III.時空のダイヤグラム
時空のダイヤグラムについて考察をしてみよう。
ローレンツ変換
を3次元の回転と対応づけると,角

は
これは図で

軸が

軸に対して,

なる角

だけ傾くことに対応する。
一方,

軸も

軸に対して角

だけ傾く。なぜならば,

軸上で

すなわち
となるから。空間の回転の場合とちがうのは,

軸と

軸とで回転方向が逆な点だ。
時空ダイヤグラムでもうひとつ注意しなければならないのは,その「スケール」だ。空間の距離にあたるインタバル

が,
となるから,

-

平面上において原点からの時間的インタバルが定数

である点の軌跡は,
一方,原点からの空間的インタバルが一定である点の軌跡は,
すなわち,円ではなく双曲線となるのだ。
原点から出る光のダイヤグラムは,原点が一致する時空座標系で常に

軸と

軸のまん中を通り,その直線にそうどんなインタバルも0である。これは,光速で運動する時計は決して時を刻むことがないということだ!確かに固有時間は,

(

に注目!)
最終更新:2009年04月24日 14:05