見使い道がないカードだからこそ出来る遊戯王の奥深さ、その深淵を紹介しよう。
防御輪の特徴は下記の通りである。
- 使いどころが制限されすぎている
- カテゴリにも属さないためサーチが困難
- 自分で使うには弱い
……お分かりいただけただろうか。
「サーチが容易で」「使いどころが用意できる」のであれば防御輪が使えるカードに変わるということに。
この条件を一挙に満たすカード、そう
プレゼント交換だ。
このメソッドは過去に
アンチホープで使われたものであり、そのまま防御輪にも当てはまる。
プレゼント交換は相手にアドバンデージを与えてしまうが、防御輪の使い所の狭さが単純なアドとはならない。
このため、ある目的のために活用させやすいというメリットとなるのだ。
さて、防御輪と相性のいいカードといえば言わずと知れた破壊輪であろう。
このカードは制限カードであり、その強さはKOMAMIも認めるところである。
もし、相手に防御輪を渡してから破壊輪を発動した場合、相手はどうするだろうか?
使いどころが制限されている、ということはつまり使いどころを用意されれば即座に使う、ということに他ならない。
相手はまず間違い無く防御輪を発動する。
それが、こちらの罠とも知らずに。
ここからはいくつかの選択肢があるが、筆者のオススメは《
ゴブリンのその場しのぎ》だ。
発動された魔法カードを手札に戻す効果で、そのままでは相手に再発動を許してしまう使いづらいカードだが、その元々のオーナーが自分であれば話は変わってくる。
相手の発動した防御輪を手札に加えることができるからだ。
この不意打ちに、破壊輪のダメージも相まって相手は酷く驚くだろうが、もちろんこれだけでは終わらない。
魔法カードの発動を止めたことをトリガーに、続けて手札からヴァンダルギオンを特殊召喚しよう。
こうすることで、破壊輪に加え1500ポイントものダメージを与える。
相手に渡したカード、その発動条件をお膳立てすることでその行動をコントロールする。
これこそ防御輪をキーカードに据えた今回のデッキのメインギミックである。
予想外の大ダメージ、一方的なボードアドバンテージ等、あらゆる要素が相手の動揺を誘う。
そうなるよう仕向けたとはいえ、防御輪のようなピンポイントでカードを利用されたとなれば更に大きな衝撃であろう。
こちらの手札に加わった防御輪は、神の摂理などのコストにしてしまおう。
手札コストを要求するカウンター罠を使うコンセプトと噛み合っている。
相手が持て余した防御輪をこれ見よがしに墓地へと落とす。
例えそれが尊大な態度でなくとも、相手は冷静でいられないに違いない。
これらの積み重ねにより、相手は冷静でいられず、勝手に疑心暗鬼に陥り、もはや普段通りの力は発揮できない。
そして、パーミッションの性質上、相手のプレイミスの分だけ純粋にこちらが有利となるのだ。
人を守るべき盾は、使い方次第で人を貶めるクズカートに成り下がる。
相手の行動すらコントロールしてのける、それこそが究極のパーミッション。
勝つために、人は時に恐ろしく冷酷になれる。
たとえ相手が人を信じることができなくなり、疑念の沼、深い闇に落ちていこうとも……。
14スレ目 716名も無き決闘者 (スプッッ Sdbf-ekv9)2018/07/23(月) 21:18:16.54ID:f1ROp8N6d
- なるほど、防御輪は友人を救うことも闇堕ちさせることも出来る汎用性の高いカードだったんだな