4.空気抵抗

 Phun空間には規定値で空気が存在する。Options-Simulation-Air friction strength[オプション-シミュレーション-空気とのまさつ]から抵抗の大きさを設定することができる。また,空気の密度は0.010kg/m^2であり,重力下で物体の密度をこれより小さくすると浮かび上がっていく。
 規定値(Air friction strength[空気とのまさつ]=1.00)での空気抵抗の影響を見てみよう。
大きさや質量の異なる円で空気中の落下をシミュレートして,終端速度を調べてみたところ,われわれの3次元空間と異なりPhun空間では空気抵抗はもっぱら速さに比例しているように見える。

 推定される落下の運動方程式は,
ma=mg-\rho gS-\gamma\sqrt{S}\cdot v
となった。mは円の質量,gは重力加速度,\rho=0.010は空気の密度,Sは円の面積,vは落下の速さである。すなわち右辺第2項は浮力である。また,抵抗係数は
\gamma=0.0113
前後になっているようである。ただし,条件によって多少の幅が生じるのは積分による誤差の蓄積によるものであると思われる。なお,この値はAir friction strength[空気とのまさつ] の値に比例して増減設定が可能になっている。

\gamma=0.0113として終端速度の理論値はv_t=306m/s。画面はそれに一致する終端速度を表示している。なお,このシミュレーションをするためには,設計画面で既設されているはるか下方のKiller[キラー]設定(接触した物体を消去する)された黒い水平面を消しておく必要がある。

空気がある場合とない場合の投射体の軌跡。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年09月26日 20:00